軍用地を生活と生産の場に! |
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック |
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『一坪反戦通信』 |
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第160号(2004年9月28日発行) |
関東ブロック運営委員野口裕子
沖縄レポート日差しは強いものの一陣の風に秋を感じるこの頃です。旧の七夕は台風のお陰で天の川を見逃してしまいましたが、中秋の名月が楽しみです。 夏の終わりに新発見が2つありました。 1つは家の近くにサガリバナ≠見つけたこと。巷ではどこそこでライトアップされて見頃であるとニュースが伝えられる幻の花でありましたが、いつも通る道端のビワの葉を大きくしたような葉をつけた2m程の木に咲いていることに気がついたのです。それからは夜な夜な懐中電灯を持ち芳しい香りと無数の針のような花を愛でる日々に恵まれましたが、折悪しく2日間荒れ回った台風18号が散らしてしまいました。残念! 2つめは美しくないトービラー(ゴキブリ)の登場です。夏中、出没しては私に殺生させていた彼らですが例外なく床を這っていたのでトービラーと呼ぶことに少しばかり違和感がありました。ところがある夜、断続的に5匹侵入してはバンバン飛びまくる正真正銘のトービラーに会ってしまったのです。触覚が長く身軽そうな彼らこそが沖縄のゴキブリの代表格であるのか聞いてみたいところです。 さて、辺野古は漁港での座り込みに加えて海上戦も始まりました。那覇防衛施設局が久志13区の住民(限定200名、しかも申込みの上抽選で!)に、ボーリング調査は環境に配慮して行うと説明したことを踏まえて9月9日から63箇所の調査地点にブイを落とし始めたからです。調査そのものの環境への影響や調査目的である護岸構造のデータは既にあるのではないかという私たちの疑問に応えないままの強行です。 県内外から集まってくれた沢山の人たちに支えられて連日、ボート数隻とカヌー隊が抗議に出て行きます。海人の船も調査船≠竍警戒船≠フ看板を付けて大小合わせて10隻ほど港を出るときは、座り込み隊が岸壁から「出て行かないで下さーい!」と呼びかけます。私も16日はさくら丸=A17日はフィリオ号≠ノ乗りました。 昨年6月に小型船舶免許を取ったものの実体験0でしたので(航海先に立たず!?)船長の横で連絡係を努めながら運転振りをチラチラ盗み見していた次第です。一日目は沖で跋扈する作業船未来≠ニゆいまーる≠追い掛け回したのですが、漁船を陣頭指揮する施設局の船が横合いから突っ込んでくるなど挑戦的な場面もありました。二日目はリーフの中で調査船≠ノ集中して近づき抗議したのですがブイを2本投げ込まれてしまいました。 目の前でコンクリートブロックの重しに続いて落とされるブイに付けられた旗の赤さが目に染みます。海人に対しては協力しないようお願いするのですが、彼らは作業船や調査船を両サイドで挟み私たちの船から守る役割を負っているようです。 とにかく海は広くて、沖の深い青さと海草の見える澄んだリーフの対照的な世界を感じながらの闘いです。長い目で見れば決して造られることのない基地のために働かされる施設局員、業者、海人たちと私たちのせめぎ合いに一日も早く終止符を打ちたいと思います。 職場ではそろそろ秋の装いの同僚たちが、ボート灼けして真っ黒な私を見てまだ夏が続いているようだと笑っています。 (ゆ)
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