APWSL日本委員会2007年(第18回)総会の報告

APWSLの再建を前進させよう

APWSL日本委員会の2007年度総会を29月22(土)、 23日(日)の両日、東京浜松町海員会館で開いた。関西の4名を含め11人が参加した。

 第1議題:APWSL国際組織の現状と課題について東アジア調整委員の山崎精一さんが報告した。今回の総会は、解散の瀬戸際に追い込まれたAPWSL国際組織の立て直しが道半ばの状況下でさらに前進させるために日本委員会が何をすべきかが最大のテーマであった。そのために昨年の日本委員会と国際活動を具体的に振り替えることに重点が置かれた。3年ごとの国際総会(規約)は来年(2008年)だが、現状で無理して開催する必要がないなど議論した。また、オーストラリアのAAWLから10月に開く大きな国際会議の招請が来ている。日本から参加できる人がいないので、欠席を確認した。

各テーマはビデオやスライドなど映像を使ってビジュアルに報告された

第2議題:映像を使いながら以下のテーマで昨年度の活動を振り返った。@昨年11月、韓国でAPWSL地域調整会議を開かれ、原田さんはじめ4人が参加した(ビデオ)。A今年2月日本から公共部門を中心に労働者12名がニュージーランドに訪ね交流した(ビデオ/河津)。 B7月、韓国委員会の8名を大阪に迎え、交流した(スライド/丹羽)。C8月現地に支援する会がフィリピントヨタ労組を訪ねた(スライド/オイドン)、D約1年続いた韓国ヤマモト争議(安田幸弘さん)。E9月10日大阪枚方市の松下電池本社に対して中国・松下電池のカドミウム汚染問題を責任追及の申し入れ行動(ビデオ/関西・稲垣)など。

  夜は浜松町の居酒屋で夕食・交流を行い、関西組ほか海員会館に泊まった。 

第2日(23日午前)は以下の日常的な機関活動を議論した。2005年12月に始めたレイバーネット・アジア“Labornet Asia”(ウエブサイト)はアジアの労働運動の多言語のニュースサイトとして唯一のものだ。まだ韓国と日本という限られた国しか積極的に活用していないが、徐々にニュースは増えてきている。7月から日本からレイバーネットのトップニュースの英語訳を掲載し始めた。同じ頃に日本の運営で始まった国際メーリングリストAPWSLMEMBERSは、ニュース投稿が多いが、順調に広がっている。意見交換の場として利用をさらに活発化したい。

 ニュース発信のメールやウエブサイトがあるが、日本委員会の「リンクス」(日本語機関誌)は会員に届けられる唯一の有形物だ。昨年3号発行したが、今年も季刊発行を目指す。編集長を榊原さんから稲垣さんに交代した。英文ニュース“APWSL JAPAN”(メール配信)はしばらく滞っている。他の媒体との役割を勘案しつつ日本からの英語ニュース発信を充実させていく。

10年近く続いている日本委員会WEBサイトは最近更新が少なく、停滞ぎみ。レイバーネットやレイバーネット・アジアの発足でAPWSL日本の独自ニュースが少ないからだ。一方、会員メーリングリスト“APWSLJPMEMBERS”は登録メンバーも増え、その投稿数も増え、活用がいっそう活発になっている。

 日本委員会の発足から17年を経て、APWSL会員が高齢のため減ってきている。最近活動に関わり始めた人々や若者に日本委員会に参加してもらうために、新リーフレットを作成中だ。その見本を検討した。

2006年度決算では前年に比べ会費収入が増え、黒字(繰越)になった。活動を活発化するために予算の裏付けが大事である。積極的な活動を少し支える2007年度予算を決定した。

役員はほぼ前年通りで、「リンクス」編集長と会計監査だけ交代した。今年の役員は以下の通り。

共同代表:原田惠子、山崎精一/調整委員:丹羽道晴、高幣真公/「リンクス」編集長:稲垣豊/APWSL JAPAN(英文ニュース)編集長:喜多幡佳秀/会計:池田良二/監査役:山原克二

       (2007/9/25 高幣真公・記)