軍用地を生活と生産の場に! |
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック |
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電話:090- 3910-4140 |
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駐留軍用地使用裁決申請等事件に係る審理(第4回) |
日時:2004年5月18日(火)13:30 場所:かでな文化センター |
(午後3時10分 再開) ○当山会長 それでは、再開したいと思います。本永さん、どうぞ。 6番からになります。 ○本永春樹 6番からになるんですけれども、ちょっとその前に5番のほうで、調べて回答するということでしたけれども、これは自衛隊だけではなくて、当然それは皆さんが責任を持って提供している基地ですから、自衛隊以外にもほかの国の軍用機が来ているということもあり得ますので、それもあわせて調べてほしいということです。これもお願いします。6番にまいります。普天間飛行場に発着する航空機の飛来元及び飛来先ということで、これをその年度毎に明らかにされたいということです。少なくとも72年以降は皆さん把握していると思いますので、それもお願いします。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) ただいまの事項についてお答えをさせていただきます。具体的に普天間飛行場に発着する航空機がどこから飛んできているのかと、あるいはどこへ飛んで行っているのかということだと思いますけれども、そういったことにつきましては、私ども施設及び区域として飛行場として使用する目的で提供しているわけでございますけれども、その運用・管理といったものにつきましては、アメリカ合衆国が行っております。そうした観点で、その詳細について私ども承知をしておりません。したがいまして、今の点についても、具体的にお答えをすることができないということをお答えさせていただきます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 前回の安保の適用範囲ということで議論もあった。本当は議論でもなくて質問に対する回答を皆さん方がきちんとすればいいだけのものであって、それが議論になってしまうという、大変不思議な要素を帯びてきている公開審理なんですけれども。 この質問についても、要するにこの普天間基地というのは安保条約の範囲で利用しているわけですね。ですから、例えば普天間から飛んでいった飛行機は、最低、少なくともフィリピン以北までしか行けないということですね。あるいは、極東の範囲でしか行けないということですね。ところが、実際には沖縄からアフガニスタンにも海兵隊が行っているということですし、あるいはイラクにも行っているということです。そういった意味では、当然、普天間からそういったところに行っているということもあるわけですね。それを把握してない。当然、その安保の範囲を超えて使用されているということで、実態としてあるわけなのにそれも把握されてない。これ、大変問題だと思うんですね。まさに憲法違反です。そういった憲法も超えて利用されている。当然、憲法自体でその基地の存在が認めるわけありませんから、それも明らかに逸脱している。大変、問題のある運用だと思うんです。これも把握してない。これじや、一体、例えば私たちが求釈明ということで質問を出して求めている、これの意味が本当に何なのかということでなってくるわけですね。これ、きちんと答えてほしい。 ○当山会長 今の再質問ですか。 ○本永春樹 はい。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども普天間飛行場につきましては、その飛行場として使用するために提供をしている施設でございます。今、手続きをとらせていただいてますその土地については、日本国とアメリカ合衆国の間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定を実施するために、その手続きを取らせていただいているということをお答えさせていただきます。 (「極東の範囲を超えているじやないか」と言う者あり) ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 だから、極東あるいは極東条項の範囲を超えて運用されているわけですね。 ○当山会長 今の質問、区切りでいいですか。 ○本永春樹 はい。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私どもが施設及び区域として提供してますのは、相互協力及び安全保障条約第6条の規定に基づき、日本国内の施設及び区域の使用を許されるということでございます。この規定に基づき使用をしているということでございます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 例えばフィリピンに海兵隊が行って、普天間かどこかからヘリコプターで行ったというふうなことも聞いているんですけれども、実態としてはそういったのがあるわけですね。あって、明らかに安保以外の範囲でそれが運用されているというふうな実態があるわけですよ。これはマスコミでも報道されていたことだと思うので、それも当然皆さんのほうでは理解というか、把握されていると思うんですけれども、そのへんはどうなんですか。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) あくまでも私どもが提供しております施設及び区域につきましては、安全保障条約の目的を達成するという観点から使用されているというものでございます。 ○本永春樹 例えばこういうことですかね。フィリピンに行ったとする。フィリピンに行く前にUターンして帰ってくる。中にいた人たちは泳いでフイリピンに渡るということなんですか。そういうふうな解釈になると思うんですけれども。アフガンでもイラクでも、極東の範囲でおろして、そこから徒歩なり何なりで行っているんですかね。そういうふうな解釈もできるような施設局の答弁なんですけれども、そのへん大事な問題だと思うんです。 当然、極東の範囲ということで前回出てきたわけだから、その飛行場から具体的に飛でいく飛行機、航空機がどこまで行くかというのは、前回のものに関連しても大変重要なことだと思うんです。そのへんをきちんと明らかにしてほしいなというのは、これは前々からの何度も質問が繰り返されていることだと思うんですけれども、それをまずきちんとやってほしいなということで思います。やってください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 大変繰り返しで恐縮でございますけれども、私どもが普天間飛行場を施設及び区域として提供してございますのは、その施設及び区域が安全保障条約の目的を達成するために使用されるということで申し上げさせていただきたいと思います。 ○有銘政夫(普天間基地土地所有者) すみません、ちょっと関連して。この件は、どうしても少し整理していてほしいので質問させてください。地主の有銘です。 ○当山会長 はい。 ○有銘政夫 今、防衛施設局と私たちが、収用委員会を挟んで論議しているのは一体何ですか。私たちの土地をかっこよく言うと、「貸してくれ」と契約をお願いしているというのが皆さんでしょう。しかし、私たちから言うと、承諾もしないのに、本気に強引にこのことを強行している。そうすると、私たちは一体皆さん、この契約に応じてくださいという内容は、どういう内容で、どういう目的で使うんですか。もし皆さんが対話とかお願いとか言うなら、これ基本ですよ。そこを言うと「アメリカ」と。私たちはアメリカと今話しているんですか。もしそうならば、皆さんかわって米軍をこちらによこしてください。何であんた方が出てくるのか。 この件は、どうしても納得できないんですよ。誠心誠意、契約に応じてもらうように努力しましたけれども聞きませんので申請しましたと。もっともらしく裁決ができる立場にある収用委員会に皆さんは申し上げる。私たちが皆さんに聞いたら、「アメリカだ」と言う。どうします?普天間基地の中でやりますか、アメリカの司令官を出して。皆さん、これはもう答えられませんので、大変申しわけないけど「軍司令部と掛け合ってください」とひと言いってもらえませんか。呼んでもらえれば、これ解決しますよ。どうですか。お願いしているのは、皆さんは契約をしてくれと誠心誠意言ったという、それを今収用委員会の前でもっともらしく述べているわけだから、一体、じやこれはどういう目的でどういうことに使用されているのか。少なくともここはきちっと答えてください。いや、アメリカとの関係ですから。冗談じやないですよ。ここはアメリカですか。 もう1回、多分今質問したいはずですから、私はその立場で、どう聞いていてもむかっ腹立つんですよ。もし次にそういった答弁が出るなら、次は大変申しわけないけれども、「アメリカと話してください」と言ってくださいね。そうならば、それは皆さんからしいて聞こうとは言いません。それはできるはずですから。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 今、有銘さんのほうからもありましたが、大変重要な問題だと思うんですね。皆さんのなじむような言い方で再度聞きたいと思うんですけれども、普天間基地を使用している第3海兵遠征軍、第1航空海兵航空団、第36海兵航空軍の71機、県の資料では飛行機があるということになっております。その飛行機は、そこから飛んでいってどこまで行っているのか。そのことですよ。ただ、それだけのことです。どこまで行っているのか。あるいは、そこにはどこから飛んでくるのか、そのことですよ。それをはっきりしてほしいということなんです。それだけのことです。わからなければ、有銘さんのおっしやったとおりに米軍に確認する、あるいは米軍に答えさせてもいいですし、それをやってほしい。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども普天間飛行場につきましては、その安保条約の第6条でございますけれどもこ 日本国の安全に寄与し及び極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するために、施設及び区域として使用を許しているものでございます。その用途につきましては、飛行場として使用するということで提供しているものでございます。大変恐縮でございますけれども、その具体的な運用・管理につきましては、アメリカ合衆国が行っているために、その詳細については承知していないということを繰り返しお答えをさせていただきたいと思います。 (「説明になってない」と言う者あり) なお、今、具体的なものについて、我々としてお答えできないのであればアメリカに聞いてくださいということを言えということでございますけれども、そのことについては、私としてはそういったことは申し上げられません。 ○本永春樹 これはあれですか。きょうこの場で答えられないということなのか、あるいはきちんと調べてきて報告しますということなんですか。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 大変恐縮でございますけれども、ただいまの点については、今後、同じような求釈明が出てまいりましても、同じお答えをさせていただくことになります。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 土地は、地主の意向に反しても取り上げて提供するんだが、その土地がどう使われているのかはあずかり知らない。例えば、沖縄からも実際海兵隊がイラクに行っているわけですね。その最近の報道でも、イラクでアメリカ軍が何をしているかというのが、いわゆる捕虜の虐待ということで出てます。国際的な批判を浴びています。これは当然、沖縄から行った連中がそれに荷担しているということもあり得るわけです。そういった意味で、この基地から出ていく飛行機がイラクに行って何をしているか、これは、私たちがそういった目的で使用されているということで、大変重要な問題なんですね。そういった大きな意味での問題もあるし、少なくともちっちゃな意味での問題といえば、土地を取り上げて米軍に提供している。これは法的な意味で皆さんは責任があるわけです。そういった意味で、その土地からどういったふうな使われ方をしているのか、地主として当然それは私たちの土地がどのようなために使われているのかということを聞きたいというのは、これは当然のものであって。さっきも有銘さんのほうからもあったように、任意で交渉を進めるというふうなこともありますし、そういったときに、それを皆さんがきちんと意を尽くして説明をしていく。単に政治の問題だからということで逃げるのではなくて、それをきちんと説明をしていく。これは説明責任、まさに説明責任ですよ。 皆さん、任意でこの仕事をしているわけではない。当然、公務員としてそれをやっているわけですね。これはまさに説明責任の問題です。今、説明責任が問われている時代であって、それがないから、どんどんどんどんみんな国民は政治に対してそっぽを向いていくような状況ができてくるわけです。このことも含めて、皆さんは責任があるわけです。これは、きちんと今言った求釈明の事項は具体的に述べてほしい。 ○当山会長 施設局、どうですか。 ○大澤代理人(起業者側) 普天間飛行場につきましては、先ほど来お話をさせていただいてますように、飛行場として使用する目的で提供しているものでございます。さらに、先ほど来同じ求釈明事項の中の(2)の中にございますが、宜野湾市大謝名東原994番の2という土地についての使用の方法としては、滑走路への進入塔敷地として使用しているということも先ほど申し上げさせていただきました。そういう使用をしているということでございます。 ○当山会長 ちょっと本永さん。 ちょっと施設局にお尋ねしたいんですが、先ほど航空機の機種、場合によっては機数も後ほど調べて次回には提示しましょうというようなことがありましたが、この航空機の飛来元とか飛来先を、仮に資料があっても示せない何らかの理由があるんでしょうか。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども航空機の管制と言いますか、そういったものは米軍が行ってございます。私どもとして、そういった事実として具体的なものを持っていることはございません。したがいまして、そういったことについて、私どもとしてお答えできないということを申し上げておるものでございます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 そういった資料がないということなんですね。そういった運用の状況に関する資料は一切ないということで、理解していいわけですね。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 先ほど来申し上げてますように、普天間飛行場に関してでございますけれども、運用・管理といったものについては、アメリカ合衆国が行っていると。そのために、その詳細については承知をしていないと。そういうことから、先ほど来申し上げているようなことでございます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 アメリカは知っているが、皆さんの言い方で言えば、我が日本国政府については、そういった資料は一切持ち合わせていないということの理解でいいわけですね。 ○当山会長 資料がないという趣旨かという質問のようですが、施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) ですから、運用・管理についてはアメリカが行っているということで、運用・管理についてその詳細を私どもが承知をしていないということでございます。 ○仲山代理人(土地所有者側) ちょっと関連質問させていただきます。地主代理人の仲山と申します。 ○当山会長 はい。 ○仲山代理人 今の施設局の発言は、非常に重大な意味を持っていると思います。この強制使用の申請は、米軍がやっているわけではありません。施設局が責任を持って申請をしている起業者であります。ところで、この根拠法が駐留軍用地特措法の第3条、「必要性と適正かつ合理的要件」ですね。それが本件の審理の最大の根拠になっているわけですが、いわば、使用状況を具体的に把握もしないで、施設局はこの申請をされたという趣旨でしょうか。今のお話ですと、そういうふうにしか理解できないんですが、そういうことでよろしいでしょうか。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども法律の手続きといたしましては、いわゆる駐留軍用地特措法に基づいて手続きをとらせていただいてございます。それで、この法律の目的の中には、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定を実施するため、日本国に駐留するアメリカ合衆国の軍隊の用に供する土地などの使用及び収用に関し規定することを目的とするというふうに書いてございまして、その3条に、「駐留軍の用に供するため土地等を必要とする場合において、その土地等を駐留軍の用に供することが適切かつ合理的であるときは、この法律に基づき定めるところによりこれを使用しまたは収用することができる」というふうに書かれてございます。 それで、私どもとして、今この法律を適用させていただきまして手続きをとってます土地につきましては、この適正かつ合理的なものだというふうに考えて申請をさせていただきまして、さらに内閣総理大臣の使用の認定も受けて、現在、収用委員会に裁決の申請等を出させていただいているということでございます。 ○当山会長 仲山代理人。 ○仲山代理人 今、条文をそのまま読み上げましたが、それはそのとおりでありまして、あえて条文を読み上げるまでもなく当然のことであります。 今、聞いているのは、皆さんは必要性かつ適正かつ合理的要件があるという前提のもとで申請をされているわけです。そういう判断をされたわけです。その判断をされた根拠として、私たちは、その土地が具体的にどのように使用されているのか、それとの関係でないと、その適正かつ合理的要件は出てこないだろうというふうな認識であります。 したがって、皆さんが、適正かつ合理的だと判断した根拠は何なのか。それを具体的使用状況を踏まえてはじめて出てくる話であります。そういう前提で、具体的な使用状況を聞いているわけです。安保条約の提供のために必要だということは、それ当然の前提であります。しかし、安保条約の提供のために必要だと判断されたのは皆さんでしょう、米軍ではないでしょう。それとも、米軍が判断されたからそれに唯々諾々と従って申請をしたと。だから、使用状況についてはわからないと。そういうお答えですか。そのあたりを含めて明確に答えてください。まさに、日本の国家の主権が問われている問題ではないですか、この質問は。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども、使用の裁決の申請の理由説明書で申し上げさせていただいておりますけれども、普天間飛行場の現在法律を適用させて使用させていただきたいというふうに申請をさせていただいてます土地につきましては、施設の全域にまたがり着陸帯敷地、保安緩衝地帯用地、進入塔敷地、隊舎敷地等として使用され施設全体と有機的に一体として機能しており、その必要性は平成14年9月3日以降も当施設の移設工事が完了する間何ら変わるものはないということで申請をさせていただているということでございます。したがいまして、この必要性については何ら変わらないということで、そのことが適正かつ合理的に当たるというふうに理解をしております。 ○当山会長 仲山代理人。 ○仲山代理人 私たちの質問は、今、皆さんが言われたことを前提として、これではよく意味がわからない。したがって、具体的にやってほしいと。今、言われたことは、飛行場施設にこういう物的な施設がありますよという説明だけなんです。これはどこの飛行場でも当然です。なぜ強制使用してまで、それが必要なのかどうか。その使用状況との関係で聞いているわけです。 先ほど米軍が把握していて、自分たちは把握してないという詰もありました。そうであれば、使用状況については私たちは把握しないまま米軍が必要だということで申請していますと、そういうふうにお答えください。そうであれば、それで一応皆さんの説明としては合理的な理由がつくと思って納得します、正当かどうか別として。そういうことを確認しているわけです。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) お答えをさせていただきます。普天間飛行場に所在しております米軍の部隊は、日米安全保障条約の目的を達成するために、日本国に駐留をしているものの一部でございます。そういった意味において、私どもとしては、そういった安全保障条約第6条に基づく施設及び区域として提供する必要のある施設区域の一部として、現在手続きをとっている土地について使用させていただきたいということで申請をしているものでございます。 ○当山会長 仲山代理人。 ○仲山代理人 同じことの繰り返しですから、もうそれ以上やめましょう。ただ、今はっきりしたことは、具体的な使用状況も全くわからないままに申請しているという姿が明確になったということを確認して、とりあえず私の補足質問を終了いたします。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 答弁聞いてますと、何かじゆげむじゆげむみたいで、繰り返し繰り返しの答弁なんですけれども。今、仲山先生のほうからもありましたけれども、実際、何のために使われているのかもわからないで土地を取り上げているという状況が今明らかになっているわけなんですけれども、この点は普天間に限らずこれからいろいろな施設の求釈明、嘉手納を含めて出てきますけれども、こういったことでももう一度きちんと文書でもってこちらのほうも求めますので、きちんとそれは答弁するように、これはしてもらいたい。でなければ、公開審理を開いて貴重な時間をみんな使っているし、収用委員会のほうだって、県民の税金を使ってこれは開催しているわけです。そういった意味では、これはきちんとやってほしい。これは、まさに皆さんの説明責任です。今、あくびした方もいるんですけけれども。 そういった意味で、皆さんも業務として来ているわけだ。公務として来ているわけです。だから、きちんとその説明をしてほしい。これが土地を収用する側としての最低限果たすべき役割だということを、今ここできちんと訴えておきたいと思います。では進めます。 7番目。1996年の日米合同委員会で、普天間及び嘉手納飛行場の航空機騒音規制措置が承認されました。この措置によって、96年のこの措置ができた前とできた後では、普天間飛行場から発生する騒音被害はどのように変化したか。具体的に明らかにしてほしいということです。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) ただいまの釈明事項について申し上げさせていただきます。ご質問の内容については、使用の裁決の申請にあたって提出することとされております裁決申請書及びその添付書類、並びに明渡裁決の申立てにあたって提出をすることとされております明渡裁決の申立書及びこれとともに提出をすることとされている書類に記すべき内容とはかかわりがない事項だと考えております。また、収用委員会が権利取得裁決及び明渡裁決において裁決しなければならないとされている事項のいずれにも該当しないものであることから、私どもとしては、その審理になじまないものと考えているということをお答えをさせていただきたいと思います。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 これは、さっきの皆さんの言い方で言えば、なじむような具体的なもので答えられる質問をしても答えないし、あるいは一般に広く認知されている、全然騒音は減ってないんだ、むしろ増えているんだというふうな一般的な県民の認識で判断してもわかるようなことに対しても答えられないというふうなことが出てきているわけなんですけれども。皆さんが答えられないということであれば、こちらは資料ということでちょっと説明したいんです。逆にこちらが皆さんに説明するという、大変変な感じなんですけれども。 これ、伊波市長が述べていることなんですけれども、普天間飛行場における航空機の騒音の合意が日米合同委員会で合意されましたが、これができてから7年間むしろ米軍ヘリの飛行回数は1.5倍に激増している。地域によっては200回以上もヘリが飛行するなど、爆音の被害は住民の受忍限度を著しく超えるものとなっているということが、市の行政のトップがはっきりおっしやっているわけです。 これは、地域に住んでいる住民のほうからも被害の実態というのは生活に大きな影響を及ぼしていることがあるわけです。これは全然皆さんに関係ないことではなくて、実際その誘導路として私たちの土地が使われているわけです。そこから飛んでいくわけですから、誘導路が提供されていることによって、ある意味では騒音が出ているという実態があるわけです。このことからしても、この騒音のことについての皆さんがきちんとした認識、調査、理解をしてないということは大変に問題であるというふうに思うわけです。このことを質問の内容と関係がない、求釈明事項とは関係がないということで切って捨てているわけですが、これも皆さんが基地問題に対するときの底の浅い認識、理解、強権的に土地を取り上げれば事が足りるというふうな態度、そのへんからも出てくる意識だなということが、ここからもはっきりしてくると思います。 これは、皆さんのほうではきちんと認識、理解をされてないわけです。調査もされてないということでこれはまさにあれですよ。国の側の責任じやないですか。アメリカと日本とでちやんと国同士で協定を結んでも、それが全然改善をされてない。まさにこれは、基地を提供している皆さんの側の責任じやないですか。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 今、騒音被害の実態について認識をしていないのかというご指摘もございました。そういった問題については、私どもは、今、伊波市長のお話も出ましたけれども、伊波市長からもそういったお話は伺ってございます。そのことに対する評価と言ったものはまた別のものがあるかと思いますけれども、そういったことについては認識しているつもりでございます。しかしながら、今のこのご質問について、この収用委員会の場においてご質問いただいたこと。このことについては、私どもとしては、先ほど申し上げたような理由から、審理にはなじまないものであるというふうに考えているというふうにお答えをさせていただきたいと思います。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 なじまない、なじまないで、結局はみんななじまないということで答弁をすれば、審理は終わるだろうというふうな態度であるということで思っているわけなんですけれども、本当に困りました。 これも、騒音の問題というのは、誘導路として提供されている私たちの土地がある限りこの飛行機は飛んでいくわけですから、騒音はなくならないということがあるわけです。その意味でも、少なくとも伊波市長は「5年以内」と言っているんですけれども、返してもらいたいということがあります。その前に、私たちの土地、誘導路の土地だけでも返してもらって、飛行場が使えないようにしてほしい。これがせめてもの騒音に苦しむ普天間の住民に対する私たち一坪地主の責任というか態度でもあると思うんですね。この誘導路を返してもらって、飛行場が使えないようにしてほしいというふうなことがまず私たちの責任ではないかということを強く訴えたい。返してくださいよ、早く。ということですよ。進めていきます。 8番、普天間飛行場に所属する航空機及び同飛行場を利用する航空機が引き起こした事故等の発生件数及び発生場所について、年度毎に明らかにされたいということです。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 大変恐縮でございますけれども、ただいまの点についても、7番目の事項と同じ理由から審理になじまないものと考えているということで、お答えをさせていただきたいと思います。なお、私ども裁決の申請書等に記載すべき事項といったものについては、その土地の所在等そういったものでございますので、そういうふうに申し上げているものでございます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 要するに、先ほどから県の資料を引用してこちらが説明するという、大変変な求釈明になっているんですけれども、県が出した資料の中にも、この事件・事故のものというのは大変大きな項目を割いてあるわけです。復帰後から今日に至るまでの件数がるるあるわけです。どういった航空機が事故を起こしているというのもあります。こういった、当然、行政として住民に対する安全の確保という意味で、こういった資料をつくって対策を立てているわけです。皆さんは、一番のあれじやないですか。土地を取って提供している、県なんかよりもはるかに責任がある行政官庁じやないですか。そういったところがこういったものさえも、求釈明になじまないという言い方をしてますけれども、さっきの飛んでいく飛行機のものと一緒で、要するに具体的な調査なり資料なりは、皆さんのほうではないというふうなことだと思うんです。 こういった態度で本当にいいのかなということが、毎回公開審理をするたびに地主の側としても皆さんに対する疑問として、疑念として、疑いとしてふつふつと心の底から出てくるわけです。毎回こんな感じのやっている、なじまない、何だかんだと言って答えない。答えないのは、資料がないということ。調査をしてないということ、全くそういうことに関心がないということだと私たちはとらえているんですけれども、このことについてはきちんと皆さん提供している側の責任として明らかにされたい。これは行政の責任です。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私ども防衛施設局といたしまして、いわゆる米軍の事故といったものが生じました際に、被害が国民に及ぶというような場合にその補償をするという役割を持ってございます。したがいまして、一切そうした内容について承知をしてないというわけではございません。しかしながら、今その内容をお尋ねでございますけれども、この収用委員会における審理と言いますのは、私どもしては、米軍に普天間飛行場を施設及び区域として提供する。その中の土地について、法律に基づいて手続きを取らせていただいていると。そういう状況の中で、こういった内容については審理になじまないものと考えているというふうにお答えをさせていただいたということでございます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 安保条約に基づいて直接の土地を提供する義務を何ら負わない宜野湾市あるいは沖縄県が、地域住民の安全のためにこういった調査をして、資料をつくって対策を立てようということでやっているわけです。むしろ、その提供義務を負っている、米軍に我々の土地を提供している皆さんのほうが、これは率先してやるべきものです。当然私たちとしても、私たちの土地が誘導路として使われていることによって、そこから飛び立っていく航空機が事故を起こしているわけです。まさに、これは私たちが土地を提供したくないということの一つに、ここから出て行く航空機が事件・事故を起こすということ。これを防ぎたいということで、土地を提供しないということがあるわけです。ですから、このことはまさに求釈明の中でも、本当に我々としては審理になじむ質問であるというふうに思っております。このことはきちんと答えてもらうということが、皆さんが負う説明責任です。 ○当山会長 どうぞ、施設局。 ○大澤代理人(起業者側) 今のやつがご質問なのかどうかあれですけれども、もしご質問だということであれば、先ほど来申し上げていること、それをもってお答えとさせていただきます。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 提供義務を負っているわけですから、そこから発生する、皆さんが提供している土地から発生する事件・事故というのは、当然、私たちも土地がそれに取られているわけですからそれがなければ、その土地が提供されなければ、そういった事件・事故も起きないかもしれないわけです。その意味では、私たちにとっても皆さんにこのことを確認するというのは、大変重要なことなんです。当然のことですよ、それは。 ○後藤(普天間基地土地所有者) 普天間に土地を持っています後藤といいます。 ○当山会長 はい。 ○後藤 今のこの7番目と8番目は、本当に大切な問いだと思います。国自身も、普天間飛行場が、普天間基地が市街地にある危険な基地だからこそ、今、あなた方は、移転、移設をしようとしているわけでしょう。危険の中身を示さなければならないはずです。宜野湾市や沖縄県は、既に騒音やあるいは米兵による事件や事故、その他についてまとめているではありませんか。それについてどういう認識を持っているか示さない。これは、公開審理になじむ、今るる本永さんが言われたように、一番公開審理で私たちが聞きたいところです。説明責任があるというのは、そういうところじやないですか。危険な基地なのでしょう。という認識で移設しようとしているんじやないですか。そうしたら、どうしてそれが危険というのか、それを説明する義務があるはずです。騒音についても、住民が寝れない、学校の子供たちが学べない、何度も授業中講義がストップする。そういう事態が毎日毎日起こっているじやないですか。 だから、騒音の状況はどうなのですかと聞いているのです。あるいは事件や事故が起こっているからこそ、一昨日の1万6,000人による普天間基地包囲が成功したわけじやないですか。みんな怒っているのですよ。もう許せないと思っているのです。そこを説明しなければ、説明責任がないじやないですか。ぜひお答えください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 大変恐縮でございますけれども、7と8の関連で先ほど来申し上げたようなことを申し上げているわけでございますけれども、その騒音の状況といったもの、あるいは事件・事故の発生といったものについて、私どもがその地域の方々にご迷惑をかけているという観点から、一切そういったものを承知をしていないというわけではございません。しかしながら、そういったこととは別に、現在この収用委員会において審理をされてますその土地の使用ということに関して、私どもが裁決の申請として出させていただいたそういった内容と、それから私どもが収用委員会において裁決をなさいます内容ということと、まさに審理になじまないというようなお答えをさせていただいているということでございます。 ○当山会長 本永さん、ちょっとかみ合わないので引き取ってみたいんですが。今の施設局のご回答は、資料等は持っているが審理になじまないからここでの回答はできないというご趣旨に受け取れるんですが、だとすれば、情報公開とか別の形であれば、この開示の問題はクリアできる可能性があると聞いてよろしいんですか、施設局。 (「会長」と言う者あり) ちょっと待ってください。今、趣旨をちょっと聞いているんです。どうなんですか。どうぞ、施設局。 ○大澤代理人(起業者側) 私どもが正直申し上げまして、例えば普天間に所属する航空機がどういう事故を起こしたかということのすべてを承知しているかどうかということについて申し上げれば、必ずしもそうではないかもしれません。ただし、そういった事柄について、私どもが資料を持ち合わせていることはございます。そういったものを情報公開の方法で入手することは、当然のことですけれども、可能なものは可能になるというふうには思っております。 ○当山会長 どうぞ。 ○仲山代理人(土地所有者側) 今の関連質問させていただきます。仲山と申します。 ○当山会長 はい、仲山代理人。 ○仲山代理人 私たちがここで騒音の問題とか、事故などの問題をあえて問うているのは、土地の提供が適正かつ合理的要件に当たるのかどうかという関係で聞いているんです。何もその事実をこちらで出せとかいうことではないんです。米軍に提供することが適正かつ合理的だというには、提供された土地がどのように使用され、どのように影響を与えるのか、そういうことも認識した上でないと、適切かつ合理的要件というのは判断できないと思うんです。したがって、提供される土地が、こちらとしては騒音の発生源であったり、事故・事件の発生源であると。そういうような発生源になっているものについて、果たして土地を提供することが適切かつ合理的要件と言えるかどうか。そういう事情で聞いているんです。施設局は、そういう問題は適正かつ合理的要件を斟酌する事由には当たらないという認識だというお答えでしょうか。それだけはっきり答えてください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 先ほども申し上げましたけれども、私ども普天間飛行場の現在手続きをとらせていただいてます土地につきましては、その土地が普天間飛行場の全域にまたがり、着陸帯敷地、保安緩衝地帯用地、進入塔敷地、隊舎敷地等として使用され、施設全体と有機的に一体として機能している。その必要性も、平成14年9月3以降も変わらないということをもって申請をさせていただいているわけでございます。そうしたものが、私どもとしては、内閣総理大臣において適正かつ合理的に当たるというふうに認定をされたというふうに理解をしております。 ○仲山代理人 私は、今そういうことを質問をしたわけではありません。質問にまともに答えていただきたいんです。騒音の発生源であるとか、事故の発生源ということが、適切かつ合理的要件を判断するための事情にならないのかどうか。施設局として、そういうことは一切事情にならないという認識なのかどうか。そういうことを聞いているんです。イエスかノーかでお答えください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私どもとして申請をさせていただいている立場でございます。先ほど申し上げたような理由から申請をさせていただいたということでございますので、そのことを判断された事柄について、私どもが云々することは差し控えさせていただきたいと思います。 ○当山会長 仲山代理人。 ○仲山代理人 判断事由について云々することはできないということは、まさに認識の放棄です。えることすらできないという施設局の実態がまざまざと明らかになったということを指摘して、とりあえず関連質問を終わります。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 大変、め−れてるをしながらも疲れてくるということがあるんですけれども、本当に疲れてきます。こんなものでさえも、県とかもきちんと事故とか事件のものは、普天間ができてから以来のものはずっとあるわけです。これは情報公開しなくても、別に一般にだれもが見ることができる情報なんです。これは、別に県が基地の提供義務を負っているからこういうのをつくっているわけではないんです。地域住民の、県民の生命・財産を守るという行政の立場から、責任を持ってこれをつくっているわけです。一番の基地の提供の責任を負っているのは皆さんじやないですか。これを情報公開を申請しなければわからないとか、そんな馬鹿なことはないと思うんです。 これがいかに皆さん、復帰以降一時期爆音の問題とかでも、皆さんの施設局の先輩方の爆音の問題を提起する住民に対して、「神経に異常があるんじやないか」というふうな言い方をして、大変差別的な発言をした時期もありました。「基地と共生をしろ」とかいうふうな大変差別的な発言をした時期もある。県民を蔑視している、差別している体質というのは何ら変わってない。こんなことでさえも、情報公開をして確認しろというふうな言い方をしている。まさにでたらめで県民を馬鹿にした、愚弄した皆さんの体質がここでも明らかになっているんです。 質問にも「なじまない」とか言って答えないし、あるいはなじむ質問でも「把握していない」。これはまさに我々を馬鹿にした、県民を馬鹿にした官庁というのはないと思うんです。何で施設局だけはこんなめちやくちやなことをしていって、行政官庁として存立が許されているのか。これは全く理解できない。このへんの皆さんに対する苦言を呈して、とりあえず先に進めていきたいと思います。8番ですけれども。 ○当山会長 9番です。 ○本永春樹 9番ですか。ちょっとこっちももう疲れがどっと出てきて、もう順番も飛んでいくわけなんですけれども、9番ですね。これは、航空機等の洗浄に使用する薬剤等をはじめとし、普天間飛行場では各種の化学物質が使用されてますけれども、普天間飛行場で過去に使用された化学物質ですね。あるいは、現在も使用されている物質、そういったのを明らかにしてほしいということと、現在そういった物質がどのように管理されているかも明らかにしてください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) また、大変恐縮でございますけれども、私ども普天間飛行場につきましては、飛行場として提供をしているということでございます。その運用・管理といったものについては、アメリカ合衆国が行っているということで、その詳細については承知をしてないということでお答えをさせていただきたいと思います。 ○当山会長 本永さん。 ○本永春樹 皆さんは、普天間飛行場の質問をしているわけなんですけれども、普天間飛行場の5・15メモと言うんですか、それの中身でも普天間飛行場の使用の実態については単に飛行場としているだけで、具体的な内容については何らなく、米軍が本当に自由使用できるというふうな施設だということが報道等にもありましたけれども、皆さんの中でも実際には本当にそういうふうな認識だと思うんです。皆さんのほうでも、中で米軍がどういうふうに使用しているのかというのも、知ろうともしたくないだろうし、知っていたとしても、これがあまりにもひどいものだから明らかにしたくないというのもあると思うんですけれども、このことは大変重要な問題だと思うんです。 普天間飛行場というのは、現宜野湾市のほうでも5年以内に返還をするというふうなことを施策として掲げてますし、皆さんが盛んに繰り返すSACOでも5年ないし7年ですか、これはとうに過ぎているんですけれども、返還をするというふうなことがあります。 今、ここで何で化学物質の問題を取り上げているかということなんですけれども、今まで復帰後から幾つか基地は返還されているんですけれども、その返還された基地、ことごとく化学物質で汚染されているというふうな実態があるじやないですか。例えば、北谷のほうのキャンプ・瑞慶覧でしたっけ。向こうのほうからも跡地を掘り返してみたら、油の入ったドラム缶がたくさん出てきたとか、あるいは重金属ですね。恩納通信施設でもPCBとか、重金属がたくさん出てきたというふうなのがあります。これは、返還された後も未だに引きずっている問題なんです。 ここで、現在使用されている普天間、ここに目を転じて見てもわかると思うんですけれども、こういう問題というのは私たち地権者が、いかにそういうのを中でどういうのが使用されているのか、私たちの土地の上にそういったのが悪い影響を及ぼしているのか、いないのか。こういうことを知ることができないんですよ。入って自由に調べてくれということをさせてもらえれば、こちらからも調査なりをして実態を明らかにすることができるんですけれども、残念ながら今の制度ではそれができないわけです。ですから、地権者として、私たちの土地がこういった有害な物質でどのように悪い影響を受けているのかどうかということも知る手段がないわけです。こういうのが実際に返ってきてから後でないと問題が明らかにならないという状況があります。 そういった意味でも、皆さんには私たちの土地を米軍に提供しているという責任があるわけですから、こういった中でどういった物質が使われていて、それがどうなっているのかということを明らかにしてほしい。これが質問の意図です。これは大変な問題ですから。この普天間というのは返ってくるわけですからね。そういった後々いずれ出てくる問題ですから、皆さんのほうとしても、そういった問題はなるべく早いうちで解決したいというのが国の責任として当然あるわけですよね。ですから、そういった意味も含めまして、そのことについてはきちんと、科学物質の状況というのは答えていただきたいというふうに思います。 ○当山会長 ご意見ですか。 ○本永春樹 求釈明事項です。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) ただいまお話ございました件につきましてでございますけれども、私どもといたしまして、ご質問と言いますかご説明の中にもございましたように、キャンプ・桑江等におきまして返還された土地が、土壌が汚染をされているというふうなことがございました。そのことにつきまして、政府の取り組みとしてどうやっていくかというようなことについては、これはそれなりに別途また講じているわけでございますけれども、他方、今現在その普天間飛行場として米側に提供しています施設について、我々として安全に確実にということで米側に申し入れること、あるいはそういった環境上の配慮といったことについて申し入れること、そういったことはやらせていただいているつもりでございますが、と同時に、別の問題として、では基地の中でどういう使い方をしているのかということについてはアメリカ合衆国が行っているということで、我々が詳細には承知してないということでございます。 ○当山会長 本永さん、どうぞ。 ○本永春樹 てきばきと進めているつもりなんですけれども、なかなか納得のいく回答が得られないということで、延び延びになっているんですけれども。要はあれですよね。皆さんの基本的な立場というのは蓋をあけてみないとわからんということなんですね。僕は、土地が返ってきたら畑つくって、芋でも植えたいなと思っているんですが、あんなところにもPCBとか六価クロムが埋まっていたら畑なんてとてもできないですよね。 そういったことで、環境問題というのは、土地が返ってきたときの一番の関心事でもあるんです。それをあけてみないとわからんということを言われると、もうどうしようもないわけです。そういった意味でも、国としては当然提供責任があるから、中で行われている環境問題については当然責任はあるわけですから、そのことも、私たちはどうしたらいいのかということも含めてあると思うんですが、これもちやんと答えてほしいなと思います。 ○当山会長 関連質問ですか。 ○城間勝(普天間・嘉手納基地土地所有者) 関連質問ですが、本永さん少し疲れたと言いますので、ここで聞きたいんですが。 ○当山会長 お名前をどうぞ。 ○城間勝 地主の城間勝です。私たちの土地を、これから那覇防衛施設局が取り上げて米軍に提供しようとしていると。この取り上げる私たちの土地の上で、あるいはその普天間飛行場の中においてどのようなことがやられていこうとしているのか、あるいはやられているのかというのは、聞くのは常識的なことです。これ皆さん、自分の土地を貸す場合にも当然そういうことをやるでしょう。私たちの土地がどういう使われ方をしている、あるいは今後使われ方をしようとしているのかというのは、強制使用のとき、普通、強制使用という場合は非常に大きな場で行われているんですが、普通こんな大きな場ではないですよね。収用委員会のときの強制使用というのは大きな場ではないです。その相手に対して、強制使用とするその起業者に対して、私たちが私たちの土地は一体どんなふうに使われているんですか、この上でどんな有害物質が使われてきているんですかと、こういうことを直接その場で聞くのは当然普通のことなんですよ。これがなじむ、なじまないの話ではなくて非常に常識的なことなんですよ。こんな常識的なことを答えないというのは非常におかしいんじやないですか。皆さん、非常識ですよ。 我々の土地が、今まで皆さんは私たちの土地を、沖縄県の人たちの土地を取り上げて米軍に提供してきた。そのために米軍はむちやくちやな使い方をして、たくさんの有害物質をやってきたというのは事実としてあると。この事実からすれば、私たちが今皆さんが強制使用しようとする土地は、同じように有害物質を付近の住民にまき散らしていく、あるいは私たちが今後、返還されて自分の土地を使おうとする場合も同じように有害物質がそこにあるんじやないかと。付近の住民も私たち自身も含めて、この有害物質に汚染されてきて、こんな実態が予想されるから、このことについてどうなっているんですかと、皆さんが強制使用しようとするその土地についてどうなんですかと聞くのは当然のことでしょう。なぜ、それが答えられないんですか。なじむ、なじまないの話ではないでしょうが。これは常識的なことでしょう。はっきり答えてください。 ○当山会長 施設局、どうぞ。 ○大澤代理人(起業者側) 私どもとして、その手続きをとらせていただいてます土地については、その普天間飛行場施設として使用させていただくということを申し上げていると思います。それから、個々の土地については、着陸帯敷地、保安緩衝地帯用地、進入塔敷地、隊舎敷地等という形で使用をしているということも申し上げさせていただいていると思います。 その上で、環境の問題についてのご質問でございますけれども、私ども返還に際しまして、その土地をそのままお返しをするということではなくて、当然のことでございますけれども、私どもが使用をさせていただく前の状態に回復してお返しをするということは、当然のこととしてやらさせていただいておるということをお答えさせていただきたいと思います。 ○当山会長 城間さん、ごめんなさいね。ちょっと時間オーバーなので、できたらもうここまで何とか終わりにしたかったんですが、ひと言どうぞ。これまでにしてくださいね。 ○城間勝 事実関係として、皆さんは、今普天間飛行場の基地においてどういう。先ほど本永さんが質問した内容についてどんな状況で使用されていると、どういう有害物質ですね。そういう薬剤が使われているかという、そういう内容について一応掌握は本当はしていると。本当はしているんじやないですか。皆さんは米軍が云々と言っているんですが、本当はしているでしょう。普通の常織では考えられないことですよ。土地を提供して相手にやっているんだが、相手がどんなことをしているかというのを全く知らないというのは考えられないことですが、これは本当は日本政府としてそのことは知っているでしょう。どうですか、そのこと。 ○当山会長 どうぞ、施設局。 ○大澤代理人(起業者側) 重ねて申し上げますけれども、運用・管理についてはアメリカ合衆国が行っているということで、その詳細については私どもが承知をしているということはございません。 ○城間勝 補充質問として私の質問は終わりたいと思います。 ○当山会長 ちょっと盛り上がって申しわけですけど。2秒ですか。お名前どうぞ。もうこれまでにしてくださいよ。会館の借りている時間が過ぎてしまっているものですから、どうぞ。 ○宮城(普天間基地土地所有者) 普天間基地関係の宮城と申します。 ○当山会長 宮城さん、はい。 ○宮城 先ほどの求釈明の9番との関連で、この普天間基地で航空機の清掃とかあるいは化学物質だとか云々があります。これは、基地から油が流れて嘉手納あたりでも被害を受けている。これ事実ですね、新聞でも出ましたし。この普天間基地関連で言えば、これは随分前の話ですが、生のガソリンが流れてきて大山の泉に湧き出て、そこが火事になったことがあるんです。そして、これはガソリンガー(川)という名前が今もあるんです。ガソリンガー、燃え上がってしまったもんですから。それから、普天間基地から山を越えて住民地域に下水が流れ込んできた。これ大問題になりました。 私が、なぜそういうことを言っているかと申しますと、この基地でどういう薬品が使われているか、そして、それをどういうふうに処理しているか。これは、防衛施設局は基地を提供している以上、掌握して県民に知らす義務があると思うんです。私は大山に住んでいるんですが、大山あたりは農業地帯です。そこは、田芋という作物をつくっているんです。もしこの基地で薬品、いろいろなものがガマなどに流されると、泉から湧き出てきて農地は全滅してしまう。こういう関係にあると思うんです。普天間基地の地下は洞窟がいっぱいあるそうですね。ですから、そういう立場から先ほどの求釈明で一つ一つ質問をやっている。それに対して、いい加減な答えは通らないと思うんです。あんた方は掌握をしていて知らさない。もし掌握をして知らさないというのであれば、これはもう犯罪ですよ。そして、知らないというのであれば調査をして明らかにする。それぐらいは、土地を取り上げて提供する防衛施設局、当然の義務なんです。 起こってからは遅いんです皆さん。被害が起こってから補償するということではなくして、未然に災害を防止する。病気でもそうですね。早期発見早期治療というのがあるでしょう。先ほどから指摘されておりますように、これは日本政府、防衛施設局が義務として行うべき問題だと思うんです。再度、私、質問を加えて、時間ですから終わりたいと思うんですけど。 ○当山会長 ありがとうございました。 きょうは、この程度にしたいと思います。ちょっともう時間が過ぎてしまって。 有銘さん。 ○有銘政夫(普天間基地土地所有者) 収用委員会にお願いが一つだけあります。よろしいですか。有銘です ○当山会長 はい。 ○有銘政夫 一番最初のときに、私はちょっと口を酸っぱくして言いました。なじんでくださいよということですね。それを思い起こしていただきたいんですけれども、恐らくきょうの答弁を聞いていると、地権者がいわゆる条件として、例えば今まで対話もあります。防衛施設局はどんなつもりで、どういう目的で、なぜ我々の土地を取り上げるかという質問にもなっているわけです。しかし、きょうはかなり「なじまない」が出ましたね。僕は非常に困ると思うんですよ。多分なじむ人がいると思います。だから、こんなになじまない人が収用委員会の場に来て、公開審理の場でなじまない話をされたのではたまったもんじやないですよ。だから、大変失礼ですが、どうぞなじむ方と交代していただいて、もう少し。なじまない人がこちらにいると困るんです。僕らは取り上げられる立場ですから、切実なんです。そのことをぜひよろしくお願いをしておきたというふうに思います。 ○当山会長 よくわかりました。 次回の予定ですけれども、7月7日・水曜日、午後1時30分から4時まで。場所は同じです。ここかでな文化センターで行います。 本日は、なかなかなじまなかったところもありましたが、できるだけ次からなじんでいただきたいと私も思いますが、本日は双方とも大変ご苦労様でございました。 (午後4時9分 閉会) |