ご存知の方も多いと思いますが、法務省入国管理局、東京入国管理局、東京都、警視庁が10月17日付けで「首都東京における不法滞在外国人対策に関する共同宣言」を発表しました。この共同宣言では、治安悪化の要因を外国籍住民、とりわけ非正規滞在者に求めているようです。意図的に「非正規滞在者イコール凶悪犯」といった図式を描き出しているように読めます。そしてその上で、今後5年間で東京の非正規滞在者を半減すると明言しているのです。
この非正規滞在者半減の目的のため、警察官による職務質問等の強化を通じ、摘発を「飛躍的に強化」させると明言しています。
実際にこの共同宣言以降、非正規滞在者に対してこれまでに倍する摘発が行われています。駅で、街角で、自宅で、職場で、真面目に働いている多くの私たちの友人が摘発されているのです。
しかし、非正規滞在者であっても、長年日本国内で暮らし生活基盤が形成されたことをもって在留特別許可を取得した人々も存在しています。個々の事情をまったく無視して排外的、強圧的な摘発−送還政策を徹底することが果たして正しいのでしょうか。
私たちAPFSは、そうではなく在留特別許可を柔軟に運用し、真面目に日本国内で暮らす非正規滞在者の合法化を実現する人道的政策を真剣に考えていかなければならないと考えています。
こうした観点にたち、APFSは12月15日、東京入国管理局と東京都に対し抗議・要請行動を行いました。バングラデシュ、インド、ネパール等の外国籍住民20名以上が行動に参加しました。
東京入国管理局では吉成APFS代表が石合総務課長に要請文を手渡した後、現行の摘発状況などについて質問しました。その後、入管門前でマイク・アピールとビラまきをおこないました。入管にやってきた外国の方だけでなく日本人の方も私たちに賛同・応援の言葉をかけてくれました。
続いて全員で東京都庁へ向かいました。対応したのは知事本部の久保木治安対策担当課長です。東京都として決して外国人バッシングをしているわけではないこと、多文化共生については充分に重要性を認識している旨の説明がありましたが、これまでの石原都知事のムチャクチャな差別発言の数々を考えると、私たちはこれからも東京都の姿勢を注意深くチェックしていかなければならないでしょう。
最後に都庁の広場で情宣を行い、一日の行動を終えていきました。
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