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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第152号(2004年1月15日発行)

丸山氏からの「再々反論」への返答

来間 泰男
 丸山氏は、自らの論証が「大雑把なもの」と認めつつも、なお「基地撤去は金銭的にもプラス」「単純な金の動きでは基地撤去がマイナスとしても、基地の『社会的費用』を勘案した全体で考えた場合、経済的効果はプラスになる」と言い続けている。

 また、私が「(今では)『軍用地に取られておいてよかった』というのが圧倒的多数の地主の気持」(傍線丸山)と現実をきびしく指摘したことについて、「そうかどうかははなはだ疑問ではあるが」とつぶやきながらも、「『取られておいてよかった』と考えても自然のことだ」と、私の指摘を受け入れた。そのうえで「しかし、個々の地主の利益と、沖縄県全体の経済的利益とは必ずしも一致しない」と続けている。

 私は、軍用地料が高いことを理解してもらうためにこの現実を引き合いに出したのである。地主たちが高い地料に満足しているということは、返還後の土地利用による金銭的収入は、この高い水準を超えることは困難だということであり、この一事を見ても、「基地が撤去されたら経済的にプラスになる」などと楽観することはできないと主張しているのである。丸山氏は今、軍用地料に満足している地主たちの存在に気付いた。なのに、「撤去後プラス」説を譲らない。

 そして、「撤去後プラス」は「十年、二十年先、あるいはもっと先だろう」と、言う。丸山氏はいくつかの資料を挙げており、「基地と経済」について、この間いろいろと勉強されたらしい。結構なことである。そして、「撤去後プラス」を簡単に説明できると思ったのに、そうではないことに気付かれたらしい。そして、その「プラス」になる時期を延々と先に延ばすことによって、あくまで「プラス」説を固持しようとされている。

 もう、宜しいのではないか。私は今後とも「基地の撤去は経済的にはマイナスだが、それでも基地を撤去させよう。基地の存否問題を経済の問題にするな。平和と人権と自由と人間の尊厳の問題としてのみ考えよう」と言い続ける。丸山氏は「基地の撤去は経済的にプラスだ。だから基地を撤去させよう」と言い続けたらいい。いずれも基地の撤去を目指すという共通点があるのだから、敵対することはない。それぞれでやっていこう。どちらが世論を獲得するかは、そのうち分かるだろう。

2004年1月9日