510. 5・31ファントム墜落40年シンポジウムのご案内   (2008/05/28掲載 )

 1968年6月2日、米軍機が福岡市の九州大学構内の建物に墜落するという事件が起こり、九州大学の学校当局、学生をはじめ、全国で抗議運動が展開されました。それから満40年になります。今年の5月31日(土)、当時の関係者によって、九州大学の箱崎キャンパスで、「5・31ファントム墜落40年シンポジウム」が開催されます。以下に、その案内状、アピールなどを転載、ご紹介します。

5・31 ファントム墜落40年

シンポジウム

―創ろう地球平和・築こう格差のない社会、

そして問い直そう大学の今―

 

日時:2008531日(土)1330分〜17(13時開場)

場所:九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館大講義室

 

 1968年に九州大学・福岡・全国の多くの人が関わらざるを得なかったファントム戦闘機の墜落事故から62日には40年の節目を迎えます。市民と大学の力で板付基地は「撤去」されたかにみえます。私たちは1998年に墜落30年フォーラムに集い、昨年プレ集会を成功させました。九州大学はいま、糸島半島伊都への移転を開始し、創立100年の記念事業にも着手して、新たな歩みに踏み出そうとしています。

こうした時期、九大そしてファントムに関わった者にとっての痛恨と愛惜の総括も求められており、一人称でしか語れない記録・資料を整理し、未来へつなぐラストチャンスを迎えています。私たちは散逸したビラや文書を集め、以下の企画を立て、当時の関係者、そして市民・若者たちにご参集を呼びかける次第です。なお、この集会への呼びかけは裏面にあります。すべての皆様の熱い思いを結集する場に、5・31シンポジウムをつくりあげていきましょう!

 

日時:2008531日(土)1330分〜17時(13時開場)

場所:九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館大講義室(地図:裏面参照)

 

内容:  13:00 開場     司会 平井孝治(病院経営研究会in 京都)

(1)13:30 映像上映

     13:4514:45  鈴木塙二氏・玉川孝道氏(当時西日本新聞取材記者)

      証言「ファントム墜落から機体引き下ろし、迷宮入りまで」

    (2)15:0017:00

シンポジウム「創ろう地球平和・築こう格差のない社会、そして

問い直そう大学の今」

芦刈 茂 氏 (鋼材販売会社経営、太宰府市)

斎藤竜太氏 (神奈川県勤労者医療生協 十条通り医院院長)

       古野隆雄氏 (有機農業、嘉穂郡桂川町)

       堀内隆治氏 (下関市立大学前学長)

       山田俊雄氏 (立命館大学教員)

コーディネーター 黒田光太郎(名古屋大学教員)

 

参加費:無料(資料販売・有料)

なお、午後6時より筥崎公会堂で会費制(3500円)による語る会を開催します。

(箱崎1丁目2924, 大学通り「千鳥寿司」向い Tel 092-633-6862

         主催:市民と共に九州大学の歴史を未来につなぐ会

            問合せ・連絡先:桂木健次(福岡工業大学・社会環境学部  092-606-6183

                 村岡五十次(社会保険労務士 /Fax 092-661-0601

                 森山沾一(福岡県立大学・人間社会学部 /Fax 0947-42-1628

 

 

 5・31 ファントム墜落40年シンポジウムー創ろう地球平和・築こう格差のない社会、そして問い直そう大学の今ー 開催への呼びかけ

                                         市民と共に九州大学の歴史を未来につなぐ会

 

 40年前の196862日(日)夜1048分、板付基地(現福岡空港)の米軍ジェット機RF-4Cファントムは九州大学に建設中の大型コンピューターセンター(西日本地区大学の共同利用予定)に墜落しました。プーンと鼻をつくジェット燃料のにおい、夏に完成予定の建物は鉄パイプの足場が網の目に組まれ、生々しいコンクリートの5階に胴体の後部をひっかけていました。

その直後から、大学全体をあげて福岡市民とともに、板付基地撤去運動は盛り上がります。学長を先頭にした市内のデモ行進、そして、当時板付基地からも発進していたベトナム戦争に反対する平和と反戦のうねりは大きく高まって行きました。墜落し、ぶらさがるRF-4Cファントム米軍ジェット機と大型電算機センターを反戦・平和のシンボルにしようとの動きが高まったのも当然のことでした。それらの出来ごとから半世紀近い間、そこにかかわった私たちと市民と九州大学の歴史、そして憶いは大きく縛られて来ました。今も忘れようにもそうさせないキャンパス・そして私たちの受けた傷跡が頭を持ち上げて来るように思えてなりません。

奇しくもあれから「国立大学法人化」された九州大学は、創立100年の節目を前に、今も続くジェット機の騒音を離れ、キャンパスを博多湾西方の糸島半島伊都に移しつつあります。機体墜落の現場であった辺りは、あれから40年近くの教育と研究を支えるために構築整備された施設が建ち並んで一変しています。しかし、人は変り世代の入れ替わって行く大学人がそれでも横を過ぎる度に思わず目を見上げさせる雰囲気をあの一帯は醸し出しています。米軍パラシュートの引っかかった松の木。あの辺りには、移転で廃墟化が進むいま、忘れ去られようとするあの事故の怨念の気流が漂っているかのようです。九大の歴史の中でファントム墜落は決して忘れ去られてはならない事柄です。

 当時、教職員、学生、市民として出会った私たちの生活と人生の歩みもまた受苦と思想の葛藤を免れる事は出来ませんでした。学生・市民運動の当事者であった当時の世代はここ数年にして定年を迎えようとしています。若手教職員として立場の相違はどうであれ係わってきた者達の多くは既に年金生活者として社会への関わりを務めています。反板付基地運動を展開してきた人々は持続する志を持ち続けています。その後に続く若い世代もいます。私たちが今、心しなくてはならないのは、懐かしさだけに終わらせることではなく、国際貢献の御託にかこつけて平和憲法が改変され格差社会が大きく広がり変わろうとしている現実ではないでしょうか。

 私たちはこの現実と九州大学・福岡・地球の未来にも目を向けなくてはなりません。ここに、ファントム墜落40年を期に市民と共に九州大学の歴史を未来につなぐシンポジウムの開催および資料集の編成に向けた呼びかけを行うものです。

  

  呼びかけ人:荒牧軍治、石川捷治、井藤和俊、今里滋、大谷賢二、川本光治、桂木健次、熊谷博夫、

  黒田光太郎、平井孝治、姫野順一、藤田尚充、松本文六、美奈川成章、村岡五十次、

  森山沾一、 57日現在)

   

九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館1

大講義室へのアクセス

・地下鉄箱崎線「箱崎九大前駅」下車・徒歩7分

・JR鹿児島本線「箱崎駅」下車・徒歩10

・西鉄バス「九大前」下車・徒歩5分、「箱崎松原」

 下車・徒歩8 

箱崎理系地区(旧工学部)本館は正門近くの九大本部(赤レンガ)向かいの大きな茶色の建物

テキスト ボックス: 九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館1階
大講義室へのアクセス
・地下鉄箱崎線「箱崎九大前駅」下車・徒歩7分
・JR鹿児島本線「箱崎駅」下車・徒歩10分
・西鉄バス「九大前」下車・徒歩5分、「箱崎松原」
 下車・徒歩8分
 
*箱崎理系地区(旧工学部)本館は正門近くの九大本部(赤レンガ)向かいの大きな茶色の建物

 

 

 

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