610. 劇作家、齋藤憐さん、10月12日に逝去。70歳。 (2011/10/13掲載)
今日の各紙夕刊には、劇作家の齋藤憐さんが、10月12日午前、食道腫瘍による肺炎で、自宅で逝去されたとの訃報が出ております。70歳です。葬儀は近親者だけで行なわれ、あらためて後日お別れの会が予定されるとのことです。心から哀悼の意を表します。
齋藤さんは、「上海バンスキング」(岸田国士戯曲賞)をはじめ多くの戯曲を上演されました。同時に、日本劇作家協会の設立に努力され、事務局長、専務理事などで活動をされていました。ベ平連との関係では、ベ平連・ジャテックによる米脱走兵支援活動に全面的に協力、努力をされました。当時は何も発言されましたが、1998年に、関谷滋・坂元良江編『となりに脱走兵がいた時代』(思想の科学社刊)に「死ぬのが怖かった若者たち」という文を載せて、この活動への記録と評価を明らかにされました。そして、2001年6月20日〜7月1日には、東京・紀伊国屋ホールで「お隣りの脱走兵」という戯曲を上演されました(右がそのポスター)。そして、雑誌『世界』2001年7月号には「脱走兵は国家に背を向けている」という文も発表されました。この『世界』の文は、のち、齋藤さんの著書『お隣りの脱走兵』(而立書房刊 2001年)にも転載されました。
この二つの文を全文、以下にご紹介します。(1)「死ぬのが怖かった若者たち」、(2)「脱走兵は国家に背を向けている」のそれぞれをクリックしてください。どちらもPDFファイルです。