NEWS RELEASE/ UPDATE

おとといハワイからうれしいニュースが届きました。裁判は続行中ですが、開発の違法性が明るみになってきており、今回JALが手を引いたことで開発に大きな影響がでることは必至だと思われます。これまで様々なかたちでご支援くださったみなさまに、この場を借りて、お礼もうしあげます。

2003年7月14日

「JALがハワイ・メガ高級ゴルフリゾート開発から撤退」

  ハワイ島サウスコナでJAL(日本航空)がアメリカの開発業者と共同で開発中の巨大高級ゴルフリゾート「ホクリア開発」から実質的に撤退していたこ とが、現地での裁判審理で10日明らかになった。

  「ホクリア開発」は、JALがアリゾナの開発業者ライル・アンダーソ ンと共同で、ハワイ島サウスコナの610万平方メートルの土地に、ゴルフ場やロッジ、クラブハウス、パビリオン、テニスコートなどを併設する700の高級リゾート分譲住宅地を建設する計画。これらの分譲宅地は1区画あたり75万ドルから260万ドルで販売 されており、その中には多くの日本人購入者もいる。

  このリゾート開発地の沿岸海域はクジラやイルカの生息地として知られ、世界でも有数の水質を誇る国立海洋保護区に指定されており、計画当初から開発による海洋汚染が危惧されていた。実際、2000年には大雨によるゴルフ場工事現場からの土壌流出によって沿岸地域が広範囲に汚染されサンゴが多数死滅するという事件が2回も起きている。また、この土地は古くから先住ハワイ人が住んでいたところで、埋葬地や寺院跡などが多く、ハワイ王朝族の遺跡もあり、ハワイ人たちにとっては今でも神聖なる土地とみなされている。

事実、開発工事が始まって以来、あまたの埋葬地がブルドーザーで過っ て掘り起こされ、遺骨が散乱するという事件が多々おきたため、現地のハワイ人グループが開発中止を求めて訴訟を起こし、現在でも係争中である。ハワイ島コナの裁判所は昨年4月5日、農業地域に都市開発を行うのはハワイ州土地利用法に違反するとして、ハワイ郡が現地開発会社「1250 オーシャンサイドパートナーズ」に開発許可を与えたことは誤りという判決を下している。しかし開発側は開発許可を与えた行政側の責任だとして、工事を続行している。

  10日(木)の裁判公判で、被告のホクリア開発は、最近JALが持ち資本のほとんどを共同開発者のライル・アンダーソンに売却していたことを認めた。いままでに数回にわたって現地の先住ハワイ人グループが来日し、 JALに工事中止を求める申し入れをしているが、JAL側は計画の変更はできないと工事を強行してきていた。今回のJALの撤退は、裁判で開発の違法性がつぎつぎとあかるみになることで、自社の対外的な影響を怖れて開発から手を引いたものと考えられる。すでに「ホクリア開発」は2、300万ドル(276億円)をこのプロジェクトに投資している。

詳細問い合わせ:ハーモニクスライフセンター(森田 玄・きくち ゆみ)
        Tel: 0470ー97ー1011 Fax:0470ー97ー1215
        Email: gen@awa.or.jp
Homepage:
http://www.jca.apc.org/arco/jal/  森田 玄


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最終更新 2003/07/15