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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第174号(2006年1月15日発行)

命を守る会より、全国の皆様へ

 私どもの闘いも1996年から2006年で10年目を迎えようとしています。沖縄への「琉球処分」とも言うべき「SACO合意」は1996年に「北部東海岸基地建設案」を示しました。95年の少女暴行事件によって引き起こされた8万5千人の決起は沖縄の歴史からの怒りの叫びでした。97年には辺野古の闘いの第一ステージである「名護市民投票」が行なわれ、名護市民は「基地建設NO」の民意を示しました。政府からのあらゆる圧力の下で行なわれた市民投票はその政府の思惑を破綻させ、勝ち取られました。それは県民の「基地撤去」の圧倒的な支持による勝利でした。しかし、政府は沖縄の総意である「基地撤去」の声を無視し、踏みつけてまいりました。

 2003年から開始された政府による「ボーリング調査(実質基地建設)」の強行は沖縄の「基地撤去」「反戦」という圧倒的な力を踏み潰そうとする策動でした。しかし、私達、命を守る会は真実の声と人々の支持を信じ、一歩も引くことなく、堂々と政府と対峙し、毅然と座り込みを続け、実力闘争へと突き進んでまいりました。2004年4月19日からは総力を上げて阻止行動座り込みを行なってまいりました。70代、80代のおばぁ、おじぃを中心とした命を守る会はその重い足腰を多くの人々による心の杖によって支えられてきました。

 灼熱の太陽、台風、海風による寒さも多くの支援と支持の声に支えられ、乗り越えてきたと考えております。2004年9月9日の海上作業強行に対する海上阻止行動においても代表、事務局長、事務員命を守る会の総力で海上での行動に参加してまいりました。

 1年間という長い激烈な政府との闘いは阻止行動座り込み6万人、海上阻止行動6千人という県内、県外の皆様による物心両面での支援、支持によって海上に一本の杭も打たせないという状況を生み出しました。

 2005年9月2日に海上のボーリングヤグラを撤去させ、10月には「リーフ上基地建設案白紙」という勝利を勝ち取りました。「SACO合意は動かない」とした日米政府の思惑を破綻させ、追い込んでいます。それは全国の物心両面の支援があって実現したことであると受け止め、心から御礼申し上げます。

 しかし、一喜一憂出来ない事態があることをお知らせしなければなりません。

 政府は「リーフ上基地建設案」が破綻すると今度は日米審議官協議(2プラス2)の「中間報告」の中で「北部への基地の集中化」「沿岸案」なるものを打ち出してきました。沖縄を軽視し、踏みにじる行為に県民の怒りは爆発し、05年10月30日に1万人を越える県民大会を開催しました。それを注視し、恐れをなした日本政府は「海上特措法」を制定することを示唆しています。

 沖縄の空は、陸はすでに軍事が優先され、権限は奪われています。さらに海までも米軍基地に差し出されようとしています。これこそ、沖縄への究極の差別です。

 「もう黙っていられない」「ここまで県民を無視した行為は許されない」「基地建設は絶対に阻止する」という怒りが沖縄中から聞かれる中、「10万人県民大会を!!」「ゼネストを!!」と声高々に叫ばれるようになっています。来年は基地建設を阻止するさらに激しい闘いへと入っていくことが予想されます。

 私達、命を守る会は弱者を虐げ、全国の沖縄化を進め、戦争に突き進む政府を絶対に許さず、全ての生命が輝く未来、未来永劫の平和を勝ち取るために基地建設が止まるその日まで前進していきます。

 全国の皆様、2005年度の一年間に渡る物心両面に渡る御支援、ご指導ありがとうございました。

 お礼状を送るなどの作業が出来ず、大変ご迷惑をおかけしたことをこの場を借りてお詫び致します。2006年度のこれからの闘いにおいての御支援、ご指導のほどよろしくお願い致します。

 略儀ながら御礼とさせていただきます。