軍用地を生活と生産の場に!
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
http://www.jca.apc.org/HHK
東京都千代田区三崎町2-2-13-502
電話:090- 3910-4140
FAX:03-3386-2362
郵便振替:00150-8-120796

『一坪反戦通信』
毎月1回 28日発行 一部200円 定期購読料 年2,000円
 第166号(2005年4月28日発行)

4月27日第10回公開審理

前回に続き、嘉手納飛行場について求釈明


 4月27日沖縄市民会館で第10回公開審理が開催された。

 辺野古から駆けつけた平良修さんは事前集会で、「平和勢力は日本の戦争勢力に追い立てられている。しかし平和勢力は負けてはならない。戦争勢力を駆逐しなければならない。どんなに政府が決めたことであっても理にかなわないことは負けるということを示して全世界の平和勢力を力づけたい。辺野古の厳しい、しかし勝利に向かっての闘いを思い、旗を持ち、声を挙げ、自分たちの論を張って、意思表示をして闘っていきましょ
う」と発言した。

 今回の公開審理は前回に引き続き嘉手納飛行場、嘉手納弾薬庫の土地の集団和解方式による強制使用に対して求釈明が行われた。

 前回の審理で強制使用する際の法的根拠を求められていた防衛施設局大沢部長は、「位置境界明確化法により土地の所有者が資料に基づきそれぞれの土地を確認したもので、施設局側から土地を指定したものではない、他の地主の土地がすべて認証されたから残りの土地が有銘政夫さん、真栄城玄徳さんの土地であると特定した」と発言し、依然としてはっきりした釈明ができなかった。

 真栄城玄徳さんは、「1998年5月12日収用委員会は、『地籍が確定していないと土地の特定はできない』という判断を下している。この収用委員会でも是非今回の審理に生かしてほしい」と主張した。

 有銘政夫さんは、「戦争を起こしたのは沖縄か。基地はいらないといっているのに強制的に押しつけ、今でも戦後処理(地籍不明地)が残っている。地籍不明地は強制使用ができない。これは不当な強制使用であり、ほとんどが目的外使用となっている。アメリカの戦争に直結している役割を持つ沖縄の基地である、これは使用させてはならない」と、収用委員会が強制使用を却下するよう主張した。

 次にキャンプ瑞慶覧の地主の新垣善春さんの意見陳述があった。「北谷から宜野湾、敷名、玉城村アブチラガマ、具志川村と避難し、国頭に行く途中で米軍の捕虜になり、更に収容所を転々とさせられて、やっと自分の土地に帰れたときには家屋敷もお墓もすべて基地にとられていた」という話をされた。

 「戦争中沖縄口を禁じられた。言葉は文化である、その文化を継承するためにも沖縄口で意見を述べたい」と、途中から沖縄口で話された。再び沖縄が戦場にならないように、外国の軍隊に土地を貸さないよう、収用委員会に強制使用却下を求めた。会場内は大きな拍手がおこり、中立である収用委員の中にも思わず拍手をする人がいた。

 防衛施設局の職員が2名傍聴席に座り、メモをとっている。事前集会のときから諜報活動のようなことをしているが、どういうつもりなのかと、審理の途中地主側から指摘があり、施設局員が席を移動する場面があった。

 閉会に際して渡久地収用委員会会長は、今日の公開審理について、「中身の濃い審理であった、心の琴線にふれる意見陳述が聴けた」と発言した。

 「防衛施設局は辺野古からでていけ!」の声に見送られて施設局員は退場していった。

 次回は5月30日那覇市の自治会館で開かれます。会員のみなさまの参加をお願い致します。
(I)