124. 三里塚の小泉英政
(旧姓=松浦)さん、故大木よねさんの土地の強制収容訴訟で、勝利和解(01/02/04)かつてベ平連事務局、「安保拒否100人委員会」などで積極的な活動をしたあと、ベ平連以後は、故大木よねさんの養子となって三里塚に移り住み、農業をいとなんでいる小泉英政さん(ベ平連時代の旧姓は松浦さん)夫妻が、千葉県収用委員会と建設大臣を相手に続けていた「土地の明け渡しを認めた緊急採決」の取り消しなどを求めていた裁判の上告審で、国側が全面的に謝罪し、小泉さん側の全面勝利となる和解が成立した。
小泉さんは、空港反対同盟の青年行動隊として積極的に活動するとともに、有機農業による野菜のワンパック運動などを長年進めてきた。
以下に、これを報じる『朝日新聞』の記事をご紹介する。
強制収用訴訟で和解へ
成田空港 国と反対派の農家
成田空港の建設を巡り、空港反対派の農家らと機動隊が衝突して流血の惨事となった一九七一年九月の第二次強制収用について、反対派農家の故・小泉よねさんの養子夫妻が千葉県収用委員会と建設相(現国土交通相)を相手取り、「土地の明け渡しを認めた緊急裁決は違法」などと主張して、同裁決の取り消しなどを求めていた裁判の上告審で、被告の国側が「緊急措置の必要性は少なく、原告の批判を甘んじて受ける」「対応に人間味がなかった」などと謝罪し、原告側もこれを受け入れて近く和解することが二日、明らかになった。五日午後に.正式に和解する見込みだ。
この裁判を巡っては、原告の千葉県成田市東峰の農業小泉英政さん(五二)夫妻が「国は成田空港の開港が間近に迫っているとして、緊急性がないにもかかわらず強制収用をした」などとして見せしめ的に収用した」などと主張して提訴。八八年の一審判決と九三年の東京高裁での控訴審判決では、ともに「裁決には緊急性があり、手続きも適法だった」として原告側の主張を退けていた。
(『朝日新聞』東京版2月3日号)