軍用地を生活と生産の場に! |
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック |
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『一坪反戦通信』 |
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第171号(2005年9月28日発行) |
連載 ひんぷん基地・軍隊を許さない女たちの会より「米兵による少女へのワイセツ行為事件」初公判九月二十日午後一時半、今年七月三日本島中部で起こった米兵による少女へのワイセツ行為事件の初公判が、那覇地裁で行われました。傍聴人のほとんどが二十代の若者たちで埋め尽くされていました。 事件はアメリカ独立記念日の前日である七月三日に起こりました。検察側の陳述によると、嘉手納基地内の友人宅で行われたバーベキューで、ビール六杯とウイスキー二杯を飲んだアーマンド被告は、「酔っているからタクシーに乗りなさい」と止める友人を振りほどき、午前〇時半に自ら運転して沖縄市の空港通りにあるライブハウスへ行ったそうです。 その後、フィリピン女性の働く風俗店へ行き、午前五時ごろ店から出ると車がなくなっていたので、車を探していたところ少女たちを見つけ犯行を思いついたといいます。車はレッカーされていました。午前八時半ごろ、教会へ行くために二人の少女が歩いていました。アーマンド被告は、近くの民家駐車場に侵入し、少女のうち一人をその駐車場に誘い込み身振りで指示して、着衣をまくり上げさせ、上半身を携帯電話で撮影するワイセツ行為を行いました。少女の恐怖心を利用した卑劣な行為です。 逃げ出したもう一人の少女は、最初に被害にあった少女の自宅に助けを求めに行きましたが、あいにく家族は留守で十二歳の別の少女しかいませんでした。そこで二人で教会へ助けを求めて行きましたが、教会に向かう途中で再びアーマンド被告に会い、彼女らもワイセツ行為を受けました。その後、少女たちは教会へと逃げ込み警察へ通報、アーマンド被告は逮捕されました。警察はアルコール検査を行いましたが、多量のアルコールを飲んでいたということです。どうして、基地から出る時点で止められなかったのでしょうか。事件が起こるたびに、綱紀粛正といいながらいったい何をしているのでしょうか。 アーマンド被告は逮捕された直後、警察の取調べに対し、「顔を写すつもりでいたのに、なぜ顔が写っていないのかわからない。」「彼女たちがうそをついている。どうしてだかわからない。」などと犯行を否認していました。「顔を写したかったのならなぜ顔が移っていない写真を保存したのか」という警察の質問に対しては、「削除より保存のほうが早いから」と答えていたそうです。しかし公判になると一転、犯行を認めています。その理由を聞かれると、「思い出したから」だと答えています。本当に許せません。 最近、このような事件が発覚したとき米側は、被害者が子どもであった場合は犯行をすぐに認め、大人であった場合は合意があったと主張します。これは明らかに基地撤去の世論の高まりを警戒した政治的な判断に基づくもので、心からの反省の上に立ったものだとは思えません。また、次回公判での弁護で情状酌量を求めてくることは明白です。しかし、少女への謝罪はまだ行っていないとのことでした。やはり反省していないのです。 被害を受けた少女の母親は、「事件のショックで夕食を取れなかった。本人は、(アーマンド被告が)いきなり出てきそうで怖いので、警察から出さないでほしいと話している」とコメントしています。少女の恐怖を思うと、少女のためにも、事件の再発防止のためにも厳罰が下されるよう願っています。 ちなみに、被告の米軍嘉手納基地所属二等軍曹アーマンド・バルデス(二十七)は一九九六年十八歳で入隊し、ミズーリ(戦艦)_イタリア_韓国_沖縄(二〇〇五年一月)と配属され、現在基地の外に住んでいます。米軍に提供されている「基地」ではない場所で、家賃はいったい誰が払っているのでしょうか。沖縄では思いやり予算から払われていると噂されています。しかも、一般の家賃より高い値段で借りられているのが常で、そのせいで沖縄の基地周辺地域の家賃は比較的高くなっているといわれています。 さて、「基地・軍隊を許さない女たちの会」では九五年に起きた「米兵による少女暴行事件」以来十年間、米兵が起こした女性に対する性犯罪の裁判の傍聴呼びかけや被害者支援、「軍隊が持つ構造的な暴力」により米軍の犯罪が起きていること。基地があることで起こる構造的な暴力の危険に、女性がさらされていることを明らかにしていくことなどの活動をしてきました。十年目を迎えた今年、記念シンポジウムを計画しています。まだ詳細は決まっていませんが、裁判の傍聴とともにシンポジウムへの参加を呼びかけています。 米兵の少女に対するワイセツ行為事件公判 ひとりごと… 二〇〇五年九月二十八日(水)から、沖縄県庁前の県民広場にて、連日の座り込み行動が行われます。午前一〇時〜午後七時ごろまで、主催は「辺野古新基地建設を許さない市民共同行動」です。「台風対策」の名目で、辺野古の単管やぐらが撤去されましたが、現地では新たな動きに備え訓練等が行われています。また、那覇防衛施設局に抗議に行っても、あいかわらず「SACOの合意」(死語?)を繰り返しています。今こそ援護射撃が必要なとき、お互い頑張ろう!! |