528. 花崎皋平さんの新著『風の吹きわける道を歩いて』刊行。 (2009/01/20掲載 ) 

 花崎皋平さんが新著『風の吹きわける道を歩いて――現代社会運動私史』を刊行されました。出版は七つ森書館。定価2,000円+税です。
 この本は、「さっぽろ自由学校『道』」が2007年度の後期講座として開催した「花崎皋平が語る現代の社会運動―その歴史と思想」をもとにつくられたもので、60年代後半から現在に至るまでの日本、そして北海道の社会運動について、当事者として運動に関わりながらその思想を紡いできた花崎さんの個人史を交えて叙述されています。第一章では、札幌ベ平連の旗揚げや、デモについて、逮捕についてなど、北海道のベ平連運動の誕生と経過が詳細に語られており、ベ平連運動に関心を持つ人にとっては必読の書です。
 もちろん、その後の花崎さんのアジアとの関わり、男女の関係論、介護、先住民族アイヌへの関心、そしてピープルとしての生き方なども、詳しく語られています。本書の帯には、花崎皋平が「その個人史を辿ることで、いまを再確認し、今後の手がかりを得る」と記されています。
 花崎さんは、本書の「はじめに」の中で、次のように書かれています。
  …… 固く閉ざされていると思われるもうひとつの世界への扉がこの激震でゆるんできました。その扉を開きたいと願ってきた私たちにとって、いま求められているのは、その扉を押し開いてもうひとつの世界へと入っていくためのビジョン、そのビジョンを歌う歌や詩、それに曲をつけて演奏する人、笛を吹いて行動へ人を誘い出す笛吹き女、笛吹き男ではないかと思います。 /私は年寄になりましたが、笛が吹かれれば、よいしょと腰を上げて行列に加わりたいと思っています。……

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