217. 相模原戦車輸送阻止闘争の資料もベトナム戦争証跡博物館に寄贈される(02/06/02掲載)
ベ平連など、ベトナム反戦市民運動の資料が、今年2月、ベトナム、ホーチミン市の戦争証跡博物館に寄贈されたことは、この欄でたびたびお知らせしてきましたが、それとは独自に、1972年の相模原市の米軍相模補給昭からの戦車搬出を阻止する闘争の資料やドキュメンタリ映画が、この4月、相模原地方自治研究センターの事務局長、檜鼻達美さんによって、同博物館に寄贈されました。以下に、それを伝える神奈川新聞の記事をご紹介します。
なお、檜鼻さんたち、相模原闘争に関わった活動家が集まって、この8月、同闘争の30周年記念行事を大規模に行なうことが計画されており、この件については、いずれ、詳細が決まり次第、本ニュース欄でお知らせいたします。
(『神奈川新聞」 2002年4月14日号)
「戦車闘争」知って
ベトナムに資料を寄贈
相模原地方自治研究センター
戦術考案の手記や記録映画
ペトナム戦争さなかの一九七二年、相模原市の在日米陸軍相模補給廠(しょう)で戦車の搬出を百日間食い止めた反戦運動「戦車闘争」の関係資料がこのほど、ベトナム・ホーチミン市の戦争証跡博物館に贈られた。
寄贈されたのは、戦車阻止の戦術を考案した元相模原市議の手記や、当時の新聞記事のスクラップ集のほか、闘争の模様を記録したドキュメンタリー映画(同年十二月制作で上映時間六十分)など四点。
映画の撮影スタッフで、相模原地方自治研究センター(同市中央二丁目)の檜鼻達美事務局長(五二)が今月七日にベトナムを訪問、同館の副館長に闘争の模様などを説明して、「相模原でも反戦運動があったことを、ベトナムの人に知ってもらいたい」と話し手渡した。
同館では今後、資料を翻訳し展示する予定という。
同館には、白本人観光客も多く訪れるといい、檜鼻さんは「日本では常設展示場がないので、若い世代が闘争について知る機会になれば」とも話している。 同館は、戦時の武器、戦車のほか、多数の写真を展示している博物館。日本からも、「ベ平連」などの資料が出品されているという。
戦車闘争は同補給廠前で一九七二年八月から約三カ月間、市民らがテント村を設営して戦車の搬出を防いだ反戦運動で、今年で三十年を迎える。
(相模原支局・成田 洋樹)
(写真「戦車闘争」の関係資料を手渡した檜鼻さん=ベトナム・ホーチミンの戦争証跡博物館 写真は略)