軍用地を生活と生産の場に! |
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック |
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『一坪反戦通信』 |
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第173号(2005年11月28日発行) |
連載/ひんぷん示そう沖縄の意思を! あなたも私も主人公!意見広告運動についてMH
去った十一月二十九日に「米軍再編中間報告」が発表され、在沖米軍基地に関する事項としては、普天間基地を名護市辺野古のキャンプシュワーブ沿岸地域に移設する案(沿岸案)や、キャンプキンザーや那覇軍港等、沖縄本島中南部の都市部に存在する基地を北部(ヤンバル)に移設・集約する内容等の日米合意案が発表されました。 この「沿岸案」および北部集約案は、これまで中南部に点在していた老朽化した海兵隊基地を、北部のキャンプハンセンやキャンプシュワーブ地域およびその周辺に移設し、飛行場、軍港、兵站機能を集中させることで、海兵隊にとってより使い勝手のよい、機能的な最新鋭の基地を新設することに他なりません。 この米軍再編中間報告により、かつての普天間基地移設の辺野古海上案は実質的に破棄されたことになりますが、これにより辺野古海上案を受け入れてきた沖縄県の稲嶺知事も、普天間基地の移設については辺野古海上案以外の県内移設案は認めないとし、県外移設を求めていく方向に「方針転換」しました。 この、米軍再編中間報告には、沖縄県だけでなく県内自治体も概ね反対の態度を表明しており、また、各種世論調査でも、県民の七割から九割が反対するなど、全県的な反対の声があがっています。 今回の米軍再編中間報告は沖縄県内のみならず、在日米軍基地を抱える全国の自治体にも大きな影響を与えるものとなっており、ほとんどの当該自治体から強い反発の声があがっています。今回の米軍再編中間報告では米軍基地・施設の再編問題以外にも、米軍の世界戦略に自衛隊を取り込む形で、自衛隊と米軍の「一体化」を図る方向が明確に盛り込まれており、米軍基地を抱える自治体や日本国内だけでなく、全世界的にも重大な影響を及ぼすものとなっています。 沖縄では圧倒的な世論反対を切り崩し、沿岸案を容認させるための日本政府の働きかけがさまざまな形で進められています。十一月一日から三日の間、防衛施設庁の北原長官が来沖し、県や米軍基地を抱える自治体首長らに中間報告の「説明」を行いましたが、2日会談した宜野湾市の伊波洋一市長は、米国政府が作成した資料を指摘し、それには地元から「歓迎されない地域には(基地は)設置しないと書いてある。県民が反対する沖縄になぜ置くのか」と強く指弾しました。このように北原長官は「説明」を受けた首長等から総じて厳しい反発を浴びました。 また、二十四日から二十五日には麻生外相が来沖し、知事と会談し、関係自治体首長らと懇談しました。麻生外相は知事や首長等からの要望に対して「意見は尊重」するとしながらも、沖縄の「地政学的」な面からも在沖米軍基地は重要だとして、中間報告についても「大筋この基本に沿った線で、地元の理解を得るように理解しないといけない」とし、中間報告の押し付けを進めていく姿勢を明確にしました。 稲嶺知事に対しては、県政与党である自民党沖縄県連の一部県議や知事の出身母体である経済界の一部幹部からも、政府の方針に「柔軟に対応」するようにとの圧力がかけられています。もちろん、このような表面的な圧力だけでなく、稲嶺知事の「沿岸案受け入れ」を図るべく、水面下での圧力も活発に行われていることが容易に推察できます。しかし、現時点では、稲嶺知事は圧倒的な県民世論を背景に、沿岸案を拒否しており、普天間基地の県外移設要求を貫いています。 このような状況下で、沖縄民衆の側から、改めて米軍再編中間報告と辺野古への基地建設を許さないための明確な意思表示を行なうことが必要となってきました。そのような取り組みのひとつとして、十一月十九日、「辺野古「沿岸案」・県内移設を撤回させる意見広告運動の会」が正式に発足しました。 この会は、その名の通り、沖縄県内新聞2紙に意見広告を掲載し、県民大会と県民投票の開催を提起していこうというものです。会は、「県民大会・県民投票で沖縄県民の意思をはっきりと示そう!日米両政府へ」を主要なスローガンとし、(1)普天間基地は即時閉鎖(機能停止)し撤去すること、(2)自然環境・生活環境の破壊につながる辺野古等への新しい基地の建設をやめること、(3)軍用機の騒音、演習・訓練などでの住民の生活環境の破壊をやめること、を県民大会や県民投票などの「島ぐるみの闘い」の場から具体的な県民の民意として訴え、日米両政府の政策転換を勝ち取っていこうとするものです。意見広告という性格上、より多くの県民が参加していくことが不可欠です。また、意見広告の掲載実現だけが運動の目的ではありません。意見広告掲載を実現していく過程で、県内各地域に入っていき、地域での講演会やシンポジウム等を可能な限り開催し、地域での運動を全県的な運動として広げていきながら、県民大会・県民投票の実現を勝ち取っていくものです。地域での取り組みと意見広告掲載のいわば二本立てで、沖縄社会での広範な運動の展開を目指していこうとするものです。 県民投票を勝ち取っていくという運動の性質上、意見広告への掲載は県内に在住する方(県内に住民登録している方)が対象となります(県外在住者についてもカンパは大歓迎)。詳細については「平和市民連絡会」のホームページをご覧ください。なお、「辺野古「沿岸案」・県内移設を撤回させる意見広告運動の会」の連絡先は那覇市久茂地3-29-41-402「すぺーす結」内、電話及びファックス098-863-5182です。 ・平和市民連絡会 うまんちゅの部屋 http://www.jca.apc.org/heiwa-sr/jp/ ・意見広告運動:米軍再編「中間報告」・辺野古「沿岸案」を直ちに撤回せよ 掲載新聞:沖縄タイムス*琉球新報 掲載予定:2006年1月15日(日) 大人=1000円、18歳以下=500円、団体=5000円 参加対象者は沖縄県内に住む住民票のある人に限っていますが、カンパは受け付けます。 締め切り予定日:2005年12月28日 実施団体・連絡先: 辺野古「沿岸案」・県内移設を撤回させる意見広告運動の会 那覇市久茂地3-29-41、402スペース結 内 電話・FAX 098-863-5182 |