「みちくさだより」 Vol.3
“ひとの温かさ”の不思議
シニアからの“いきいきスペース「みちくさ」”では、年明けから名刺大の案内を駅務室の窓口に置かせて頂いています。当初はごっそり無くなったりしましたが、この頃は1日に1〜2枚無くなっていて、案内が今後の利用に繋がるのではないかと期待しています。「居場所」という捉え方は個人によって様々だと思いますが、「みちくさ」をなかなか理解して頂けないのが現状です。仕事やボランティア・サークルなどで充実した毎日を送られている方にも、選択肢として「居場所」は必要だと理解して頂くことが、これからも課題です。
介護従事者や介護関係者から“自宅生活者が健全な精神や健康状態を維持し、介護を受けないで生活していくためには「人の居る居場所」は大事な選択肢のひとつです”と励ましを受け、スタッフが利用者に寄り添わせて頂く「みちくさ」の存在意義を改めて認識することができました。
千葉都市モノレール(株)作草部駅駅務室で活動していますと、モノレール利用者はSuicaなどカードで改札口が通れないがどうすればよいのか?など窓口へお尋ねになります。その時には、インターフォン越しに駅員に適切に対応して頂きますが、利用者は指示に応じられないこともあります。その様な時に、スタッフが傍に立って見守ると、利用者は適切に応じることができるのです。利用者は、スタッフが傍に居ることでインターフォンとの会話が成り立つのです。“ひとが居ることの不思議”を実感しています。
年頭だったか、「加齢による嚥下障害を起こした高齢者に対して、胃ろう手術治療は極力行わない」との小さな新聞記事を見つけました。 加齢による嚥下障害は、喉の筋肉が衰え飲食ができなくなるというもの。一般的には、話すこともできなくなるようです。
胃ろう手術は30分前後で出来、また障害が取り除かれると、以前のように胃ろうを閉じて口から摂食することも可能です。 独居高齢者は、人との会話が少なくなりがちで、喉の筋肉が衰えることもあります。会話することが一番良いのですが、会話する機会を作れない・苦手な方は、回避するための手段のひとつとして、新聞を声を出して読む・テレビやラジオと会話をする、歌うなども良いとされています。人との会話は、精神的にもとても良いと言われる“笑うこと”も自然に発生します。
「みちくさ」では、「みんなで歌おう」講座を1ヶ月に1回開催しています。終了後には食事会を開き、前回はお誕生会をしました。食事代は頂きますが、講座は無料です。
皆さまの参加を、他の講座とともに、お待ちしています。
(運営委員 豊口恵久子 )