JALが関わるハワイのゴルフリゾート開発では、地元先住民族の先祖のお墓が掘り返され、世界有数の美しい湾が汚染されています。これをやめさせるためには、JALの最大ユーザーである日本人の声を届けるのが大変効果的です。ぜひ、みなさんの声をあげてください。
なお、みなさんのご協力のおかげで、請願書(ver.1)に対してJALから回答が届いています。残念ながら、JALの認識には問題があると言わざるをえません(詳しくは JAL からの回答と反論のページをご覧ください)。
そこで、JAL との対話を続けるため、JAL からの回答を踏まえて、請願書(ver.2)を作成いたしました。こちらも前回と同じようにご署名いただけます。
署名のために、以下の4つの方法をご用意いたしました。
1)件名もしくは本文冒頭に「賛同」と書いて jalpetition@excite.co.jp まで、お名前とご住所をお送りください。下記の請願文を連名でJALに送ります。賛同発信アドレス以外のアドレスで当方からの報告を受信したい方、報告を受信したくない方はその旨もお書きください。
2)Web ページから請願文が送付できます。送付先は JAL と jalpetition@excite.co.jp です。
オンライン署名のページへ。
3)個別に請願文を送っていただける方は、下記へお願いいたします。できればみなさん自身の言葉で書いていただけると幸いですが、下記の文と同じでも構いません。周りでご賛同くださる方を募れるようでしたら、個別に取りまとめて連名で送っていただいても結構です。(なお、送った旨を jalpetition@excite.coo.jp までご連絡いただけると幸いです。)
宛先:メールの場合
yuji.tsukahara@jal.co.jp
webmaster@jal.co.jp
(以上2つのアドレスに to で同報し、
ccで jalpetition@excite.co.jp をご指定ください)
4)印刷して手書きの署名を集められる用紙を作りました。Acrobat の PDF ファイル形式とテキストファイル形式があります。印刷して署名を集め、以下に郵送してください。
郵送の場合
〒140-8637
東京都品川区東品川2−4−11
株式会社日本航空 代表取締役社長 兼子 勲 様
および
同住所で 関連事業室部長 塚原雄二 様
以下は請願文(Ver.2)です。
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株式会社日本航空 代表取締役社長 兼子勲 様
(または関連事業室部長 塚原雄二 様)
拝啓 先日は、ハワイ島サウスコナのホクリア開発の件に関する請願書 にご回答下さいまして、ありがとうございました。すでに内外のメディ アで大きく報道されているように、自然環境と先住民の遺跡に大きな損 害が出てしまったことを、貴社がお認めになり、申し訳ないというお気 持ちを表明して下さったことは、感謝いたしたいと思います。
けれど、残念ながら、貴社の現状認識と現地の状況には、大きな差異
があるようです。
ホクリア開発では工事の一部中止命令が出ておりますが、貴社は「工
事の一部中止命令は、弊社の孫会社がライルアンダーソン社と共同で設
立した会社(1250オーシャンサイド)に対して出されたもの」とおっし
ゃっています。これは形式的には事実ですが、その孫会社は100%JA
L資本の現地法人で、役員は全員JAL本社の役員ですし、貴社は「オ
ーシャンサイド」の最大出資者です。ですから、工事停止命令は、実質
上は貴社に対して出されたともいえないでしょうか。
「オーシャンサイド」は、工事に当たって地元住民の先祖の墓やその
遺骨を破壊しています。また、「除草剤を使わない」という事前の約束
も破り、州政府の調査によれば、強力な除草剤が海から検出されていま
す。さらにハワイ州水資源課の公式調査によれば、昨年9月と11月には、
工事で搬入された土砂が世界で最も美しい海域に流出し、珊瑚礁を埋め
て窒息させ、海洋生態系にダメージを与えています。これは米国法「ク
リーン・ウォーター・アクト」にも抵触しますし、漁業を営むハワイ人
たちの生活を逼迫しています。
土砂流出に関して、貴社は「数十年来に一度という規模の台風に襲わ
れたため」と主張されていますが、国立気象サービスの雨量計データに
よれば、土砂流出が起きた当日の雨量はその地域では決して大雨とされ
るものではないので、原因を自然災害に帰することはできません。しか
も、9月の土壌流出後「行政に相談し、必要な補完工事を行った」はず
が、再び11月の雨で同様な土壌流出を起しているのです。
また、貴社は「1992年以来、地域住民の方々のご理解を得る努力を続
け、ハワイ州政府およびハワイ郡当局のご要望を踏まえて進めてきた」
とお答えになっていらっしゃいます。けれど、地元では計画当初から反
対の声があがっていて、1993年の反対請願書には、住民住民の過半数が
署名しているのです。さらに、1994年と96年の2回にわたって、地元住
民代表が貴社本社を訪れて計画中止を求めていますが、いずれも会見を
拒否されているということを、どうぞ思い出していただきたく存じます。
なお、最近まで工事が凍結されていた理由は、住民から起された裁判と、
グローバルアンタイゴルフムーブメント(ゴルフ場問題グローバルネッ
トワーク)が展開した、国際JALボイコット運動のためでした。この
ことも、この計画に反対している住民がたくさんいる証拠ではないでし
ょうか。
もちろん、問題は行政側にもあり、裁判では業者から担当役人に金品
が渡された事実も、証拠として提出されています。実情を把握するため
に、公平な立場から監査できる方を貴社から派遣なさっていただけると、
幸いに存じます。
この工事が始まってから、地元ハワイ人社会は工事を容認する側と反
対する側に二分されております。従業員や反対派に対する脅迫もひどく、
4月13日には反対派の家が放火されて全焼する事件も起きています。関
連会社で働く従業員は口止めされたうえ、週250−300ドルという最低賃
金で働かされているのです。祖先が眠る墓を壊さなくてはならない現地
ハワイ人労働者の気持ちに、JAL幹部のみなさまはどうか少しでも思
いを馳せていただきたく存じます。
現在、ハワイではこの開発について次々と裁判が起こり、現地業者の
不正も次々に明らかになっています。いつまでも問題ある業者に資金提
供を続けて、無益な争いを長引かせないでください。貴社の巨大な資金
力がなければ、彼らは開発をあきらめるでしょう。
長くハワイ観光業を営んでこられた貴社では、ハワイの魅力をよくご
存じだと思います。訪れる者を常に温かく迎えてくれるハワイの文化は、
ハワイ先住民が培ってきました。彼らにとって、遺骨を動かすことは先
祖の魂が大自然に戻れなくなり、子孫にとっても魂が失われてしまうこ
とを意味します。こうしたハワイ先住民文化を踏みにじることは、ハワ
イの魅力を損なってしまいます。ゴルフ愛好者は、先住民の涙の上に建
つゴルフ場で楽しいプレーができるでしょうか。また貴社にとっても、
墓地を壊してゴルフリゾートを建設することは、長期間にわたって企業
イメージを損なうことになるでしょう。
今回の開発において最大の投資家である貴社は、重大な責任ある立場
におられます。このような開発に日本企業が関わっているのは、日本人
として誠に恥ずかしく、ハワイの人たちに顔向けし難い思いがいたしま
す。計画の見直しがされるまで、御社の利用については控えさせていた
だきたく存じます。
最後に、具体的な行動としてどのようなことを希望しているか、以下
の項目にまとめました。一旦、施工を開始した計画の抜本的見直しは非
常に困難かと存じますが、それだけ重要な問題であることを充分ご認識
いただき、是非ご検討くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
1.即刻工事を中止しハワイ先住民が祖先の魂に対して正式な儀式を 行えるようにする 2.遺骨を元の場所に戻す 3.この土地を「ハワイ先住民歴史文化保護区(Native Hawaiians' Historical & Cultural Sanctuary)」として 寄贈し、ハワイ先住民がいつでも儀式や伝統的生活を続けられ、 人類が大自然と共に生きる彼らの文化から学べる場とする
以上 末筆ながら貴社のより一層のご発展をお祈り申し上げます。
敬具
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最終更新 2001/05/02