2002年1月31日午後2時45分〜午後3時30分
国際連合平和大学・地球評議会にて
<渉外・広報担当:イボン・アギラル(Ivon Aguilar)さんの説明>
大学は、2年前より改革の時期に入っており、修士課程の見直し、プログラム内容の見直しの最中である。2001年1月より学長がかわり、イギリス人のマルティン・リースと
なった。私たちの大学は、単に中米だけでなく、世界中に対し視点をあわせたコースを構築中である。
1999年に地球評議会の施設がこちらに移動してきた。特に取り組んでいるのは、子どものプログラム、インディオのプログラムなどで、この3−4か月間の集中課題である。
地球評議会ではオンブズマン制度の研究も進めていおり、大学では平和教育と人権を中心にしている。現在長期の学生で20人弱が在籍しており、ワシントンDCのアメリカン大
学と提携しているために、そこに在籍している人もいる。プエルトリコ、インド、アメリカ他の学生達が在籍している。基本的には試験はなく、エッセイで何を研究したいのかを書く必要がある。
[以下:質疑応答]
<質問>
2年前、リンコングランデ小中一貫学校で国連平和大学の先生が子ども達に平和教育を行っていた。特に、家庭の中での平和など、実践的な講義をしていたが。
<答>
一つのプログラムが2週間くらいで行われる。平和を理論として教えるのではなく、実践
できるように教える。どうして紛争が起こるのかを対話を通じて知らせるようにしている。例えば、子ども達が「今日何かいいことがあった」新聞を作るなど、大人も子どもも入れるようなプログラムを作るように取り組んでいる。新聞には不幸な事件がたくさん載っているのが通常だが、「いいこと」を探して記事にすることで、平和を学ぶ。
<質問>
昨年のテロ及びそれに引き続くアフガン攻撃の際には、大学ではどのようなディスカッションが行われたか。
<答>
1980年代からアメリカの政策に対してテロリスト活動が続いていた。私たちとしては、公の形でメッセージを伝えている。テロリズムに対する対策はなくて、平和は何かが全
面に出せるメッセージとしている。調和のある地域、世界、家庭の実現、人種問題の解決を図るという観点から取り組んでいる。
<質問>
日本の平和教育についてコメントして欲しい。
<答>
今のところ、日本の平和教育については知らないが、国連大学と連携を取っていきたい。今はこの大学の変革期なので、まずは自分たちの大学を変革して、その後、協定等を結び
たい。
<質問>
大学でありながら26人とはとても少ない。その理由は何か。何か障害があるのか。
<答>
人々の平和への意識が欠けている。しかし、テロ後、平和に対する世界の注目が少し増したと思う。アメリカ、アジア、ヨーロッパに対して、今後、注意を引きつけていきたい。法律家であれ、大臣であれ、人々であれ、今後結びつきを深めていきたい。