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・普天間飛行場及び那覇港湾施設に係る審理(第3回目)
・伊江島補助飛行場、キャンプ・ハンセン、嘉手納弾薬庫地区、キャンプ・シールズ、トリイ通信施設、キャンプ瑞慶覧及び陸軍貯油施設、以上、7施設についての審理(第2回目)
・嘉手納飛行場及び牧港補給地区、以上2施設についての審理(第1回目)
日時 2004年3月18日(木)
場所 沖縄コンベンションセンター

○当山会長  
 こんにちは。1時30分となりましたので、これより那覇防衛施設局長から、平成13年8月16日及び平成14年5月22日付けで、使用裁決申請及び明渡申立てのあった普天間飛行場及び那覇港湾施設に係る第3回目の審理、それから、平成14年7月31日付けで使用裁決申請及び明渡裁決申立てのあった伊江島補助飛行場、キャンプ・ハンセン、嘉手納弾薬庫地区、キャンプ・シールズ、トリイ通信施設、キャンプ瑞慶覧及び陸軍貯油施設、以上、7施設についての第2回目の審理、並びに平成14年7月31日及び15年1月28日付けで、使用裁決申請及び明渡裁決申立てのあった嘉手納飛行場及び牧港補給地区、以上2施設についての第1回の審理を開催いたします。 
 
 私は、会長の当山尚幸です。皆さんのほうから向かって左、渡久地政實会長代理、そして大域宏子委員、田村就史委員、右側、比嘉堅会長代理、浦崎直彦委員、玉城辰彦委員です。
 
 本日の審理の進め方ですが、最初に那覇防衛施設局から、嘉手納飛行場及び牧港補給地区に係る使用裁決申請及び明渡裁決申立ての理由等についての説明をいただきます。この嘉手納飛行場、牧港補給地区に係る那覇防衛施設局の説明に対する、土地所有者及び関係人からの意見等については、次の回以降の公開審理において述べていただきますので、ご承知おきください。那覇防衛施設局からの説明の後に、前回の公開審理に引き続きまして、普天間飛行場及び那覇港湾施設に係る土地所有者からの求釈明の陳述と、これに対する那覇防衛施設局の説明、釈明をしていただきます。その後、一旦休憩をはさみまして、再開後、普天間飛行場と那覇港湾施設に関しての土地所有者の方々から提出のあった「求釈明補充申立」に係る土地所有者からの陳述と、これに対する那覇防衛施設局からの説明をいただきたいと思っております。
 
 審理進行について、お願いがございます。意見陳述者は、私から指名しますので、指名された方のみ意見を述べてください。勝手に意見を述べないようにしてください。また、審理記録作成のため必要ですので、意見陳述者及び説明者はマイクを使用し、土地所有者の方々は自己の権利に係る施設名及び氏名を、それから防衛施設局の方は職名及び氏名を述べてから意見陳述、説明を行ってください。なお、施設局の場合、釈明をする場合に、何度も同じ方がなさる場合には、最初に職名と氏名を述べたら、その後は述べなくて結構です。
 
 審理会場におきましては、携帯電話の電源を切っていただきたいと思います。それから、定められた場所以外には立ち入らないでください。入場時に、審理会場における注意事項を配布しておりますので、改めてご確認をお願いしたいと思います。あらかじめ通知申し上げましたが、本日の審理は午後4時までとなっております。審理がスムーズに進行できますように、皆さんのご協力をお願いしたいと思います。
 
 それでは、那覇防衛施設局から、嘉手納飛行場及び牧港補給地区に係る申請理由を説明していただきます。

○大澤施設部長(起業者側)
  
 私、那覇防衛施設局施設部長の大澤和久と申します。ただいまから、起業者側を代表して、嘉手納飛行場及び牧港補給地区に係る使用の裁決の申請理由等について申し上げます。

 駐留軍の用に供するため、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法、以後、駐留軍用地特措法と申し上げますが、この法律に基づき、貴収用委員会から使用の裁決を得て使用している土地のうち、嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地について、平成15年9月2日にその使用期間が満了し、現在、駐留軍用地特措法第15条第1項の規定に基づき、暫定使用をしているところであります。これら土地は、引き続き駐留軍の用に供する必要がある土地で、その所有者との合意を得て使用できる見込みがないことから、平成14年7月31日及び平成15年1月28日、貴収用委員会に使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったところであります。

  まず、裁決申請の理由について申し上げます。

 日米安全保障体制は、我が国を含むアジア太平洋地域の平和と安定を確保するために必要不可欠な枠組みとして機能しており、また、我が国への駐留軍の駐留は、我が国の安全並びに極東における平和及び安全の維持に今後とも寄与するものであります。日本国とアメリカ合衆国の間の相互協力及び安全保障条約の目的達成のため、我が国に駐留する駐留軍の存在は、日米安全保障体制の中核をなすものであり、また、我が国に駐留する駐留軍の活動の基盤となる施設及び区域を円滑かつ安定的に提供することは、我が国の条約上の義務であります。駐留軍に施設及び区域として提供する必要がある民公有地については、土地所有者の方々との合意により、使用権原を取得することが基本と考え、土地所有者の方々との合意に努めておりますが、合意が得られない場合には、条約上の義務を履行するため、やむを得ず駐留軍用地特措法に基づき、使用権原を取得しております。

 平成15年9月2日に、貴収用委員会の裁決による使用期間が満了し、現在、駐留軍用地特措法第15条第1項の規定に基づき暫定使用している嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地については、土地所有者の方々との間で、使用についての合意が得られる見込みがないと客観的に判断されること、あるいは、合意が得られるよう努めたところでありますが、合意を得ることができなかったことから、嘉手納飛行場については平成14年1月30日及び同年8月28日、牧港補給地区については同年1月30日、駐留軍用地特措法に定める使用権原取得の手続きをそれぞれ開始し、同年5月10日及び11月8日、内閣総理大臣の使用の認定を得て、同年7月31日及び平成15年1月28日、貴収用委員会に使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったものであります。

 以下、施設別に土地の概要及び手続きの概要等について、ご説明いたします。

 まず、平成14年7月31日、貴収用委員会に使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てをした嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地について説明し、続いて、平成15年1月28日、貴収用委員会に使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てをした嘉手納飛行場の一部土地について、ご説明いたします。

 平成14年7月31日に使用の裁決の申請等を行った嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地について、ご説明いたします。初めに、裁決申請までの手続きについて申し上げます。

 那覇防衛施設局長は、嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地の、平成15年9月3日以降の使用について、土地所有者の方々との合意が得られなかったことから、平成14年1月30日、駐留軍用地特措法第4条の規定に基づき、土地所有者及び関係人の方々に対し、意見照会を行った上、同年3月20日、これら土地について、防衛施設庁長官及び防衛庁長官を通じ内閣総理大臣に使用認定申請書を提出いたしました。

 これら土地については、同年5月10日、駐留軍用地特措法第5条の規定に基づき、内閣総理大臣の使用の認定が行われ、同法第7条第1項の規定に基づき、その旨の那覇防衛施設局長への通知及び官報告示が行われました。那覇防衛施設局長は、内閣総理大臣の使用の認定の通知を受け、同年5月16日、土地所有者及び関係人の方々に対し、使用の認定があったこと並びに使用しようとする土地の所在、種類及び数量を通知するとともに、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第28条の規定に基づき、補償等についてお知らせをいたしました。

 また、那覇防衛施設局長は、同年5月31日、駐留軍用地特措法第7条第2項の規定に基づき、使用しようとする土地の所在、種類及び数量を官報で公告するとともに、沖縄タイムス及び琉球新報に官報に掲載されていること及び土地の所在する市町村内の軍用地等地主会館等において公告することを掲載するとともに、土地等の調書及び図面を当該使用認定に係る土地の所在する市町村内の軍用地等地主会館等において縦覧を開始したところであります。
 那覇防衛施設局長は、内閣総理大臣の使用の認定後、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第36条第2項の規定に基づき、土地調書及び物件調書の作成のため、平成14年6月5日、土地所有者32名及び関係人5名に対し、文書により土地の所在する市町村内の軍用地等地主会館等において、L同月29日及び30日に立会い及び署名押印することを求めたところ、関係人1名が立会い及び署名押印を行い、土地所有者32名及び関係人4名は立会い及び署名押印を行いませんでした。

 このことから、同年7月2日、那覇防衛施設局長は、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第36条第4項の規定に基づき、内閣総理大臣に立会い及び署名押印することを求め、同月8日、内閣総理大臣は立会い及び署名押印をする者を指名し、同月12日、指名された者が土地調書及び物件調書に署名押印して同調書を作成いたしました。

 なお、土地調書に添付した実測平面図は、平成13年6月及び8月に測量専門業者に発注し、いわゆる地籍調査作業により現地において調査測量した成果に基づき、同年9月に作成いたしました。手続き対象土地の大部分は、沖縄県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法(以下、境界明確化法)、この法律に基づく位置境界明確化手続きを完了しており、また、同手続きが、同手続きを完了していない一部土地については、その位置境界明確化作業を通じ、現地に即して適用できる状態になっております。

 那覇防衛施設局長は、前述のとおり駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法所定の裁決の申請に必要な手続き及び書類の作成を了したことから、平成14年7月31日、貴収用委員会に対し、本件土地の使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったところであります。以上、裁決申請までの手続きについて申し上げました。

 次に、裁決申請に係る施設及び土地の概要について申し上げます。

 使用の裁決の申請に係る土地は、それぞれ施設全体と有機的に一体として機能しているもので、その状態は平成15年9月3日以降も何ら変わることがありません。このことから、これら土地は、同日以降も土地所有者への返還が可能となるまでの期間、引き続き当該施設の用地として使用する必要があるため、当該土地の所有者に対し賃貸借契約による使用を依頼しましたが、土地所有者の方々の合意を得ることができなかったことから、平成14年7月31日、貴収用委員会に使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったところであります。

 これら土地の裁決申請に係る概要は、これから申し上げるとおりであります。

 以下、施設名、その所在する市町村名、施設の概要、所有者数、筆数、使用しようとする土地の実測面積及び使用の方法の順に申し述べます。

 嘉手納飛行場は、沖縄市、嘉手納町及び北谷町に所在し、現在、第18航空団管理のもと、第18運用群、第18施設技術群、第603軍事空輸支援中隊、在沖米海軍艦隊活動指令部などが使用しています。使用の裁決の申請を行った土地の所有者数は23名、筆数は21筆、面積は2万3,251.34平方メートルであり、飛行場地区の着陸帯敷地、エプロン敷地、修理工場敷地、資材置場敷地等及び住宅地区の家族住宅敷地、隊舎敷地、駐車場敷地、学校用地等として使用します。

 牧港補給地区は、浦添市に所在し、現在、海兵隊キャンプ・バトラー基地司令部管理のもと、第3海兵役務支援群、第3海兵営繕大隊、及び第3補給大隊等が使用しています。使用の裁決の申請を行った土地の所有者数は2名、筆数は4筆、面積は1,465.37平方メートルであり、事務所、倉庫、工場地区の車両整備工場敷地及び住宅・隊舎・資材置場地区の家族住宅敷地、資材置場敷地、道路敷地、排水路敷地等として使用します。

 次に、使用期間について申し上げます。

 日米安全保障体制は、我が国を含むアジア・太平洋地域の平和と安定を確保するために必要不可欠な枠組みとして機能しており、また、我が国への駐留軍の駐留は、我が国の安全並びに極東における平和及び安全の維持に今後とも寄与するものであります。したがって、日米両国政府とも日米安全保障条約を終了させることは全く考えておらず、駐留軍の駐留は、今後、相当長期間にわたるものと考えられ、その活動基盤である施設及び区域も、今後、相当長期間にわたり使用されると考えられます。このため、那覇防衛施設局長は平成14年7月31日、嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地について、今後とも円滑かつ長期にわたり安定的使用の確保を図る必要があることから、使用期間を平成15年9月3日から10年間として裁決申請したものであります。

 次に、損失補償金について申し上げます。

 損失補償金は、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第71条の規定に基づき、使用しようとするそれぞれの土地の面積に、地代単価を乗じて算出した金額に、複利年金現価率7.7217を乗じて算出いたしました。地代単価は、不動産鑑定士に平成14年5月10日の使用認定時の土地の正常賃料の鑑定評価を依頼し、その評価額といたしました。複利年金現価率は、10年間の使用期間に係る年利率を5%として算出いたしました。

 権利取得の時期について申し上げます。

 裁決申請書に記載した権利取得の時期及び明渡申立書に記載した明渡しの期限は、平成15年9月3日としております。なお、裁決申請に係る土地については、同月2日以前に必要な権利を取得するための手続きが完了しなかったため、同年8月18日及び平成16年2月23日、駐留軍用地特措法第15条第1項の規定に基づき、損失の補償のための担保を提供し暫定使用しているところであります。

 以上が、平成14年7月31日に裁決申請を行いました嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地についての申請理由等であります。

 次に、平成15年1月28日に使用の裁決の申請などを行った嘉手納飛行場の一部土地について申し上げます。

 まず、裁決申請までの手続きについてであります。

 那覇防衛施設局長は、嘉手納飛行場の一部土地の平成15年9月3日以降の使用について、土地所有者の方々との間で合意が得られる見込みがないと客観的に判断されることから、平成14年8月28日、駐留軍用地特措法第4条の規定に基づき、土地所有者及び関係人の方々に対し意見照会を行った上、同年9月25日、これらの土地について防衛施設庁長官及び防衛庁長官を通じ、内閣総理大臣に使用認定申請書を提出いたしました。これら土地については、同年11月8日、駐留軍用地特措法第5条の規定に基づき、内閣総理大臣の使用の認定が行われ、同法第7条第1項の規定に基づき、その旨の那覇防衛施設局長への通知及び官報告示が行われました。

 防衛施設局長は、内閣総理大臣の使用の認定の通知を受け、同年11月11日、土地所有者及び関係人の方々に対し、使用の認定があったこと並びに使用しようとする土地の所在、種類、及び数量を通知するとともに、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第28条の2の規定に基づき、補償等についてお知らせをいたしました。また、那覇防衛施設局長は、同年11月22日、駐留軍用地特措法第7条第2項の規定に基づき、使用しようとする土地の所在、種類、及び数量を官報で公告するとともに、沖縄タイムス及び琉球新報に、官報に掲載されていること及び土地の所在する市町村内の軍用土地等地主会館等において公告することを掲載するとともに、土地等の調書及び図面を当該使用認定に係る土地の所在する市町村内の軍用土地等地主会館等において、縦覧を開始したところであります。

 那覇防衛施設局長は、内閣総理大臣の使用の認定の駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第36条第2項の規定に基づき、土地調書及び物件調書の作成のため、平成14年11月18日、土地所有者2,469名及び関係人3名に対し、文書により土地の所在する市町村内の軍用地等地主会館等において、同年11月30日及び12月1日に立会い及び署名押印をすることを求めたところ、土地所有者4名及び関係人2名が立会い及び署名押印を行い、土地所有者2,465名及び関係人1名は立会い及び署名押印を行いませんでした。

 また、同年11月18日に立会い及び署名押印を求める文書を発出した後、土地所有者7名の方について死亡していることが判明したことから、これら7名の方の戸籍謄本などを取り寄せ、相続人を調査した結果、32名の法定相続人が判明いたしました。那覇防衛施設局長は、これら32名の法定相続人に対して、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第36条第2項の規定に基づき、土地調書及び物件調書作成のため、平成14年12月2日付けで当月14日及び15日に、嘉手納防衛施設事務所において立会い及び署名押印することを求めたが、これら32名の法定相続人は立会い及び署名押印を行いませんでした。

 このことから、平成15年1月6日、那覇防衛施設局長は、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第36条第4項の規定に基づき、内閣総理大臣に立会い及び署名押印することを求め、同月9日、内閣総理大臣は立会い及び署名押印をする者を指名し、同月16日、指名された者が土地調書及び物件調書に署名押印して、同調書を作成いたしました。

 なお、土地調書に添付した実測平面図は、平成13年6月に測量専門業者に発注し、いわゆる地籍調査作業により、現地において調査測量した成果に基づき、同年9月に作成いたしました。これら土地は、位置境界明確化法に基づく位置境界明確化作業を通じ、現地に即して特定できる状態になっております。

 那覇防衛施設局長は、前述のとおり、駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法所定の裁決の申請に必要な手続き及び書類の作成を了したことから、平成15年1月28日、貴収用委員会に対し、本件土地の使用の裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったところであります。
 以上が、裁決申請までの手続きでございます。

 次に、裁決申請に係る施設及び土地の概要について申し上げます。

 嘉手納飛行場は、沖縄市、嘉手納町及び北谷町に所在し、現在、第18航空団管理の下、第18運用群、第18施設技術群、第603軍事空輸支援中隊、在沖米海軍艦隊活動司令部などが使用しています。使用の裁決の申請を行った土地の所有者総数は2,519名、筆総数は8筆、合計面積は1万775.65平方メートルであり、飛行場地区の着陸帯敷地及び住宅地区の家族住宅敷地、駐車場敷地、浄水池敷地等として使用します。これらの土地は、施設全体と有機的に一体として機能しているもので、その状態は、平成15年9月3日以降も何ら変わりありません。

 次に、使用期間について申し上げます。平成14年7月31日、裁決申請に係る嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地の使用期間について述べた理由から、使用期間を平成15年9月3日から10年間として裁決申請したものであります。

 損失補償金について申し上げます。損失補償金は駐留軍用地特措法第14条の規定により適用される土地収用法第71条の規定に基づき使用しようとするそれぞれの土地の面積に、地代単価を乗じて算出した金額に、複利年金現価率7.7217を乗じて算出いたしました。地代単価は、不動産鑑定士に平成14年11月8日の使用認定時の土地の正常賃料の鑑定評価を依頼し、その評価額といたしました。複利年金現価率は、10年間の使用期間に係る年利率を5%として算出いたしました。

 次に、権利取得の時期について申し上げます。

 裁決申請書に記載した権利取得の時期及び明渡申立書に記載した明渡しの期限は、平成15年9月3日としています。なお、裁決申請に係る土地については、同月2日以前に必要な権利を取得するための手続きが完了しなかったため、同年8月18日及び平成16年2月23日、駐留軍用地特措法第15条第1項の規定に基づき、損失の補償のための担保を提供し、暫定使用しているところであります。
 以上が、平成15年1月28日に裁決申請等を行った嘉手納飛行場の一部土地についての申請理由等でございます。

 ただいま説明したとおり、嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地については、現在、施設及び区域として、駐留軍の用に供していく土地で、引き続き駐留軍の用に供する必要があるものでありますが、平成15年9月3日以降の土地の使用について、土地所有者との合意が得られていなかったことから、同日以降の使用権原を確保するため、駐留軍用地特措法に基づく手続きを進め、平成14年7月31日及び平成15年1月28日に本裁決の申請及び明渡裁決の申立てを行ったものであります。これら土地は、裁決申請から1年以上が経過している現状にあることから、当局としては貴収用委員会が厳正な審理の上、一日も早く使用の裁決及び明渡裁決がなされることを切にお願いするものであります。
 以上で、嘉手納飛行場及び牧港補給地区の一部土地についての裁決の申請理由等のご説明といたします。

○当山会長  
 説明ご苦労様でした。

 再度、会場の皆さんに申し上げますが、本件に関する土地所有者及び関係人からの意見等につきましては、次回以降の公開審理でお伺いしたいと思っております。

 引き続きまして、冒頭で申し上げましたが、普天間飛行場及び那覇港湾施設に関して、求釈明の申立て、実は前回、有銘さんの途中で終わってしまいましたので、引き続き有銘さんから求釈明申立てをお願いしたいと思います。

○有銘政夫(土地所有者) 

 普天間の土地の所有者である有銘政夫です。前に提出した求釈明、5番目の途中になっていましたので、そのへんから始めます。

 その前に、きょうは申請理由が述べられましたけれども、お聞きのように、内閣総理大臣が使用認定を行って、そして、地主が応じなかったというもっともらしい理由を付けて、総理大臣が代行をさせて、著名押印をしたからよろしい。こういう趣旨のことが今述べられました。むかっ腹立っています。こんないい加減なことで、もっともらしく公開審理の場で述べられること自体が、全く沖縄、日本、そしてこの場が無法地帯だと言わざるを得ません。厳重に抗議をしておいて、後ほどまた、この件については、嘉手納の部分ですから、後で意見も申し述べたいと思います。

 前回の、5番目の内容は、こういうことでした。SACO合意で5年ないし7年後に普天間飛行場を返還するとの合意がなされたが、この期限は既に経過し、今の時点においても、このSACO合意は有効性があるのか。そもそも返還期限を5年ないし7年とした理由は何かということの釈明を求めましたら、これもう1回防衛施設局の答弁を繰り返して、皆さんにも申し上げておきましょう。

 2カ所だけ、重要なところだけ言います。「当初予定の5年ないし7年の返還は困難な状態になっており、そのため、返還までの相当期間、引き続き本施設を飛行場施設として存続させる必要があるというふうにご説明しているところであります」。それで、もっと念を押して、「普天間飛行場に関するSACO最終合意においては、ご指摘のように、今後5年ないし7年以内に十分な代替施設が完成し、運用可能になった後、普天間飛行場を返還するとされております」。ここが大事です。今後、5年ないし7年以内にということについては、「十分な代替施設として海上施設の建設を念頭に置いたものというふうに承知しております」。こういう答弁です。今の答弁内容、分かりますか。言っている本人分かるかなというふうに、もう一度念を押したいですが。

 私たちが聞いていることも、それで、今後5年ないし7年以内にということについて答えると言って、内容はと言ったら、「十分な代替施設としての海上施設の建設を念頭に置いたものというふうに承知しています」。そうすると、どういう意味でしょうか。5年ないし7年はなくなったと言っているのか、期限はないと言っているのか。これに明確に、僕らの質問に対して答えてない。これ非常に不誠実です。少なくとも、国家間の約束ですね、これ。例えば、大上段に言っていることですね。日米安保条約は、国と国との条約だから守らんといかん。これもう後生大事にしているわけでしょう。しかし、このSACO合意というのは、日米両政府が、普天間基地は危険だから、これは返還しましょうと。というために、5年ないし7年、これはある一定の期間があるわけですね。その間に、代替施設をつくって返しましよう。5年ないし7年というのは期限です。明確に両国の政府が、期限を切って、そしてその間に移すということ。移すということも、やった両方の責任ですね。だから、受ける側からすると、普天間基地側からすると、5年ないし7年、ちょっと長いなとは思っても、5年ないし7年、結局その期間です。その間に努力目標としてやらなければならないのは移設作業です。

 そういったはっきりした、明確な、これはSACO合意というのは、何ですか。もし仮に、これが例えばその期限を聞いているのに、それは代替施設ができるという、できてからという認識ですと。5年ないし7年どうなったのかということに一言も触れずに、これ裁決申請できるんですか。こういったことが、僕らが聞いていることに全然答えてない内容だというふうにおもいます。もう一度、念押して、5年ないし7年どうなったのかと。ここだけはきちっと答えてもらえませんか。もう少しつけ加えておきましょう。そして、頬かむりして、5年ないし7年の期限はもう過ぎちゃった。なくなったというのかな。だったら、何が残っているんですか。そして、改めて、10年間の申請をしているわけでしょう。10年の間にどうするということは一つも言わない。

 こういうふうに、手続き上は政府の勝手、すべて総理大臣が権限を握っている、防衛施設局はここに出てきて、もっともらしい顔をして言うけれども、その間に問題があったら、総理大臣何とかしてくれ、はい、やりましょう。いいですね、お墨つきがありますからやります。こういうようなことしか言ってないわけですよ。だから、私がお聞きしたいのは、これは本当に喜びましたよ。しかし、さっきも言ったように長いんです。あのときに合意されたときも、「5年ないし7年の間」というのは、けしからんと思いました。だけれども、少なくとも両政府が自らの責任において約束したこと、こんな政府が約束したことを守れないぐらいだったら、我々に何も言うな。法であろうと何であろうと、守らない政府があるならば、それ以上のことは国民に向かって、主権者に向かって何も言うなと、言う権利はありませんと。こういう姿勢で聞いてますから、このことについてまず1回答弁してください。そこがはっきりしないと、次の6番の質問をしても空虚な気持ちになりますので。

 5年ないし7年という内容が、海上施設の建設を念頭に置いたものというふうに承知しています。5年ないし7年はどうなっているのか、なくなるのか。それともどうするのか。期待はさせておいて、過ぎちやったらもうそんな約束関係ありませんと、できないからできるまでだと。そういうふうに言いたいなら、そうおっしゃってください。こちらでもっともらしく「建設を念頭に置いたものと承知しています」。だれが承知しているのか、僕らは不承知です。そのへんを、明確に言葉を合わせていただけませんか。それとも、それで承知してくださいという承知なのか。自分勝手にしないでください。そういうことがありますので、明確に5年ないし7年は過ぎたけどどうなっているのかと聞いているわけだから、これの解釈を明確におっしゃってください。

○当山会長  それでは施設局、どうぞ。

○大澤施設部長(起業者側)  
 ただいまの釈明事項の5番目のことについて、お答えをさせていただきます。 普天間飛行場に関するSACO最終報告におきましては、「今後5ないし7年以内に十分な代替施設を完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還する」というふうにされております。この、「今後5ないし7年以内に」ということについては、十分な代替施設として海上施設の建設を念頭に置いたものというふうに前回もお答えをさせていただきましたけれども、そのとおりに承知をしてございます。それで、この十分な代替施設が完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還するということとの兼ね合いで、私どもといたしましては、平成11年12月の閣議決定におきまして、普天間飛行場移設に係る政府方針というものを定め、これに基づいて現在、代替施設の建設に向けて作業が進展をしております。こうした作業の進展の状況ということを踏まえますと、全体として私どもとしては、SACO合意の趣旨に沿っているものというふうに考えております。

○当山会長  有銘さん、どうぞ。

○有銘政夫(土地所有者) 
 契約社会ですね。そして、合意事項ですね。しかも国家間の。5年ないし7年というのはどうなったかと聞いているのに。今おっしやる言い方だったら、これ逆に書いてあるならわかりますよ。十分な施設ができてから5年ないし7年の間にと、こう読みかえるつもりですか。だから、5年ないし7年というのはどこへ行ったのかと聞いているのに、「当分かかります」と。「当分」というのはどういう意味ですか。本当にいい加減です。SACO合意というのは、合意というのは何なのか。

 僕は非常にうがった疑問をぶつけますけど、例えば日本政府は常にいろいろなところで嘘をついてきているんです。5・15、復帰のいわゆる秘密文書、メモみたいなものを指摘されると「ない」、このことだって、今出てきている資料の中では、1960年代からアメリカの計画の中には辺野古沖に、200年の耐用年数の持てる上等な基地をつくろうという計画があったということが暴露されているでしょう。

 そうすると、この契約の合意の中に、おもてづらは5年ないし7年に代替施設をつくって返しますと約束したにもかかわらず、過ぎたら、これについてはまだできていませんので当分かかります。一体、これどうなるんですか。5年ないし7年はどこへ行ったんですか、どうつじつまを合わせるんですかと聞いているのに。答えてください。もう一度お願いします。納得できません。本当に期限を切ってあるのに、その期限にひと言も触れずに、これ今まかり通ると思っているんですか。一番簡単なことです。5年ないし7年はどう解釈し、どういうふうになっているのか、このことを聞いているんです。よろしくお願いします。

○当山会長  施設局、どうぞ。

○大澤施設部長(起業者側)  
 繰り返しになる点もあるかと思いますけれども、私どもの普天間飛行場に関するSACO最終報告においては、その普天間飛行場を返還するというふうに書かれているわけでございますけれども、その普天間飛行場を返還するという条件に、「十分な代替施設を完成し運用可能になった後」というふうに書いているとおりでございます。
 したがいまして、私どもとしては、この十分な代替施設を早期に完成し運用可能になる状態をつくり出すために、平成11年12月の閣議決定であります普天間飛行場移設に係る政府方針に基づいて、その建設の作業を進めているというところでございます。

○当山会長  はい、有銘さん。

○有銘政夫
 代替施設をつくるという約束は皆さんとやったことでしょう。僕らとは関係ありません。関係ないでしょう。私たち地主側が聞いているのは、条約でしょう。両国家間の合意事項でしょう。最終報告と言っているわけですからね。最終報告の中には、内容もあるでしょう。しかし、その内容を幾つかに分けると、「5年ないし7年」というのを明記してあるでしょう。だから、その「5年ないし7年」はどこ行ったんですかと聞いている。

 代替施設をつくる責任があるというのは、日本政府にあると言うんだったら、日本政府にありますと言ってください。「5年ないし7年」はどこに行ったのかと聞いている。僕らが聞いているのは、そこだけなんだ。私たちは「土地を返せ」という前提で、ようやく「5年ないし7年」という期限がついたらホッとしていた。ホッとしていたら、なくなったと言ったらどうするか。
 
 だから、きょうの時点では、この期限はなくなったのか。なくなりましたというなら、なくなりましたと答えてください。そうならば、私たちは追及の仕方があるわけです。僕らも一緒にさがします。5年ないし7年、これ警察に届けてもいいですよ。そういう手順ができないじゃないですか。僕らは、皆さんにいい加減にあしらわれて、「はい、そうですか」と言えますか。約束したのは皆さんでしょう。国と国です。5年ないし7年、どこへ行ったかぜひ明確にしてください。

○当山会長  
 有銘さん、すみません。せっかく熱弁を振るっているところ。求釈明の中で議論というのではなくて、何がわからないのか、相手がこういう何か回答した分についての意見はまた後でおっしゃっていただいて、我々はそれに基づいて審理いたしますので。今おっしゃっている質問というのは、SACOで5年ないし7年後に返すと言っているのに、その5年ないし7年というのはもう意味がなくなったのか、それを答えてほしいと、こういう趣旨ですね。それがはっきりしないんじゃないかと、こういう意味ですね。

○有銘政夫  明確にしてください。

○当山会長  どうですか、施設局。

○大澤施設部長(起業者側)  
 私ども、先ほど来申し上げていますように、SACOの最終報告においては、その普天間の返還に関する事項の記述の中に、「今後5ないし7年以内に十分な代替施設を完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還する」というふうに記述をしてございます。したがいまして、普天間飛行場を返還するために、十分な代替施設を完成し運用可能にすることが必要だということで、その作業を早期に進めるようにしているということでございます。

○当山栄(土地所有者)  
 会長、有銘さんのかわりに補充説明を求めます。オーケーとっております。

○当山会長  どなたですか。

○当山栄(土地所有者)  
 当山栄と言います。 今の答弁では、絶対納得しません。一つずつ聞きます。5年ないし7年と言った根拠を聞いているんです。当時、5年ないし7年で返すと言った、5年と7年というその根拠があったはずです。それを聞いているんです。答えてください。なぜ、5年ないし7年と言ったか。

○当山会長  
 では、答えていただきましょう。どうぞ、施設局。

○大澤施設部長(起業者側) 
 ただいまのご質問でございますけれども、大変恐縮でございますが、その求釈明の事項に直接書かれておられませんもんですから、私、この場でお答えする準備をしてございません。会長のほうにおかれまして、求釈明の形でご照会していただけるようにしていただければ、次回の審理でお答えをさせていただきたいと思います。

○当山栄 
 違いますよ。求釈明の中の一部なんです。この5の中の一部なんです。皆さん、「5年ないし7年」と言ったのは、ただいい加減に言ったわけではないでしょう。5年ないし7年のうちに代替施設を完成させるということであったかもしれんし、別の理由であったかもしれん。5年ないし7年というのを具体的な根拠があって言ったんであって、それを当時、10年ないし15年と言ったかもしれん。しかしながら、皆さんは5年ないし7年とちゃんと言ったわけでしょう。それなりの根拠があって言ったんであって、いい加減にその場を逃れるために言ったわけではないでしょう。その根拠を聞いているんです。5年ないし7年と言った根拠をはっきり言いなさいと言っているんです。

○当山会長  
 当山さん、本人は「わからない」と言っているので、次に答えてもらいましよう。

○城間勝(土地所有者) 
 地主の城間勝ですが、ここで今言ったことに対して、そもそも返還期限を5年ないし7年とした理由は何かということで、求釈明でそう聞いているんです、私たちは。その理由を聞いているんで、今、当山さんが言ったことも、この理由なんです。それを、何も聞いてないからできないというのは、おかしい話です。

○当山会長  
 分かりました。確かに、求釈明申立書の5番の一番最後、第2部ですけど、そもそも返還期限を5年ないし7年とした理由は何かと。それはもう初めから書いてあるので、はい、施設局、答えていただけますか。

○大澤施設部長(起業者側)  
 失礼しました。私の勘違いでございました。確かに、求釈明事項にそもそも返還期限を5ないし7年とした理由は何かというふうに書いてございます。今の点についてはお詫びを申し上げます。この点については、前回の公開審理でもお答えいたしましたように、5年ないし7年以内については、十分な代替施設として海上施設の建設を念頭に置いたものというふうにお答えしたとおりでございます。

○当山会長  
 質問者がくるくるかわっているので、名前をおっしやってください。

○当山栄
 今言ったように、5年ないし7年の間に代替施設を完成させるという前提で言ったんですか。

○当山会長  今は質問ですね。

○当山栄  はい。

○当山会長  では、どうぞ。

○大澤施設部長(起業者側) 
 今、お答えしたとおり、十分な代替施設として海上施設の建設を念頭に置いたものであります。

○当山栄 
 5年ないし7年という約束は、皆さんのそれは約束ですから、約束を守れん場合は、それは5年ないし7年たったら、もう返すということになるんじゃないですか。それを今後14〜15年かけて、代替施設をつくりますというんでは、つじつまが合わないです。5年ないし7年といった根拠が、全くいい加減に言ったことにしかならんです。ですから、5年ないし7年で代替施設完成できなかったら、それ返すということ含めて言っているんじゃないですか。

○当山会長  当山さん、そこからまた意見になりますので。

○当山栄 
 そういうことで、僕聞いているんです。

○当山会長  
 あと、これに対しては、また皆さんのご意見、後でお伺いしますから。その次の6番はどうしますか、有銘さん。

○有銘政夫
 今の5番の件は、非常に重要な点が伏せられたままという状況です。これがこういった形で進められるとするならば、おそらく問答無用。とにかく、防衛施設局が起案をし、そのとおり総理大臣に伺いを立て、そして、事を進めれば、何も言わない。こういう結果になりかねません。ですから、今さっき会長もおっしやったように、この件については、後で意見のほうで関連しますので、まとめて意見として述べたいというふうに思っています。

 6番ですが、6番も非常にこの収用にかかわる問題、とりわけ普天間の基地については、SACO合意があったということと、そして、非常に危険な基地だということを大前提に、政治的に大きな二国間の問題として、一つの合意ができ上がったと。こういう経過があるだけに、あんまりいい加減なことを言うと、全く政府そのものが国民の信頼を裏切る、失う、こういう結果になりかねませんので、ぜひしっかりした答弁をいただきたいと思います。
 
 こちらにもSACO合意で十分な代替施設というふうに言ってますけど、日米安保条約は、沖縄が結んでいるわけじやありません。宜野湾市が結んでいるわけじやありませんから、そういう意味では、県内施設のみを言うのか、国内、国外施設も含む施設を言うのか、明らかにしていただきたい。これもやっぱり、そのときの根拠です。今そして、進行している中で、これが紆余曲折して、結論も出ない。だから、5番で質問したことも、うやむやになりつつある。こういう代物ですから、ぜひこの内容を答えてください。よろしくお願いします。

○当山会長  施設局、どうぞ。

○大澤施設部長(起業者側)  
 普天間飛行場に関するSACO最終報告という文書の中には、十分な代替施設が完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還するというふうに書かれてございます。それで、この同じSACO最終報告書の中におきまして、その十分な代替施設という記述に関連する記述として、他のところに、普天間飛行場の重要な軍事的機能及び能力を維持しつつ、同飛行場の返還及び同飛行場に所在する部隊、装備等の沖縄県における他の米軍施設及び区域への移設について、適切な方法を選定するための作業を行ってきたという記述がございます。さらに、海上施設は沖縄本島の東海岸に建設するという記述もございます。こうした記述がありますことを申し上げまして、お答えとさせていただきます。

○当山会長  有銘さん。

○有銘政夫
 これも非常にあいまいですね。聞いているのは、これは、経過からしてもはっきりしているでしょう。紆余曲折しながら県内といっても、そこへ持っていったのは、いろんな経過を経て持っていっているんでしょう。だから、この場合に、こちらに書いてあることに何で答えられないんですか。国内、国外、そういったことの範囲はどうだったんですかと聞いているんです。危険だから普天間は移設する、5年ないし7年、これは明確に私たちが日米両政府の合意のメッセージとして受け取った内容なんです。だから、聞いているんです。

○当山会長  
 ちょっと端的に答えていただきましょうか。ちょっと今のを引き取りますと、本島の東海岸を予定している云々とあったのは、沖縄だけを予定しているというご回答なんですか、端的に聞きますと。だから、求釈明の6に対して、沖縄県内の施設のみを言っているのかというのについては、どうお答えになっているんでしょうか。

○大澤施設部長(起業者側)  
 先ほど申し上げましたように、SACO最終報告の文章の中に、沖縄県における他の米軍施設及び区域への移設について、適切な方法を選定するための作業を行ってきたという記述と、海上施設は沖縄本島の東海岸に建設するという記述がございます。したがいまして、このSACO最終報告におきまして、会長が先ほどご質問になったような理解をするということは適当といいますか、そのとおりだと思います。

○当山会長  
 私まで分からなくなりそうだけど、要するに、沖縄県内というのを予定していると、こういうことでよろしいですね、今の趣旨は。

○大澤施設部長(起業者側)  結構でございます。

○当山会長  有銘さん、そういうことだそうです。

○有銘政夫
 最初から、あるものはあると言ってください。何で日米両政府でやりながらごまかすんですか。会長、すみません、二つだけ、この件について、今苦情を言っているだけじやないんです。例えば、この収用委員会の中で、海兵隊の解釈をどうするかという質問をしたときに、いわゆる防衛施設局、何と言ったと思いますか。あなたがおっしやったかどうかは別として、防衛施設局がおっしゃったことですから、言っておきますよ。海兵隊とは陸軍の一部であるし、海軍の一部であるし、空軍の一部であると言ったんです。笑われますよ。こんないい加減なことを言ってごまかしてしまう。だから、そういうごまかしはやめてください。
 
 それで、今、明確に沖縄県内というのが、最初から予定にあったというような内容で答弁してますから、これはSACO合意公表されたものに相当矛盾してきますので、このへんは後で意見として、僕らは述べます。そういうことでよろしいですね。

○当山会長  
 それでは、ちょっと有銘さんのところが重要なところだったんでしょうが、ちょっと時間かかってしまいましたので、ここで10分ほど休憩いただきまして、55分から再開したいと思います。
                        (午後2時43分 休憩)


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