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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第151号(2003年11月28日発行)

沖縄六日間

 沖縄六日間と言っても、旅行の話しではありません。十一月十三日から十八日にかけて埼玉から東京であった沖縄にかかわる行動の報告です。

十三日
 埼玉の市立川越高校で、まよなかしんやさんのコンサート。聞き手は、在校生約千人と教員。まよなかさんの歌と語りに感動した三年生がステージに駆け上がって、まよなかさんを胴上げ。

十四日
 所沢市で、「沖縄ぬ けーし風 吹き上がれ!/まよなかしんや 沖縄の心を 歌う」コンサート。

十五日
 さいたま市で、所沢と同じテーマで。参加者は約五十と少なかったが、一坪・ 関東ブロックが作った「なぜ沖縄だけに基地を押しつけるのか...」も資料として参加者に配布。帰りには、身近の人に配ってもらうよう、三枚ずつお土産に。閉会挨拶では、「来年は、さいたま市でも満月祭をやりたい」という話も飛び出す。

十六日
 午前。さいたま市の見沼田んぼでゴミ拾い(自然保護のため毎月一回行っている)の後、まよなかさんのミニ・コンサート。

 午後、東京の文京区民センターへ。辺野古の「命を守る会」の方々を迎えて、「辺野古の海に新基地を許すな! ボーリング調査の中止を求める集い」。主催は、関東ブロックの他に、東京沖縄県人会青年部、名護ヘリポート基地に反対する会、命どぅ宝ネットワークの四団体。内容も盛り沢山!参加者は二百数十名と前進を感じる。

 第一部は「自然保護からの告発」

 最初は、WWFジャパンの花輪伸一さん。日本ジュゴン会議が地道な調査などを基に立てた「沖縄のジュゴンを守るための行動計画」の説明。それは「沖縄のジュゴンとその生息環境の保全」を目標に、1「個体数を減少させない」に始まる九つの目的と四十二の行動、という緻密で息の長いもの。目的2には「生息環境を悪化させない(生息環境を悪化させる要因を明らかにする。明らかな要因を取り除く。)」とあり、それを受けた行動には「2―2 悪影響をおよぼす開発を中止する。2―2―1 軍事基地建設を中止する。2―2―2 軍事演習を中止・規制する」とある。

 次は、日本自然保護協会の吉田正人さん。去年から始めた名護市東海岸沖に潜っての調 査を基に、スライドを使って説明。米軍基地が造られることによって、藻場が十八ヵ所つぶされるだけでなく、他の藻場への通路(サンゴ礁にある)も塞がれる、と。

 最後は、北限のジュゴンを見守る会の鈴木雅子さん。会の活動の報告と、米海軍潜水艦 のソナーを使っての軍事行動(米国の環境保護団体が米政府と妥協して、日本近海での使用を認めた)が、ジュゴンに与えるであろう影響について指摘。

 休憩の後は、知念良吉さんの歌と、東京沖縄県人会青年部有志による島唄。その間にカンパの要請。集まった額は約九万円余。

 第二部は、「新基地に反対する住民〜命を守る会からの訴え」

 名護出身の金城ヤス子さんの二見情話を皮切りに、辺野古のオバーたちである、大城幸さん(七十五才)、島袋妙子さん(七十五才)、仲田幸子さん(七十七才)と代表の金城祐治さんが、戦中・戦後の体験から、「いくさはやりたくない」「子や孫達をあんなめに合わせたくない」「こんな年寄りでも頑張る」等と、それぞれ決意表明。

 最後の最後に、まよなかさんの飛び入りで、沖縄に生まれて良かった!と合唱。

十七日
 命を守る会の代表と防衛施設庁へ「辺野古の海に新基地作るな」の要請行動。午前九時半、月曜日にもかかわらず二十名以上の仲間がつめかける。

 十時から要請。こちらは十人。むこうはゾロゾロ。こちらは門前で氏名をチェックされ入門許可証のようなものを首から下げさせられているのに、むこうは名乗りもしない。

 時間は三十分、と言うので、命を守る会事務局長の宮城保さんが、「琉球民族を痛めることはやめてほしい。これはお土産の泡盛と黒糖です。飲みようによっては毒になります」と口火を切る。続いて、命を守る会の金城祐治代表が、「辺野古沖埋め立てによる普天間代替基地建設計画の白紙撤回について」の要請書を読み上げ、防衛施設庁普天間対策室の代表に手交し、辺野古の海の大きな写真を両手で掲げて、「沖縄を何回つぶせばいいのか。沖縄戦で死んだ霊に報いるためにも、辺野古の海に基地を造るのはやめてほしい」と迫る。

 続いて、妙子オバーは、「父は戦争で、主人の兄弟も特攻隊で糸満沖で戦死。二度と戦争を起こさないように!」と。幸子オバーは、「戦争の基地は作らないで。私は沖縄戦で腕にけがを負った。子や孫をこんなめに合わせたくない」と。幸オバーは、「子どもたちは、辺野古の海のきれいな浜で育った。ヘリポートで汚さないで」と、それぞれ訴えた。同席したヤマトの代表も、上原成信さんの「普天間返還の約束の時期はとっくに過ぎている。いつ返すのか」を皮切りに、「毎月、沢山の署名を添えて、基地撤去の要請をしている。人殺しの基地、早く返せ」「公務員は、憲法を守ることを宣誓しているはず。施設庁長官や首相に新基地建設を止めるよう進言しろ」と、それぞれ追及。

 これに対する施設庁側の答弁はボソボソと「住民の不安を一日も早く取り除きたい。稲嶺・岸本の意向を受けて閣議決定した。環境に著しい影響を及ぼさないよう努力する。みなさんの了解を得て進めたい」と見え透いた嘘を並べ立てるのみ。

 たまりかねたように、妙子オバーが、「なぜ沖縄?なぜ辺野古の海なの?辺野古の海を見たら、こんなことは出来ないはず!基地がなければ、海はきれい。考えて下さい」と迫る。最後は、「時間が短くて、まだまだ足りない。どうしても造りたいと言うなら、東京の宮城に造れ!」と締めくくって終わった。

 庁舎を出ると、前庭では数名の自衛隊員が、整列やら銃をかかげての敬礼やらの訓練を していた。腕の上げ方を測るような、お化け定規のようなものを使って!

 この日の行動は、門前で、「辺野古の海に新基地造るな!」「新基地計画を撤回しろ!」 「ボーリング調査を中止しろ!」「米軍は沖縄から出て行け!」「イラク戦争反対!」「自衛隊はイラクへ行くな!」「戦争を許さないぞ!」「命を守る会と共に闘うぞ!」のシュプレヒコールで終わった。

十八日
 一坪浦和の定例学習会(月一回、沖縄タイムス一ヶ月分の切り抜き=当番制 で、B4版十二ページに編集)。話題の中心は、「普天間代替」問題と衆院選。今日の行動は、関東ブロック作成の辺野古のリーフレット三百部を身近の仲間に配ることを決定。一通でも多くの「新基地建設中止要請」が政府に突きつけられることを願って。
(釜爺)