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『一坪反戦通信』
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 第163号(2005年1月28日発行)

市民的不服従運動で

潰そう辺野古新基地計画


真喜志好一

  (沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団・運営委員)


今、辺野古では
「違法なボーリング調査」(海底に直径十センチ前後、深さ数十メートルの穴を掘って地質を調べる)を止め、辺野古断念を勝ち取るための座り込みが二〇〇四年四月一九日以来続いている。

 九月九日からは、海上での数隻の阻止船と十数艘のカヌーで懸命な阻止行動が行われたが、四箇所に単管やぐらを設置されてしまった。しかし平和団体のカンパによる阻止船の寄贈や、ピースボートに託して作家・灰谷健次郎さんが提供した漁船ナイワイ七世の阻止船団への参加なども契機になり、近隣の漁民も阻止行動に立ち上がり、現在は常時十隻を越える阻止船団が組織され、単管やぐらにも三十名前後のメンバーが張り付き、調査員の暴力にも耐えてボーリングを阻止している。 一二月二一日の市民投票七周年海上デモには、命を守る会、ヘリ基地反対協などのノボリ、大漁旗をかかげた二十七隻の大船団が現れた。


スパット台船によるサンゴ礁破壊と虚偽報告

 一一月二〇日、国は水深十メートル前後のサンゴ礁に二メートル角の鉄板の足四本を持つスパット台船が設置した。翌日にはジュゴンネットワーク沖縄のダイバーたちが潜水してサンゴ礁の破壊状況を撮影し、メディアの報道も始まった。那覇防衛施設局はサンゴ礁を破壊した業者パシフィックコンサルタントに調査させ、暮れの二七日に沖縄県に報告書(注1)を出した。

 報告書に示された図ではひとかたまりの平たいサンゴ基盤とされている。しかしNGOのダイバーらの調査ではサンゴ礁特有の溝がある複雑な地形。(土田武信氏のホームページ参照=注2)年初の四日環境政策課長交渉を経て六日文化環境部長との交渉で、この食い違いを指摘し、県独自の調査を要請するがまだ腰を上げない。

 一月一四日、那覇防衛施設局建設部と「基地の県内移設を許さない県民会議(政党、労組、市民団体を網羅している)」との交渉。食い違いの説明を求める。担当者らは説明不能になってダンマリ(注3)。山内徳信共同代表がボーリング調査の中止と、西正典那覇防衛施設局長との交渉を求めて終了。


市民の反撃と市民的不服従運動

 ボーリング調査は環境影響評価法(アセス法)の手続きに従って行うべきこと、と我々は主張してきた。一二月二七日、ボーリング調査の差止めを求めて、六八名の原告が那覇地方裁判所に提訴した。県内外の三十名の弁護団が結集している。

 また、一月七日には、サンゴ礁を破砕した那覇防衛施設局とパシフィックコンサルタントを厳罰に処するよう、ジュゴンネットワーク沖縄とジュゴン保護基金委員会は那覇地方検察庁に告発した。

 国、那覇防衛施設局の直接的な介入をはねのけて名護市民投票を勝利した事実。また八割を超える「辺野古新設反対」の県民世論が阻止行動を支えている。そして、仕事を持っていて辺野古の現場への連日の参加が難しい弁護団と那覇組は、国、那覇防衛施設局の不法、不当性を暴きつつ、正義が住民にあることを示し、ボーリング調査阻止の非暴力直接行動と市民的不服従運動を支える役割を担っている。

 関東一坪の皆さん、一丸となって早く勝利の日を迎えよう。




注1:http://www.naha.dfab.dfaa.go.jp/info/hutenma/h17.1.5_hu.pdfに報告書
注2:http://homepage2.nifty.com/~jaga/dugong/material/kyogi.htm
注3:http://www.otv.co.jp/の報道参照