「鶴見和子さんを偲ぶ会」 のご案内
二〇〇六年七月三十一日午後十二時二十三分、鶴見和子さんは宇治の介護付有料老人ホーム「京都ゆうゆうの里」の病院で逝去されました。享年八十八。
後藤新平の孫、鶴見祐輔の長女として生まれた鶴見さんは、第二次世界戦争による米国での学問の中断、齢四十を過ぎてから再び米国での学問への挑戦、首席でPh.D.取得、帰国してからも、「近代化批判」を通して独自の内発的発展論を創ってこられました。一九九五年十二月二十四日、脳出血による左片麻痺になられましたが、以後の十年余の間に「コレクション・鶴見和子曼荼羅」(全九巻)『歌集回生』『歌集花道』をはじめ計三十点を出版されました。これは驚異的なことだと思います。常に人間の秘める可能性を信じ、前向きに生きられるその姿は、まわりの人びとに、生きる勇気とカを常に提供される存在であったと思います。
また、「学問」と「芸術」が切り離されてしまっている現在において、きものやおどり、短歌という「道楽」を極め、そこから豊かな思想を汲み上げた鶴見さんのお仕事は、「学芸」の一体性を自らの生き姿によって表現するものでもありました。
ご葬儀は「ゆうゆうの里」の仕来りに則って、住人有志と家族のみの質素な形で行われましたが、生前の鶴見さんから多くのカをいただいた私たちで、ぜひ鶴見さ
んを偲び、その思想を未来へと発展的に継承していく場をもてればと思い、下記のとおり「偲ぶ会」を企画いたしました。鶴見さんのお人柄そのままに、明るい会にできればと念じております。
多くの皆様のご参加を心からお待ちしております。
二〇〇六年 十月吉日
呼びかけ人一同
石牟礼道子(作家・詩人) 上田敏(医学者)
大石芳野(フォト・ジャーナリスト) 加藤周一(評論家)
緒方貞子(JICA理事長) 金子兜太(俳人)
岡部伊都子(随筆家) 佐佐木幸綱(歌人)
黒田杏子(俳人) 多田富雄(免疫学者)
志村ふくみ (染織家) ロナルド・ドーア(社会学者)
高野悦子(岩波ホール総支配人) ヨゼフ・ピタウ(上智大学元学長)
中村桂子(JT生命誌研究館館長) 武者小路公秀(国際政治学者)
西川千麗(日本舞踊家) 柳瀬睦男(理論物理学者)
西川祐子(京都文教大学教授) 藤原良雄(藤原書店社長)
(五十音順)
記
ー、日時 二〇〇六年十一月二十日(月)
第一部 鶴見和子さんを語る会 午後二時開場 三時開会(〜五時)
第二部 懇 親 会 午後五時開場 五時半開会
一、場所 東京会舘 ローズルーム
東京都千代田区丸の内三−ニー一 TEL 03-3215-2111
一、会費 一万円
*当日は平服でお越し下さい。
*受付に本状封筒をご提示下さい。
*お帰りのさいに記念品として、鶴見さんの自撰朗詠による DVD『鶴見和子短歌百選』[藤
原書店、四八00円]をお渡しいたします。
◎準備の都合上、お返事を同封の葉書にて十月三十一日(火)までにお願い申し上げます。
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