423  鶴見俊輔さん監修の『平和人物大事典』が刊行されました。(06/06/22掲載)

 このほど、日本図書センターから、鶴見俊輔さんが監修された『平和人物大事典』という浩瀚な人物事典が刊行されました。編著は「平和人物大事典」刊行会(香野健一)で、B5版上製・函入・約630ページ。定価18,900円(税込み)です。
 案内のリーフレットから、以下にこの本の内容をご紹介します。

  右の図をクリックすると、PDFファイルでリーフを拡大して見ることができます。
  リーフレットにある、本書の「特色」。

特色
平和を志向した近現代日本の人物約2,600人を収録
 近世後期から2001年の9.11テロ事件前後までを対象とし、平和な世界を願い模索しながらその実現のために取り組んだ人物を収録。また、近年の平和論をめぐり議論している人々も含めています。
 ●幅広い分野から人物を網羅
 政治、国際関係、社会運動、市民運動から哲学・思想、文学・美術・芸能、また日本との かかわりの深い外国人も含め、多種多様な分野の人物を「平和」という視点から捉え直して収録しています。
「平和」の視点から人物を捉えた斬新な記述
 2006年4月までの最新情報を加え、人物の来歴・事跡だけでなく、平和に焦点を当てプロフィールを記述。人物と日本の平和の歩みを捉えることができます。
付録としてテーマ別論考と充実の索引付き
 日本の反戦・平和を考えるうえで重要な8項のテーマについて、専門研究者、ジャーナリストらの論考を付す。また別名・異名・ペンネーム・号などからも引ける便利な人名索引付き。
専門家らによる反戦、平和の思想・運動の歴史概要と今後を展望した貴重な論考を付す。
@「原水禁運動・被爆者運動の軌跡とその果たした役割」  岩垂弘(平和・協同ジャーナリスト基金代表運営委員)
A「戦争責任と戦後責任の担い方」  林博史(関東学院大学教授)
B「『戦争』に反対し、『平和』に向き合った文学者たち」  黒古一夫(文芸評論家・筑波大学大学院教授)
C「変質する日本の平和主義−湾岸戦争以降の日本」  前田哲男(軍事ジャーナリスト・沖縄大学客員教授)
D「戦時・戦後の沖縄の位置と可能性−歴史を踏まえての平和への転換」  由井晶子(ジャーナリスト)
E「戦後平和運動の可能性と課題」  吉川勇一(元「ベトナムに平和を!市民連合」事務局長、現在は「市民の意見 30の会・東京」で活動)
F「日清・日露戦争の非戦・反戦」  山泉進(明治大学教授)
G「戦時期の反戦平和運動」  安田常雄(国立歴史民俗博物館教授)
収録人物(一部)
・秋葉忠利・安藤昌益・池田香代子・石牟礼道子・今村昌平・いわさきちひろ・内村鑑三・緒方貞子・賀川豊彦・金子光晴・坂本龍一・杉原干畝・中江兆民・丸山真男・宮崎満天・吉永小百合
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 なお、ベ平連関係者では、
  阿奈井文彦、石崎昭哲、井上澄夫、遠藤洋一、大木晴子、岡田理、小野誠之、風間道太郎、神谷康子、川田泰代、北沢恒彦、北添忠雄、金東希、金鎮洙、久保圭之介、倉田令二朗、黒田光太郎、五味正彦、坂元良枝、昌谷忠海、清水徹雄、鈴木武樹、鈴木正穂、関谷滋、高戸要、戸井十月、中川文男、新倉裕史、長谷川修児、古屋能子、古山洋三、T.ホイットモア、室謙二、山口文憲、吉岡忍、D.ラミス……といった人びとの名も含まれています。
 ただ、人名索引はあっても、事項索引のないのが残念で、それは本書の利用価値をだいぶ下げる結果になったといわざるをえません。

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