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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第145号(2003年4月28日発行)

【報告】
地球の絆

県民大行動


名護は今

 四月二十日、二八・八度という真夏日となったこの日、沖縄は気温以上に熱く燃えた一日となった。

 まずは、宜野湾市長選挙の告示。普天間基地県内移設反対から容認へと裏切りを行った比嘉前市長の違法献金事件に伴う逮捕・辞職による選挙である。この号が発行される頃には結果が出ているが、われわれ一坪反戦地主会の仲間でもある伊波洋一氏の当選を確信したい。続いては、泡瀬干潟埋め立て工事反対を訴えた「SEA泡瀬干潟を守る人の輪行動」が行われ、約5百人が人文字をつくってアピールした。そして締めくくりは、米英のイラク戦争−占領糾弾・即時撤退を求めて「地球の絆・県民大行動」が嘉手納基地のフェンス沿いに北谷町から嘉手納町ゾーンで展開された。約5千名が結集したこの県民大行動では、抗議のダイ・インをはじめ思い思いの形で反戦平和を訴えた。まさに、現在の沖縄を取り巻く情勢をかくも一日で反映した日はなかっただろう。

 さてそうした中で、私たちの住む名護では新たな攻防が始まっている。四月八日、政府・那覇防衛施設局は、辺野古新米軍基地建設のための海底地形調査開始を強行した。これは埋め立て工法による「護岸構造」を検討するための「現地技術調査」の一環だとして、地形調査ののち海象・気象・地質調査と来年三月まで行われる予定だという。これは基地建設の前提的手続きとして「環境アセスメント」とはまったく別物である。とくに問題なのは、地形調査で建設予定海域約5千六百ヘクタールに海底に超音波観測機器を設置すること、地質調査において、六十三ヶ所ものボウリング工事を行うことである。これは地元沖縄タイムス紙の「時事漫評」でも指摘している通り「環境アセス前のジュゴン追い出し作戦」そのものであり、「環境アセス」すら空洞化させるものである。同時に、稲嶺県知事の「公約」である「十五年使用期限」問題もすっ飛ばし、基地建設の既成事実化を推し進める政府の常套手段である。

 この間政府は、沖縄への大学院大学の設置をめぐって全県的に誘致合戦を組織化し、猫も杓子も<振興策フィーバー>を演出した。建設予定地は予想通り恩納村に決まったが、大学院大学の設置主体や予算・施設内容などすべては今からというもの。このような本末転倒のこのトップダウン方式は、振興策の大小にかかわらず、新基地建設と沖縄の軍事植民地的支配のための壮大な国策となっている。財政赤字の経済危機のまっただ中、そのツケは誰にまわされるのかはっきりしているというのに。

 防衛施設局の調査開始に対して、ヘリ基地反対協は現地での抗議行動、県や施設局への抗議行動を展開。今またあらたな戦術を駆使して反対運動の構築をはかろうとしている。現地・命を守る会のオバーたちの頑張りをともに支えぬき、不当な施設局の現地調査をただちに中止させるために、抗議の声を政府・防衛施設庁へも大いに集中しよう。
(一坪反戦地主会北部ブロック・川野純治)