258. 岩国の岩瀬成子さん、新著『二十歳だった頃』出版。(02/11/15 掲載

 『朝はだんだん見えてくる』(1978年)で、岩国でのベ平連活動や米海兵隊基地での活動をみずみずしく描き、劇化されて公演も行なわれた児童文学者の岩瀬成子(じょうこ)さんの新著『二十歳だった頃』がこのほど晶文社から出版された(定価 \1,400 + 税)。
 以下、カバーの折り返しにある紹介文を転載します。


 1970年、私は二十歳だった。高校を卒業し、町の役場で働いていた。職場の人はいい人ばかり。月賦で靴や洋服が買えることも覚えた。
 地元、岩国は基地の町。アメリカ兵が大勢いる。ベトナム戦争から帰還した者、あす、戦場に行くという者、みんな同じ年ごろだ。
 ――私は、こんなに穏やかで、退屈で、いいんだろうか。
 ある日、出会ったフィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』。胸が熱くなってくる。こんなことは今までなかった。母を置いて家を出よう。
京都に住んでみよう。
 今日と違う、何かが始まる――児童文学者が書き下ろす青春グラフティ。

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