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47. 『鶴見良行著作集』(全12巻)刊行開始 (99/01/01) ニュースNo.5 でお知らせした『鶴見良行著作集』全12巻(みすず書房)の刊行が始まった。第1回配本は第6巻の『バナナ』で、村井吉敬編(定価¥5,200+税)。内容は、ベストセラーになった岩波新書の『バナナと日本人』のほか、それと関連した「バナナ・食うべきか食わざるべきか」「『バナナと日本人』以後」など7篇の文章と、1980〜83年の間のエッセイ、「売春ツアー問題」「『滅私奉公』を超えられない市民運動」「日記から」「タゴールと東南アジア史」など20編の文章、そして室謙二『アジア人の自画像』の書評など書評10編からなっている。また、村井吉敬の詳細な解説「鶴見良行バナナ研究とその周辺」が付されている。『バナナと日本人』以外のエッセイは、ほとんどが単行本未収録の貴重な文章である。なお、同巻にはさまれている『月報』第1号には、吉岡忍「余韻のなかにたたずむ」、坂巻克巳「未来に生きる仕事」、赤瀬綾子「ラオスで思うこと」などが掲載されている。 この第1回配本は98年11月末に刊行されたが、以後3ヶ月に1冊の期間で発行される。第2回配本の『ナマコ』は、編集・解説:中村尚司で1月下旬に発売される予定。 なお、この著作集の編集委員は、鶴見俊輔、中村尚司、花崎皋平、村井吉敬、吉川勇一の5人。
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