@nother Post
もうひとつの郵政改革は可能だ!


@nother Postは、attac公共サービス研究会に設置された郵政民営化問題に取り組むワーキンググループ「越谷プロジェクト」の不定期通信です。越谷郵便局にトヨタシステムが導入され、そこをattacで見学したことからこの名称がつけられています。

郵政民営化法案の可決・成立
たたかいの場は国会から職場、地域、そして世界へ


ATTAC Japan(首都圏)@nother post project



10月11日、衆院本会議において賛成338、反対138で可決され郵政民営化関連法案は、参院に送られ、10月14日、参院本会議で賛成134、反対100で可決、成立した。

先の国会において衆院本会議で賛成233、反対228と5票の僅差で可決し、賛成108、反対125の17票の大差での否決した8月8日の参院本会議から、わずか2ヶ月前のことである。



小泉自公連立政権は、マスメディアと金融・産業界の全面的支援を受け総選挙に打ってでたにもかかわらず、選挙区の総得票数では、郵政民営化賛成候補者が獲得した票よりも、反対候補者が獲得した票のほうが約30万票も多かった。郵政民営化法案は有権者の信任を得るには至らなかったのだ。にもかかかわらず、小泉自公連立政権は、小選挙区制度という政治的意見の多様性を排除する新自由主義選挙制度によって、衆院の三分の二を制することになった。先の国会でも、また選挙期間中も、そして今国会においても、郵政民営化が誰の要請であり、それはどのような結果をもたらすのかということをあいまいにしつつ、「改革か抵抗か」というイメージだけを押し出した戦略によって議席を拡大した。それは決して郵政民営化法案やそれがもたらす結果が多数の有権者に支持されたということではない。逆に過半数の有権者は、圧倒的な権力と財力を投入して宣伝された郵政民営化のイメージにだまされることなく、先の国会で郵政民営化法案に反対を投じた候補者に投票したのだ。希望の灯は燈りつづけている。



民意を正確に反映しない小選挙区制度によって水ぶくれ的にふくれた小泉自公連立政権によって成立させられた郵政民営化法案によって、郵政事業という公共サービスは「商品」となる。郵便事業は同業他社との競争を迫られ、そのしわ寄せは労働者と利用者へと押し付けられるだろう。過疎地域の郵便局は撤退し、地域の荒廃はよりいっそうすすむだろう。郵便貯金や簡易保険にあつまる庶民のたくわえは国内外の多国籍金融資本によって奪われ、マネーゲームの掛け金として「金融市場」というカジノに投げ込まれるだろう。脆弱な社会保障を補ってきた庶民の貯金や保険はこうして多国籍金融資本のあらたな「商品」として、完全な自己責任のもとで食いつぶされるだろう。それは私たちが思い描く「もうひとつの世界」とは正反対の「新自由主義の世界」になるだろう。



郵政民営化を求めたのは私たち市民ではない。それは350兆円にものぼる個人資産をあらたなマネーゲームの資金にしようとする内外の多国籍金融資本の要請である。それは、なんら資本を保有することなく本来であればとっくの昔に没落していただろう階層であるにもかかわらず、日本資本主義の歴史的経緯から、いまだに政治に大きな影響をあたえる可能性のある特定郵便局長らを中心とした古い利権構造を一掃し、弱肉強食の新自由主義グローバリゼーションのルールのもとにこの国の経済を作り変えようとしてきた多国籍産業資本の要請である。たたかいによってかち取られてきた労働者の権利を奪い、公共サービスを破壊し、人間生活と自然環境のすべてを「商品」とする社会をつくりあげる。これこそが郵政民営化の狙いの一つである。多国籍金融・産業資本に主導される新自由主義グローバリゼーションは「小泉」という格好の人材を見出し、彼を権力につけ、そして存分に利用し、このくにを作り変えようとしている。



郵政民営化法案は、2007年から2017年までの10年間のスパンで民営化を設計している。私たちはこの10年という期間を、民営化の問題点を暴き、それに反対し、職場と地域、そして世界から、新自由主義グローバリゼーションという流れを逆転させる運動を作り上げるために全力を尽くすだろう。民営化にむけた動きの中で、職場内の競争や労働強化、人権侵害はこれまで以上に厳しくなるだろう。とりわけ権利を主張するたたかう労働組合や、無権利状態にある非正規雇用労働者たちに、その矛先はむけられるだろう。地方のサービスは切り捨てられるだろう。それは利用者や地域へのサービスの低下となってあらわれるだろう。今回の国会を中心とした郵政民営化に反対するたたかいを通じて、私たちは公共サービスのあり方、労働のあり方を深く考えさせられた。これは今後のオルターグローバリゼーション運動が取り組むべき課題を浮き彫りにした。私たちは地域から郵便局を包囲し、郵便局で働く労働者とともに、この社会のあり方、働き方、生き方を考え、そして変えていく取り組みを継続するだろう。たたかいの場は国会から職場と地域へと移る。総選挙において郵政民営化反対票が賛成票を上回ったという事実はここで重要な意味を持つだろう。



職場と地域、労働者と利用者のたたかいををつなぐことになった郵政民営化法案は、もうひとつ、日本の運動とと世界の運動をつなぐことになった。民営化はひとり日本だけで進められてきたものではない。通信や金融の民営化は世界的にも進められており、それは水や教育などの公共サービスという権利や生活に密着する分野にまで拡大してきた。1973年9月11日にアジェンデ政権をCIAの援助によってクーデータで打ち倒したビノチェト独裁のチリが、アメリカの多国籍資本のための民営化の実験場となったことは有名である。その後も、経済的、軍事的に影響力を行使してきたG8をはじめとする世界の大国は、世界銀行や国際通貨基金(IMF)、世界貿易機関(WTO)のサービス貿易に関する一般協定(GATS)など通じて、各国に公共サービスの民営化を強要してきた。人々の生活と自然環境のすべてが「商品」とされ、富めるものはより豊かなサービスを享受し、貧しいものは一切のサービスから排除されようとしている。このような新自由主義的グローバリゼーションがもたらす貧困に対して、「もうたくさんだ!」とメキシコのサパテ・u档Bスタが蜂起してから10年、抵抗は全世界に広がった。民営化に抵抗する世界の社会運動は困難なたたかいを強いられながらも持続・拡大し続けている。今回の日本における郵政民営化反対のたたかいは、世界のオルターグローバリゼーション運動からも注目、激励された。8月8日の参院での法案否決のニュースはあっというまに世界に広がった。「おめでとう!」のメールが世界各地の社会運動から相次いだことは、このたたかいが世界にいかに注目されてきたかを示していた。



残念ながら、郵政民営化法案は可決、成立した。「小泉」というスポークスパーソンを見出したこの国の新自由主義グローバリゼーションは、しばらくは変革を求める人々の願いを原動力として突き進むだろう。そのパワーはわれわれの想像をはるかにしのぐ巨大なものかもしれない。当面は厳しい局面の中で取り組みを継続することが予想されるだろう。しかし「変化」をもとめる人々の願いは決して新自由主義グローバリゼーションによっては実現・達成することはできない。活動の場を、国会から職場、地域、そして世界へと移し、たたかいを継続しよう。本当の社会変革をもとめる人々に訴え続けよう。郵政民営化を阻止することは可能だ、公共サービスと民主主義を取り戻すことは可能だ、もうひとつの世界は可能だ、と。

ATTAC Japan(首都圏)@nother post project
2005年10月15日



10月14日

郵政民営化関連法案が参議院で可決成立しました。午前中に「障害者自立支援法」が参議院で可決成立、衆議院に送られ、午後からは参議院郵政特別委員会の質疑。社民党近藤正春議員が昨日ユニオンが提供したドイツポストの現状問題点などの資料を参考に最終質疑、15時から本会議で酸性反対質疑の後投票,総投票数234、賛成134、反対100。前回自民党で反対票を投じた30名中、離党した2名(荒井、長谷川両氏)と退場した亀井郁夫氏を除いて、19名が“転向”。すでに判っていたこととはいえ、衆議院と違って、全く同じ面子なのに、ソンナモノカと「感心」。
 この日の行動は、諸障害者団体の座り込み抗議行動、民営化関連では全労連・郵産労4〜50名、労組交流センターの今国会から突如として「郵政民営化絶対反対」を掲げたグループが10数名座り込み。全労協・郵政ユニオン・監視ネットは35名で法案成立まで座り込み抗議を続け、怒りもあらわな社民党福島党首の本会議報告を受けて抗議のシュプレヒコールで行動を打ち上げました。

 18:30〜社会文化会館で鉄建公団訴訟団と共闘会議主催の9・15判決以降最大の決起集会がもたれました。結集は900余名。16日には団結祭りが開催されます。闘争団は意気軒高デス。



8月8日

今日はATTAC、郵政ユニオン、全労協その他大勢の仲間と共に、国会前の座り込みに参加してきました。猛暑のなか、全体としては100名(?)、ATTACからは17名ものメンバーが参加しました。

 この間、座り込みを続けるなかで、郵産労、全労連の方々とエール交換をおこない、いつも隣に座りこんでいる障害者の方々とも励ましあい、憲法改悪に反対する方々とも一緒に郵政法案に反対してきました。今日はとくに郵政法案廃案の直後に、障害者自立支援法案廃案の情報が入り、国会前が「ワー!」となったので、ほんとうに連帯感のようなものを感じることのできました。

 今回、実際のところ自民党内の政局がらみの抗争という面が強く、依然として世論では「民営化」を良しとする風潮が圧倒的に強いと思います。今後、このような風潮を変えていくためにも、郵政民営化法案を復活させないことはもちろんのことですが、国会前で連帯できたような、労働団体、市民団体の方々と一緒に、新自由主義の様々な矛盾点を叩き、大きなうねりを作り上げるような取り組みをおこなっていきましょう。

2005/8/8、「郵政民営化法案否決」
その瞬間、国会参議院会館前で [Windows Media 約4分]
レイバーネットより)



8月3日

郵政民営化法案の参議院可決を直前にして、本日から3日間、参議院議員会館前で座り込みをしています(11:00〜14:00)。
炎天下の中、郵政労働者ユニオン、全労協、鉄建公団訴訟原告団(国労闘う闘争団を含む国鉄分割民営化に伴って解雇された国鉄労働者)、電通労組、全統一、東京清掃、東京労組の労働組合の方々に混じって、ATTACジャパンからは7名が参加しました。
 また本日は、私たちの隣りで同じく座り込みをしている郵政産業労働組合を中心とする全労連の方々と、法案阻止に向けてエールの交換をしました。

 また反対側では、大勢の障がい者の方たちが衆議院を強行採決させた「障害者自立支援法案」の廃案に向けて座り込みをしていました。互いに名前を知らないけれど、悪法の可決阻止という共通の目的で集まった私たちは、あちこちで「ごく
ろうさまです」という言葉が飛び交いました。

 35度を超える酷暑の中、参議院議員会館前は、騒然たる雰囲気に包まれています。来週の会期末に向けて、郵政民営化法案、そして障害者自立支援法案をともに廃案に追い込みましょう!

また本日は、市民監視ネットニュース、UBIN Watch第10号も配布しました。これで、私たち郵政民営化を監視する市民ネットワーク、郵政労働者ユニオン、attacジャパンは、衆議院特別委員会での審議以来、毎週、このニュースをすべての国会議員に配布したことになりますが、この最終ラウンドを迎えた今、本日からは連日ニュースを発行します。

皆さん、ぜひ国会前にかけつけてください。障がい者団体の間に%の旗、Another world is possibleの旗が翻っています。



7月18日

郵政民営化法案は審議の場を参院に移し、本格的な論戦が始まります。毎日新聞によれば、「今国会での法案成立」を支持する人がわずか25%で、不成立時の「郵政解散」支持は53%で、小泉内閣の不支持は40%にまで上昇したと報じています。法案廃案に向けてあと一歩、皆さん、どうぞご協力、ご参加ください。

明日19日は、11:00〜14:00の間、参院議員会館前で座り込みと、ポスティングを行います(Ubin-Watch 第8号)。以下、次のような行動を予定しています。

7月25日(月) 
国会議員  Ubin-Watch 第9号 ポスティング
 
7月29日(金) 第四次集中行動
  国会前座り込み&情宣活動 
    11:00〜14:00 参議院議員会館前
  市民監視ネット集会 18:30〜20:30 社会文化会館
    国会報告:福島瑞穂さん(社民党党首)ほか

8月3〜5(水〜金) 審議山場行動
   国会前座り込み&情宣活動 
    11:00〜14:00 参議院議員会館前
    Ubin-Watch 第10号 ポスティング

8月8日(月)  国会前座り込み 11:00〜14:00 参議院議員会館前
      Ubin-Watch 第11号 ポスティング

※特別委員会&参議院本会議採決時
  抗議集会 参院議員会館前 18:30〜





7月14日

郵政民営化市民監視ネットニュース(UBIN Watchニュース)第7号を衆・参の全議員に配布しました。特に参議院では、3チームに分かれて郵政民営化特別委員と自民党の法案反対とされている議員など約50名に個別に申し入れと要請を行いました。
法案に対する態度や意見を聞いたところ、反対の立場をとり続ける議員がかなり多いことが判明しました。理由は「小泉首相は、地方の局を廃止しないと言っているけど、国鉄を見れば、それは嘘だと分かる。廃止されるのが目に見えている」、「340兆円の行方が不安だ」などで、「自分のところは反対を貫き通す」と答えたくださった方がかなりいました。そして、「皆さんの方からも、マスコミにどんどん情報を流してほしい」とアドバイスしてくれた方もいました。

また私たちは衆院特別委員会の設置以来、毎週、国会議員向けにUBIN Watchニュースを配布してきましたが、このニュースは、私たちの思った以上によく読まれていました。資料(Q&A:郵政民営化とはなんだろう?)とともにニュースを配布したところ、複数の方から「毎週配っているね」、「知っているよ」という言葉をいただきました。

毎週、配っている私たちの努力は着実に成果を上げているようです。来週の連休明けから、参院特別委員会で審議が始まります。そして、自民党反対派への切り崩しも本格化すると見られます。私たちは小泉首相や与党賛成派の卑劣なやり方に動揺することなく、郵政民営化とは何なのかを、国会議員ならびに市民にしっかりと訴えていきたいと思います。



7月7日

郵政民営化阻止!7・7総行動
公共サービスを守ろう!




会場では立ち見も出るほどの「盛況」?福島瑞穂さんの国会報告、郵政労働者ユニオンをはじめ労働組合が発言に立ちました。attacからも発言。その後の国会請願デモでは、ポストくんが登場!

その他の画像はこちら(『伝送便』サイト)



7月5日
民営化法案を僅差で可決、たたかいは参院へ


連日、国会にかけつけてくださっている皆さん、また行動に参加してくださっている皆さん、ごくろうさまです。

5日、衆院本会議は5票差で郵政民営化法案を可決しました。もしあと3人が反対票を投じていたら、法案は否決されました。

自民党の造反議員の数が予想以上に多かったことに、小泉首相は顔面蒼白になったと言われています。国民の8割が反対しているという事実を自民党議員ですら無視できなかったのだと思います。これから法案は参議院で審議されます。

私たちattacジャパン、市民監視ネットの闘いは、参議院に移りました。本日も国会行動を続けます。参議院議員向けに、法案を通すな!という声を届けていきたいと思います。

昨日は採決前に監視ネットはニュース6号をまきました。また採決後、ただちに強行採決を許さない!というビラまきもしました。

皆さん、明日は国会で集会と請願デモを行います。ぜひご参加ください。

7/6記

その他の画像(『伝送便』)



7月4日
市民派ジャーナリストの安田さんが参考人で特別委へ

本日、夜に衆院特別委員会で郵政民営化関連法案が可決されました。

郵政労働者ユニオン、attacメンバーは座り込みをおこないました(お疲れ様です!)。また他の労働組合なども座り込みなどを行い、国会前は郵政民営化反対一色となりました。

国会内では、お知らせしましたように市民派ジャーナリストの安田浩一さんが参考人として意見陳述を行い、委員からの質疑応答にも応えました。また越谷プロジェクトの池田実さんも国会傍聴をされました。ぜひご覧下さい。↓

http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib2.cfm?u_day=20050704

あすは衆院本会議での採決をめぐり議会内で攻防が予想されます。あす5日は郵政労働者ユニオンも11:30から夜の抗議行動(18:30〜)まで座り込みをおこない、また全議員にニュース配布などを行います。

参加、お手伝いいただける方はぜひご参加ください。
座り込みは衆院第二議員会館前です。
利権温存にNO!公共サービス破壊にNO!



6月28日、豪雨の直江津(新潟)で公聴会アクション



本日(28日)、自民党総務会は「民営化修正案」を多数決で採決し、それを小泉首相も了承したと報じられており、民営化法案成立に向けた動きが活発化しています。

その総務会採決に先立って、本日は3箇所で、地方公聴会が開かれました。ATTACジャパン首都圏は、首都圏と新潟の郵政労働者ユニオン、そして新潟のNTT労働者とともに、新潟県上越市にかけつけて、「地方公聴会ってなんのため?」という市民監視ネットニュースを公聴会参加者に配布しました。

市民監視ネットニュースは、基本的に民営化プロセスを監視するための「国会傍聴ニュース」なので、ほとんど全員が受け取ってくれました。また民主党の西村ちなみ衆議院議員の紹介で、ユニオンの組合員も1人傍聴しました(詳細は後日ウェブサイトに掲載予定)。

皆さん、ご存知のように、本日は、新潟地方は梅雨前線の活動により、豪雨、土砂降りで、JR線、高速道とも、昼からすべて全面ストップになり、帰りは、かろうじて長野に辿り着くことができて、帰京するという大変な目に合いましたが、「勝手に進めるな!」という私たちの姿勢を地元住民や参加者に撒くことができて、わざわざ上越まで、ビラまきに行ってよかったと思っています。

一方、国会では、本日、全国会議員向けに、監視ネットニュース第5号のビラ入れも行いました。(ATTAC会員メーリングリストより)




国会前座り込み集会への連帯のメッセージ

【6月2-3日の国会前座り込みアクションで読み上げられたフランスの連帯・統一・民主主義労働組合通信産業支部(SUD-PTT)の連帯メッセージ】

        SUD−PTT

 郵便労働者の仲間の皆さん

 本日の国会前の座り込みに参加できないのは残念ですが、SUD−PTTを代表して、私からの挨拶を送ります。本日、2005年6月2日、日本の国会は郵政公社の民営化関連法案の審議に入ろうとしていますが、ちょうどこの時、フランスでは私の労働組合がストライキを行っています。実際、フランスでは、民営化を推進するための法案がこれまで何度か国会で採択されてきました。そのうちの最初の法律は、郵便の金融サービスに関する法案であり、現在審議中です。また、手紙サービスを収益化し、数千の郵便局を閉鎖して数万人の雇用を削減するための法案も提出されています。

 区分けセンターについては、過半数のセンターが消滅することになっています。各センターごとに、数十人の雇用が削減されつつあります。先週、フランスの南部にあるボルドーで、夜勤班の人員を削減してより厳しい勤務時間体制にしようとする動きが明らかになりました。これによって48人の雇用が削減されることになるのです。この区分けセンターの郵便労働者は、管理層に対して規則を尊重し、新しい人員配置計画を説明するよう求めて、管理者たちの退出を阻止し、センターを封鎖しました。

 この行動は、CGT(労働総同盟)、SUD、CNT(全国労働者連合ーーアナーキスト系労働組合の全国連合)の組合員によって展開されました。そして、このようなことは今回ははじめてですが、当局は、対テロ特殊部隊の一種、GIPN(国家警察介入グループ、フランス版SWAT)を呼び、スト参加者を攻撃させました。CGT、SUD、CNTの9人の組合員が拘留され、誘拐、監禁の罪で起訴されて保釈されたのです。

 こうして、ラ・ポスト当局は、郵便法がもたらす最初の影響の問題に対して取組もうとした組合員を叩きつぶすことを決めたのです。フランスでは、いたることろで、SUDの組合員が、そしてときとしてCGTの組合員が職場総会を開いています。ボルドーの労働組合員について言うと、下請け労働者とラ・ポストの職員は解雇の脅威にさらされています。来週には全国ストが予定されています。

 この闘争の教訓は、政府が闘う組合活動家を粉砕する意向を固めているということです。先週フランスで起こった事態というのは、フランスでも日本でも同じであり、反労働組合的行為にほかなりません。だが、フランス政府には、もし民営化に対する抵抗が起こるとすれば、この抵抗闘争がこの区分けセンターから始まるということがよく分かっているのです。だから、政府の最初の対応が暴力だったのです。それは、闘いが発展する前に闘いを阻止するためなのです。

 われわれの責務、それは、郵政労働者ユニオンとまさに同じで、新自由主義路線とそれを守るための警察に対して、労働者を動員し、利用者に語りかけ、みんなの力を合わせて強力になるように努めることです。

 あらためて挨拶を送ります。また近く会いましょう。
 SUD−−PTTを代表して

  エルヴェ・ケレン



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さよなら郵政民営化法案!さよなら小泉内閣!

6/8〜16日のSTOP郵政民営化アクションをともに!

       --転送・転載歓迎--

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5月24日に国会に上程された郵政民営化関連法案は、5月27日から特別委員会で連日6時間以上におよぶハイペースで審議が進められています。延長がほぼ確実視されている6月19日に迫った会期末までに、できるだけ審議を進めておきたい、という政府与党の思惑があります。野党は会期延長に反対する姿勢を示していますが、政府与党は会期延長を強行する可能性が高く、8月中旬ごろまでは、あつい郵政国会が続くことになるかもしれません。

マスコミを中心に、今回の郵政民営化の焦点は、どれだけ小泉首相が当初の信念を貫けるか、あるいは自民党反対派との駆け引きなどに注目が集まっています。しかし郵政民営化法案の問題点はそのようなところにあるのではありません。さまざまな問題や矛盾を抱えながらも人々の生活に必要な郵便通信サービスや、低い社会保障を補うために貯えられている庶民の貯蓄を、民営化というグローバリゼーションの市場原理に委ねる、つまり利潤追求の手段のひとつとして、公共サービスを解体しようとするのが、この法案の最大の問題点です。

郵政事業の民営化によって、2万5千の郵便局や350兆円の郵貯・簡保資金が減少、消失する危機に直面しているのです。これまでの政治の失策のつけを私たちの公共サービスの解体で穴埋めしようとしているのです。

それだけではありません。いま民営化に向けて郵政公社はコスト削減と競争原理を労働者におしつけています。サービス残業や人権侵害が蔓延しています。12万人のパート労働者は「日々雇用日々解雇」というきわめて不安定な雇用条件と低賃金の状態におかれています。民営化は職場内にいっそうの競争と分断をもたらすでしょう。そしてそれは私たちの公共サービスと社会全体を掘り
崩していくでしょう。

「自民党をぶっ壊す」と豪語して登場した小泉政権は、日本やアメリカの財界の意向に沿った構造改革という新自由主義的諸政策によって雇用や平和をぶっ壊してきました。いままた公共サービスや福祉や教育、そして憲法までをもぶっ壊し、この国をつくりかえようとしています。民営化がぶっ壊したものは、職場の人権や労働者の連帯、そして利用者の安全だということが、海外の事例、そしてJR西日本福知山線の痛ましい事故によって明らかにされています。しかし小泉政権は百名を超える犠牲者を出したこの民営化殺人事件の原因を省みることなく、郵政民営化に突き進もうとしています。雇用や安全、人権や平和、地域、環境、そして未来がぶっ壊されようとしています。わたしたちはそれを受け入れることを拒否します。

郵政民営化法が成立しなければ総選挙も辞さない、と小泉首相は党内反対派を牽制する発言を繰り返しています。しかし、それは郵政民営化法案をめぐる小泉政権の不安定さをも明らかにするものです。小泉首相は郵政民営化が「改革の本丸だ」と繰り返し発言しています。そうであるなら私たちはこの反民主主義的な「本丸」をぶっ壊すしかありません。

衆院での審議はいよいよ佳境を迎えつつあります。私たちは郵政労働者ユニオンやピースサイクルの仲間たちとともに6月2日〜3日にかけて国会審議を監視する座り込みを行ってきました。6月19日に会期末を迎える国会審議を監視し、民営化法案の廃案を実現するために一連のアクションを予定しています。平和と民主主義、エコロジーとフェミニズム、地域や世界など、さまざまな持ち場で活動されているすべての皆さんがこのアクションに参加されることを呼びかけます。

いまこそ競争と貧困と戦争の社会にたくさんのNOを!
連帯と希望、そして戦争のないもうひとつの世界にたくさんのYESを!
さよなら郵政民営化法案!さよなら小泉内閣!

ATTAC Japan(首都圏)運営委員会  
2005年6月7日


【スケジュール】

■6月8日(水)
11:00〜 議員会館まわり
13:00〜 国会前座り込み(予定)

■6月10日(金) 
11:00〜14:00 国会前座り込み(予定)
18:00〜18:45 JR水道橋駅東口で宣伝活動

■6月11日(土) 
郵政民営化静岡学習会  18:00〜20:00 
静岡労政会館5F視聴覚室。(静岡駅すぐ)

■6月12日(日) 郵政民営化江東学習会 13:30〜、
江東区森下文化センター

■6月14日(火)
  11:00〜13:30 国会前座り込み
  13:30〜 議員要請行動 

■6月15日(水)
  11:00〜13:30 国会前座り込み
  13:30〜 議員要請行動 
  ※全労連系労組はこの日国会前に座り込み予定。
    郵政ユニオンとのエール交換を行う。

■6月16日(木)★集中日です!
  11:00〜午後一杯 国会前座り込み
  15:00〜16:00 院内集会(参議院議員会館第5会議室)
  18:00〜18:30(予定) 議面集会



今日もやりました!STOP郵政民営化!さよなら小泉内閣へ!
全国各地の仲間が国会前へあつまる


6月3日、本日も午前11:00〜14:00までSTOP郵政民営化国会前座り込みが行われました。郵政労働者ユニオンの全国各支部の代表やattacのメンバーなどが民営化NO!の旗などを立て、利用者や労働者ぬきで進められる民営化推進論議を監視しました。

今日も郵政民営化に関する特別委員会を傍聴した郵政ジャーナリストの池田実さんからの報告、attacからの連帯のアピールなどがあり、勤務途中のサラリーマンも足をとめて座り込みに参加。昨日の議員要請行動についても報告を受けました。

また昼過ぎからは省庁要請行動で永田町周辺を自転車で走り回っていたピースサイクルも自転車部隊で乗り付け、座り込みに合流しました。松戸市議の吉野信次さんの姿も見られました。

天候にもめぐまれ、にぎやかな座り込みになりました。

国会での論戦は来週も続きます。連続したさまざまな取り組みを継続し、郵政民営化、そして小泉内閣にさようなら!を突きつけよう。

(2005/6/3記)


郵政民営化の国会審議を監視する国会前座り込み
STOP郵政民営化!さよなら小泉内閣!へ


6月2日、小雨のぱらつく中、国会前の座り込みを行いました。郵政労働者ユニオンの方々や郵政ジャーナリストの池田さん、attacなどが発言し、フランスのSUD(連帯・統一・民主主義)労組からの連帯のメッセージが読み上げられました。郵政労働者ユニオンの国会要請団が全国から駆けつけ座り込みに合流、その後要請団は議員要請に入りました。夜には郵政労働者ユニオンと郵政産業労働組合の共同の集会も開かれました。

院内では、午後から予算委員会が開かれ、野党各党が郵政民営化や靖国参拝などについて質問しました(下記参照、リンク先から映像が見られます)。

3日は、郵政民営化に関する特別委員会が9時から開催され、小泉首相などが参加、自民反対派の野田聖子元郵政相や野党各党などの質問が行われます。

 国会中継は衆議院TVでリアルタイムで見られます。
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

またattacや郵政労働者ユニオンの座り込みですが、12:00〜15:00まで議員会館前で、引き続き行います。ご都合のつく方はぜひご参加ください。

来週以降の体制については、週末に開かれる郵政民営化を監視する市民ネットワークの事務局会議で検討されますので、決まりましたら皆様にご連絡差し上げます。今後とも引き続きSTOP郵政民営化の活動にご支援ください。

STOP郵政民営化!さよなら小泉内閣!

(2005/6/2記)



郵政民営化法案は公共資産を犠牲にして
景気を活性化するための法案


郵政ジャーナリストの池田さんから法案の概要説明を聞いて、改めて郵政民営化法案とは、利用者・国民利益ではなく企業利益の発想でつくられた法案だなという印象を持ちました。最大多数のサービスへのアクセス権、利便性を追求することをやめて、もうかるサービスをどんどんつくっていこう姿勢が、法案によく現れていると思いました。どんどん私たちにお金を払わせるための法律と言えるのではないでしょうか。

郵便為替、郵便振替、私書箱といった私たちにとっての支払い(負担)の少ないもの、事業者側から言えばもうからないものをなくして、民間会社のサービスと同じように私たちにより高い手数料や利用料を払わせようとしているとの印象を受けました。

郵便振替がなくなるということは、attacの会費も銀行と同じように200円、300円の手数料を払って振り込むことになるのでしょうか(笑)。

場所のいい郵便局には、私たちによりたくさんの商品を買ってもらおうと金融商品、不動産、旅行、コンビニなどいろいろな窓口が並ぶようになるかもしれません。窓口に多くの企業が参入し客が集まれば、スペースを提供する窓口ネットワーク会社は使用料をとってビジネスができるようになるかもしれません。これまで集めた郵貯・簡保の運用を民間の銀行・生保などが請け負うこともできます。

郵便事業会社は国際物流に進出することができます。などなど、とにかく、法案は、企業にとって商売のチャンスと、投資家(もちろん六本木ヒルズの最上階にいるような外資系投資ファンドも含めて)にとっての投資のチャンスを与えるような内容ばかりで、直接国民の利益になるような内容はぜんぜんないように思えます。郵便局は、株式会社の営業所になるわけですから、営業成績の悪いところは当然統廃合の対象なるんでしょうね。

一言で言えば、民営化法案は、国民資産、公共資産を犠牲(食い物)にして景気を活性化するための法案、といえますね。

ATTAC Japan(首都圏)メーリングリストより



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  @ n o t h e r   p o s t  2005年5月27日
   -- もう一つの郵政改革は可能だ --

 発行 ATTAC Japan公共サービス研究会 越谷プロジェクト

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もくじ
【1】衆院本会議で法案趣旨説明(衆院TV)
【2】全国会議員にニュースを配布
【3】「だから、いま反民営化」越谷プロジェクト会議報告
【4】地域でSTOP!民営化(静岡、江東)
【5】協力の要請
【6】5月26日のニュース

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【1】衆議院本会議で法案趣旨説明
   特別委員会も開催される
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5月26日午後、衆議院本会議で政府は、郵政民営化関連法案の趣旨説明を行い、審議を開始しました。自民党の柳沢伯夫氏、公明党の桝屋敬悟氏、共産党の塩川鉄也氏が質問しました。本会議終了後に衆院郵政民営化特別委員会を開き、政府から同法案の提案理由説明を受けました。実質的な審議は27日にも始まる予定です。
 
本会議にはattac越谷プロジェクトからも3名が傍聴しました。民主、社民が欠席する中、与党自民党からの野次もほとんどなく、粛々と趣旨説明が行われた、というのが傍聴参加者の感想です。法案の具体的中身については特別委員会で議論される予定です。
 
なお、特別委員会の審議はwebでも中継、放映されます。傍聴にいけないかたもここでチェックしてください。
 
明日は9:00から郵政民営化に関する特別委員会の中継が予定されています。
 
○ 5月26日衆議院本会議・特別委員会映像(衆院TV)
 ※ブラジル大統領歓迎議会の映像(同時通訳)あり!
○ 衆院TV
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm?ex=HM
 
 
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【2】全国会議員にニュースを配布 
   監視ネットニュース発行
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5月25日午後、郵政近影化を監視する市民ネットワークのニュースを全国会議員向けに配布し、あいさつのできる議員の方の部屋に伺いました。今後の審議状況などについて情報をいただけるようお願いしてきました。今後もできるだけ週刊のペースで発行、配布を行う予定です。人手が必要です!御協力ください。
 
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 【3】「だから、いま反民営化」
   越谷プロジェクト会議報告
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■ 郵政民営化関連法案を読む

25日夜、喫茶「新宿らんぶる」でattac越谷プロジェクト会議を行いました。はじめに池田実さん(郵政ジャーナリスト/越谷Pメンバー)から、国会に提出された郵政民営化関連法案について説明を受けました。全6法案からなる関連法案は全部で600ページにものぼる膨大な量です。

○郵政民営化関連法案
  http://www.kantei.go.jp/jp/singi/yuseimineika2/houan/05index.html

以下、学習会で提起されたり気がついた点を箇条書きにしました。
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・国際物流事業への展開を準備期間から推進(生田公社総裁はこれを高く評価)
・移行期間中の責任の所在が政府なのか、法人なのかあいまい。
・「全国あまねく」の基準はあいまい。政府は補助金を「一局600万円を2千局に」と言っているが、実際には赤字は1万1千局で一局平均1000万円以上になる。政府試算外の局は撤退の可能性もある。
・「みなし公務員」の基準があいまい。特定局長の既得権は?
・郵貯、簡易保険資金を民間の運用会社に委託できる−−民間の運用会社にとってはおいしい商売
・手数料が銀行並みとなると、ぼろ儲けになるのでは?
・効率化とリスク遮断のための分社化だが、業務内容自体はさほど変わらない。
・共済はこれまでとおなじく国家公務員共済組合。28万郵政職員が抜けると共済自体が成り立たなくなるという共済側の要請。
・金融部門も含め総務大臣の所管となる。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−

今後、審議が本格的に始まれば、問題点はいっそうはっきりするということで、国会審議に注目しよう、というまとめで学習会を終えました。
 
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【4】 地域でSTOP!郵政民営化 
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学習会につづいて、今後の取り組みを確認しました。26日の本会議を傍聴し、特別委員会設置の採決を見届け、特別委員会も傍聴できればすることが確認されました。また6/2に郵政労働者ユニオンが予定している労働者集会への参加、6/11静岡、6/12東京・江東での郵政民営化についての学習会も提起され取り組むことになりました。

□ 6/11の静岡の学習会については、首都圏からもツアーを組んで参加することが確認されました。attacしずおか(準)の取り組みとしても注目されます。詳しいご案内は近日中に流しますが、近郊の方はぜひ御参加ください。

 消えてゆく公共サービス
 市民が考える公共サービス討論大集会(静岡)

 日時 6月11日 18:00〜20:00
 場所 静岡市黒金町5番地の1(054−221−6280)
     労政会館5F視聴覚室
 主催 郵政民営化を監視する市民ネットワーク
     ATTACしずおか(準備会)
     <地域最低賃金制を!> リビングウェイジ・静岡 
 連絡先 surourifusakuma@s2.dion.ne.jp 


□ 6/12の東京江東区での学習会には、市民派の区議や地域の市民運動の方々の参加を予定しており、池田実さんからも、国会情勢をふくめた民営化の問題点をわかりやすく話して頂く予定です。

 郵政民営化ってなんだろう? (東京・江東)

  日時 6月12日(日) 13:30開始
  場所 江東区森下文化センター・第一第二研修室(3F)
      http://homepage3.nifty.com/l-koto/map/morisita_map.html
  内容 池田実さん(郵政ジャーナリスト)のお話
      地域の郵便局員の報告
      「民営化を問う」WSF報告ビデオなど
 主催 郵政民営化を監視する市民ネットワーク・こうとう
 連絡先 郵政ユニオン東部支部
       attacこうとう(準)http://attackoto.blog9.fc2.com/
 参加費 無料


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【5】 国会審議の取り組みを包囲しよう!
    活動への参加と協力の要請
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今後、国会をめぐる動きが活発になることから、労働運動を中心に、STOP!民営化の動きを本格化させるネットワークを早急に立ち上げるという話しもあり、取り組みにも協力や参加を要請されています。国会要請や審議傍聴、国会前座り込みや街頭行動など、具体的な取り組みが決まり次第お伝え致しますので、なにとぞご協力のほど宜しくお願いします。この問題に関心をお持ちで手伝ってもいいよ、という方はご一報ください。

*国会傍聴:5月27日から会期末の6月19日まで、かなりハードなスケジュールになりますが、できるだけ傍聴には駆けつけたいと思います。

* ニュース配布:民営化審議期間中は毎週ニュースを発行し、国会議員会館で配布します。配布作業は2−3人で、2時間程度でおわります。

* グッズ購入:民営化NO!の小旗(1000円)売り上げは監視ネットの活動資金になります。/民営化NO!のバッジ(200円)売り上げは公共サービス研究会の活動資金になります。

* その他 データの整理や各方面への宣伝、その他いっぱいやれることあります。
 
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【6】 5月26日
   国会・郵政民営化を巡るネットニュース
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○郵政民営化・答弁する小泉首相(時事通信) (26日18時33分) 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050526-02489200-jijp-pol.view-001

○田中真紀子氏、民主方針に造反(時事通信) (26日18時31分) 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050526-02489209-jijp-pol.view-001

○郵便局設置、過疎地の定義「特措法」基本に…首相(読売新聞)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050526-00000112-yom-pol

○自民党反対派「勝負は本会議」(毎日新聞)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050526-00000103-mai-pol

○民営化推進の勉強会開催へ 自民の中堅・若手議員(共同通信)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050526-00000220-kyodo-pol

○郵政民営化・特別委員会が初会合 
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050523-02483717-jijp-pol.view-001






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  @ n o t h e r p o s t  2005年5月20日
   -- もう一つの郵政改革は可能だ --
 発行 ATTAC Japan公共サービス研究会 越谷プロジェクト
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郵政民営化衆院特別委員会設置強行
オルターグローバリゼーション運動は立ち上がろう!


■□ 政府与党、特別委員会設置を強行

小泉純一郎首相は19日夜、首相官邸で自民党の武部勤幹事長らと協議し、郵政民営化関連法案を審議する衆院特別委員会の委員長に、党総務局長の二階俊博元運輸相を起用する人事を内定しました。また野党などとの折衝役である与党筆頭理事に山崎拓首相補佐官を充てることになりました。与党は20日に議決し、24日に本会議での法案趣旨説明を行う方針です。

本来、郵政問題を議論する常設の委員会である総務委員会で議論を行う必要がありますが、総務委員会は定例会議しか行われず、法案通過に間に合わないということから、いつでも会議が開ける特別委員会を設置したいというのが政府与党の思惑です。また総務委員会には自民党の郵政民営化反対派議員が多いことから、政府や自民執行部は特別委員会で議論したい、という思惑もあります。報道では衆参両院に45人規模の特別委員会を設置し、うち自民党が20人を占めるようです。全ての会派から委員が参加することになりました。与党は6月19日までの会期を延長し、8月中旬から下旬にかけて法案を通過させたい考えです。野党は特別委員会の設置に強く反対しています。

■□ なぜ特別委員会設置に反対?−−手続き上の問題

野党はなぜ特別委員会に反対しているのでしょうか。野党は、郵政民営化関連法案について、中央省庁等改革基本法で郵政事業に関し「民営化等の見直しは行わない」と明記されている点を挙げ「法改正や(条文の)削除なしに提出された関連法案の違法性が極めて高い。法案を出し直す必要がある」(民主、鉢呂国対委員長)と指摘しています。野党は民営化法案の再提出を要求しています。

また与党自民党内でも、反対が広がっています。同法案の国会提出を巡り自民党内の反対派が抵抗しました。結局、自民党郵政改革関係合同部会では同法案の国会提出が了承されましたが、自民党の片山虎之助参院幹事長は17日の記者会見でも、郵政民営化関連法案について「法案の中身は完全に了承していない。政府、与党合意で政府は相当譲歩しているが、それでも(法案の中で)不徹底という議論があり、修正論が出てくると思う」を述べ、合意を担保するため修正はあり得ると語っています。また自民党の亀井静香議員は「郵政民営化法案は葬る」と明言しています。しかし小泉首相や竹中郵政民営化担当大臣は「法案は修正しない」としており、自民党執行部も「部会の了承は法案賛成の党議拘束を意味する」として反対派を牽制しています。しかしこれまで党の関連部会での法案了承は全会一致が原則でしたが、反対派が再三求めてきた「民営化の必要性」についても結局まともにこたえられない状況で、法案の国会提出を了承したのか、法案自体を了承したのかがあいまいなまま議論が打ち切られたという経緯があります。

これまでの手続きだけをみてもこれだけ問題が山積しています。

【野党の主張】
社会民主党又市征治幹事長の記者会見(5月13日)要旨
NHK日曜討論で市田書記長が発言(「しんぶん赤旗」5月16日)
「郵政民営化法案の出し直し求め一致した行動を」代議士会で岡田代表(5
月19日)



■□ 本当は追いつめられている郵政法案

民営化法案は、本会議で野党が全員反対に回ることを想定した場合、自民党議員が衆院で四十六人、参院で十八人反対すれば否決されます。小泉首相は、対独戦勝60年記念式典に参加したモスクワから「修正は考えていない。廃案は考えていない。成立しか考えていない。廃案になった後は何が起こるか分からない。」と恫喝をかけ、17日には郵政民営化法案に賛成していないと考えられた二人の審議官を更迭しました。この時期の人事異動は異例であり、また総理自身が官庁の人事に直接介入することも異例中の異例です。言うことを聞かない人間はいらない、という強権的な措置です。このような強権的な措置に対して、小泉首相のについて麻生総務大臣は「小泉首相は親切」と擁護する始末です。また「法案は修正しない」と繰り返しのべる小泉首相に対して、「法案の審議は国会の権限だ」と河野洋平衆院議長は不満をあらわにしています。小泉首相のこのような言動は、郵政民営化法案が実際には追いつめられているということを物語るものなのです。

■□ 郵政民営化は投機マネーを拡大させる

同法案自体の問題点などは郵政労働者ユニオンが作成した下記資料などを御参照下さい。

誰のための、何のための民営化か!市民利用者のための私たちの提案(PDF90KB)

attacは、この法案の根底にある新自由主義的イデオロギー(市場原理、自己責任)に強く反対してきました。そもそも公的金融機関の資金を「民間」に開放するということが何を意味するのでしょうか。それは350兆円の郵貯簡保資金を金融投機という巨大なマネーゲームに投入するということです。attacは実際のモノやサービスの取引き額を何百倍も上回る投機マネーがもたらす不安定で無責任な社会のあり方に反対し、トービン税の制定を掲げてきました。

貧困・環境問題解決のカギをにぎるトービン税--ATTAC Japan からの提言(PDF 875kb)

しかしいま郵政民営化法案がねらっているものは、郵貯簡保資金を投機マネーにつくりかえることなのです。国内外の銀行や保険会社は一貫して郵貯簡保の民営化を要求してきました。アメリカ政府の「年次改革要望書」では毎年郵政事業などの民営化を日本政府に要求しています。

民営化によって「国家保証」という郵貯簡保の競争力がなくなれば、民間金融機関は「郵貯のうまみはありませんよ。どうぞ当社の金融商品に投資してください」というセールスがしやすくなります。しかしこのような社会的不安を利用した「金融商品」によって本当に安心を得ることができるのでしょうか。民間の金融機関にあつめられた資金は、一日1兆5千億ドルのマネーが世界中を駆け巡る金融市場という賭場で「運用」されることになります。

そして生産や決済とまったく無関係な巨大投機マネーの拡大は人々の生活そのものを不安定にし、世界中で混乱をもたらしてきました。attacの運動はこのような投機マネーが世界を不安定化さることに反対することからスタートしたのでした。そして人々のたたかいによって勝ち取られてきた公共サービスという権利を奪おうとする新自由主義的な政策に反対してきました。「安心は買うもの」という新自由主義的発想ではなく、「安心は社会的連帯でつくるもの」という考えをいまこそ広めなければなりません。郵政民営化は私たちの安心を作り出すどころか、いっそうの不安を拡大させるでしょう。

■□ 過労死・無権利の郵便局を変えよう!

また公共サービスとしての郵政事業で利益優先の民営化がすすめられると、さまざまな影響がでることは確実です。郵政公社はコスト削減のためにトヨタ方式をとりいれた「ジャパン・ポスト・システム(JPS)」を全国に導入しましたが、すでに現場ではさまざまな影響が出ていることは、皆さんもご存知だと思います。そしてこのJPSのモデル局として指定されている越谷郵便局では、過労死が発生し、現在大きな問題になっています。

過労死:越谷郵便局員の母親、認定請求/埼玉(毎日新聞) (5月19日)
 
郵貯簡保をマネーゲームの掛け金にするな!公共サービスとしての郵便ネットワークを維持・発展させよう!公共サービスには過労死も不安定で無権利の雇用もいらない!オルターグローバリゼーション運動は郵政民営化法案の廃案のためのとりくみに立ち上がろう!


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  @ n o t h e r p o s t  2005年4月27日
   -- もう一つの郵政改革は可能だ --
 発行 ATTAC Japan公共サービス研究会 越谷プロジェクト
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公共サービス破壊にNO!利権温存にNO!
  郵政民営化法案を廃案に!


4月27日、政府は郵政民営化法案を決定しました。自民党内の反対派議員への配慮から当初案からかなり妥協を重ねたにもかかわらず、党内反対派議員はいまだ反対の姿勢を崩していません。マスコミなどでは反対派議員への妥協によって民営化が骨抜きになる、何のための民営かなのか、という「小泉がんばれ」の論調が続いています。

私たちは、政府と自民党の「対立」は、これまで郵政事業にまつわる利権を利益誘導型の自民党政治に利用し、甘い汁を吸ってきた郵政利権勢力と、350兆円ともいわれる巨大な庶民の財産である郵貯・簡保資金をあらたな金儲けとして利用しようとしている国内外の民間金融機関を代弁する民営化利権勢力との「対立」であると考えています。そして政府による郵政民営化法案の決定と国会への上程は、私たちが最も懸念してきた公共サービスの破壊=国の責任放棄と「自己責任」という無責任社会の推進=を一層進めるものです。

小泉首相や竹中担当大臣がこれまであげてきた郵政民営化のメリットは、アメリカがイラクに大量破壊兵器があると断定した現実性と同じくらい不確実で疑問だらけのものです。イラク攻撃の目的が石油であり、イラク攻撃によって戦争とテロが蔓延する世界になったのと同じように、郵政民営化の目的は350兆円の郵貯・簡保資金であり、民営化推進の理論よってもたらされる社会は、国の責任を放棄し、企業の投資リスクを個人に押し付ける不安定社会となるでしょう。私たちにはそうではないもうひとつの社会が必要です。

では民営化を阻止すればそうではない世界が実現できるのでしょうか。いま郵便局にはは27万人の正規職員のほかに、12万人もの不安定雇用(日々雇用/日々解雇という契約)の労働者が働いています。時給800から900円程度です。たとえ一日8時間、月25日、年間2400時間働いても年収は200万円前後にしかなりません。また多額の資金を突き込んで導入したトヨタ式郵便区分配達システム=JPSは、効率化とは程遠い職場の混乱と労働強化しかもたらしませんでした。国会で追求された郵政公社が支払ったサービス残業代は32億円。これはわずか2年分の不払い賃金にすぎず、JPSによって削減できたとされるコストとほぼ同じなのです。これがいまの公共サービスの実態です。公共サービスにはそうではなもうひとつの働き方が必要です。

政府は早急に法案を国会に上程し、連休明けから郵政民営化法案の国会審議が本格化するでしょう。しかし民営化とは、それまでの人々の権利としての公共サービスを、利益優先で安全性を無視した危険極まりない利潤追求の道具に変えてしまうということを、私たちはJR西日本福知山線の悲惨な事故による怒りと悲しみの中で訴えていかなければなりません。国会で、街頭で、地域で、職場、そして世界で郵政民営化NO!を訴えよう。郵政民営化法案を廃案にしよう。

公共サービス破壊にNO!利権温存にNO!
もうひとつの郵政改革は可能だ!
もうひとつの日本、そしてもうひとつの世界は可能だ!

2005年4月27日