239. 集会「殺すな!――ベトナム反戦運動の現在(仮称)」の準備始まる(02/09/22掲載)
かつてベ平連などベトナム反戦市民運動に参加していた有志らが相談して、この秋、その運動経験を生かしつつ現在の世界のあまりにも危険な状況に対応するための集会を開こうという計画が立てられ、その準備が始められている。
9月12日夜、東京・一ツ橋の教育会館で、そのための相談会が開催された。それには、旧ベ平連、元ジャテック、武蔵野三鷹ちょうちんデモの会、声なき声の会、元ベトナム反戦数学者懇談会、立川反戦市民連合、元東京フォークゲリラ、元小西反軍裁判民衆弁護人の会、元自衛隊習志野基地解体運動などのグループに参加していた(あるいは参加している)活動家や、それより若い世代の活動家ら約20人が参加、活発な意見交換がなされた。また、当日は所要で参加できない人からも、手紙やFAX、メールなどで多くの意見が寄せられてきた。(写真は当日の会場。柳瀬正勝さん撮影)
そもそもは、8月末、吉川勇一、和田春樹の2氏の呼びかけで、旧ベトナム反戦市民運動の参加者が、「差し迫るイラク攻撃と有事法制審議を前にして、同窓会的な集まりではなく、若い人びとをふくめて、あのベトナム反戦運動の現在の意味を問い直し、新たな反戦への糧となるような意見交換、あるいは共通の意思の表明ができれば、その意義は大きいだろう、という思いからの計画」として、この秋、講演会、あるいはシンポジウムなどの催しをしたいという訴えが出されたところから相談が始まったもので、8月末に最初の相談会が開かれ、今回はさらにそれを拡大して呼びかけられたものだった。
参加者および、文書等で寄せられた意見のまったく共通していた点は、アメリカによる一方的な対イラク戦争準備という現在の事態
に対応できるような催しとすべきだということだった。意見交換の中では、ベトナム反戦運動の場合は、「殺すな」というスローガンを掲げ、それは現在でもそのまま有効だが、しかし、このスローガンは、ベトナム戦争の場合、侵略したアメリカとそれに抵抗するベトナム側の双方に向けたものではなく、アメリカに向けたものであり、解放戦線もサイゴン等で一般市民を巻き込む攻撃を加えたが、「殺すな」の対象とは考えられていなかった。現在は、対立の場面で、すべての勢力に向けて発せられる呼びかけとして「殺すな」が言われるべきであり、今回の催しも、その中心的キーワードは、一人一人の人間を意識した「殺すな」であるべきだ、というような意見が多くの人から出された。
催しの概要としては、第1部、DVD『殺すな!――日本の市民はアメリカのベトナム侵略とどう闘ったか?
』(これについては、本「ニュース」欄のNo.194およびNo.185参照)の上映と講演、第2部、3名程度のパネリストによるシンポジウムと会場討論というようにしたらどうか、という案、規模は200〜500名程度にしたい、というような意見が出されたが、具体的には次回会合で相談することになった。
(次回会合は、9月26日(木)午後6:30から、代々木の「市民の意見30の会・東京」の事務所で開催されます。ご参加歓迎しますが、会場があまり広くないので、ご参加くださる方は、事前に「7.送信欄」をご利用になって本ホームページ宛にご連絡いただければ幸いです。)