■■ 在留特別許可 ■■

「アミネさんを支援する新町のつどい」が大成功!! 
(2004年7月1日)


◇ アミネさん一家の地元・新町 ◇

 アミネさん一家の住む群馬県多野郡新町は、人口が1万人ほどの緑あふれる小さな町です。一家はこの町で地域の一員としてこれまで暮らしてきました。近隣の人々はアミネさん一家を心あたたかく迎え入れ、また一家もPTAの役員をしたり町会にすすんで入ったりして地域に溶け込むよう努力をしてきたのです。そして今、アミネさん一家は新町の人々から必要不可欠とされる存在になりました。
 「アミネさんに在留を認めてあげてください」という署名は、これまでに約5000名分集まっていますが、そのうち実に3000名分以上が新町住民とその関係者から寄せられたものです。地元の人々はアミネさん一家を心から応援しているのです。そこで、新町の人々に集まってもらい、アミネさん一家を激励する集いを開くことになりました。

◇ 地元住民80名が参加 ◇

 2004年7月1日午後6時過ぎ、新町公民館の会場には続々と人々が集まってきました。近所の方、アミネさん一家をマスコミのニュースで知り応援したいという人、制服姿の女子高生、男子高生……。予想を大きく上回る80名もの支援者が集まりました。会場の椅子が足りなくなり、20人ほどが立ち見となりました。これほどたくさんの人たちが一家を応援してくれているとは……。とくに半数がマリアムの友人の高校生たちだったのには驚かされました。マリアムは大変な人気者です。
 アミネさん一家に関するこれまでの経過報告で集会は始まりました。続いて一家の代理人である北村聡子弁護士がこう述べました。
 「私はいつも裁判の打合せでマリアムと会うことが多いのです。そういう状況ではどうしてもマリアムは哀しそうな顔をしています。でも今日は違う。こんなに多くの友達に囲まれ、今のマリアムは本当に輝いています。やはり友達と一緒にいるのが一番いいのですね。これからもこんな日々を過ごさせてあげたい」

◇ 一家の友人たちの声 ◇

 次に、父親のアミネさんと10年以上の付き合いという男性が登壇し「私はアミネさんと群馬県の国際友好協会を通じて知りあいました。今では家族ぐるみの付き合いをさせていただいています。アミネさんほど真面目な人を見たことがありません。マリアムも小さい時から知っています。本当に勉強熱心な娘です。ぜひこれからも私たちと一緒に日本で暮らしてほしい」と発言しました。
続いてマリアムとマリアムの友人を代表して女子4人、男子1人が登場し、次々と発言しました。皆、小学校の頃からの友人たちです。「彼女は場が暗いときに盛り上げてくれるんです。今日の集まりのことは両親から聞いて友達にメールで知らせました」「小学生の時から友達でした。受験勉強も一緒にしました。マリアムがイランへ帰国して私の前からいなくなるなんて、どうしても考えられません」「小、中、高と一緒でした。だから高校の卒業もマリアムと一緒にしたい」
 マリアムは素晴らしい友人たちに囲まれています。 16歳の彼女は多くの友だちと出会い、語り、笑い、夢を持って日々すごしているのです。
 次に高校の同級生のお母さんが語りはじめます。
 「アミネさんの奥さんとは、娘とマリアムさんが高校の同級生ということで知り合いました。日本人の私が、アミネさんお奥さんに随分助けられてきました。私にとってアミネさんたちが一緒にいることが当たり前の状態です。ぜひ皆さんにマリアムさんが保育士になる夢を見守ってほしいと思います」
 中学3年生当時の担任の先生はこんな発言をしてくれました。
「今日は1つだけエピソードを話します。私たち3年2組は33名在籍していましたが、なかなか全員が揃わなかった。そこでクラスみんなで話し合い、33人揃うプロジェクトが始動しました。マリアムは中心となって頑張っていた。マリアムはあるときこう言いました。『先生、他のクラスにも学校に来られない生徒がいるから、みんなに呼びかけようよ。みんなで卒業しようよ』と。確か、5月か6月だったと思います。彼女は1年間を通じて、優しい、友だち思いの子でした」
 続いて、中学時代の国語の先生が心を揺さぶるエピソードを紹介してくれました。
「中学2年生の時、マリアムがストレートパーマをかけてきました。それは校則に違反することなので、呼び出して注意をしたのです。その時、私は彼女に対して今思えばとても酷な事を言ってしまいました『髪の毛がまっすぐでなくてもいいじゃない。もっとイラン人として誇りを持ちなさい』と言ってしまったのです。マリアムは私にこう言い返しました。『私は日本人になりたいんです』と。彼女に在留資格の問題があるのはその後に知りました。彼女は、日本で生きていくんだということを子どもの頃から思っていたんです。そしてそのために勉強も一生懸命して努力をしてきた……」先生はここまで話をするのが精一杯でした。あとは涙で言葉になりません。それを聞いていたマリアムもたまらずに涙をこぼします。静まり返った会場からも、もらい泣きの声がもれました。
 新町の町議会議員、三島さんからも応援の挨拶がありました。「一家とは5,6年前から国際交流協会を通じて知り合いました。マリアムが立派な社会人になれるように少しでも力になりたいと思います。みなさん一人一人の声が国を変えます。頑張りましょう」

 

◇ 新町の人々とともに暮らして生きたい ◇

 こうした新町の人々の暖かい声に応え、一家が挨拶をしました。まずはマリアムです。
 「私たち家族はこれまでずっと新町で暮らしてきました。私は保育士になりたいという夢を新町でかなえ、これからも皆と一緒にくらしていきたいと思います」
 会場から大きな拍手がおこります。
そしてアミネさん夫妻から「今日は胸がいっぱいで涙がでそうです。署名も皆さんが協力してくれたおかげでたくさん集まりました。本当にありがとうございました」との御礼が述べられ、最後は一同が集まって記念撮影。ビデオも廻っていたので、全員で「アミネさんに在留特別許可をください」と大声でアピールして「新町のつどい」は終わりました。
この日の模様は翌朝の上毛新聞に取り上げられ、また写真やビデオは後日、資料として東京入国管理局−法務省に提出されしました。
アミネさん一家がいかに地域社会に愛されているか、よく実感できた集会でした。東京入管−法務省はこうした一家を愛する地域住民の声にも耳を傾け、一家に対し速やかに在留特別許可を認めるべきです。

 


 

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