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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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第133号(2002年2月28日発行)

強制使用関連情報

◆却下された嘉手納の共有地が再び使用裁決
 会員のみなさん、とくに嘉手納基地の一坪共有地の会員のみなさんにお知らせします。すでにご存知だと思いますが、一月二十二日、沖縄県収用委員会(以下、収用委)は、嘉手納基地の反戦地主の土地と一坪共有地に対して強制使用裁決を出しました。強制使用期間は来年の九月二日まで。九八年五月十九日の却下裁決が取り消され使用裁決となったことから、強制使用開始日を他の使用裁決されている土地と同じく九八年九月三日とし、五年としたのです。

 この嘉手納の土地は、地籍不明であるから強制使用できないとして強制使用申請を収用委が却下していました。本来、その時点で土地を返還するべきだったのですが、那覇防衛施設局(以下、施設局)が建設大臣に不服審査請求を申し立てたことにより、改悪した米軍用地特措法にもとづいて「暫定使用」し続けてきたのです。その後、二〇〇〇年十一月に建設大臣が収用委員会に再審議を請求してきました。収用委は地主の意見を求めましたが、再審議では同じ理由での裁決を下すことはできなくなっていることもあり、公開審理などはおこなわずに使用裁決としたのです。

 この使用裁決による強制使用も期限切れまで、あと約一年半しかなく(三月一日現在)、すぐにでも次の強制使用手続を始めてくるでしょうし、期限までに手続が完了できない可能性が高い。

◆施設局が各戸を訪れています
 施設局は、使用裁決によって現在の暫定使用期限が切れる五月九日までに強制使用手続を完了させなくてはならず、奔走しています。嘉手納基地の一坪共有者の住所に、二月下旬から施設局職員(実際は代理)が、裁決後の手続となる損失補償金の支払いのために訪れているようです。

 損失補償金を受け取るかどうかは、本人が決めて結構です。これは使用契約金ではなく、使用契約を拒否したことからの強制使用にともなう損失補償金です。受け取らなければ、施設局は法務局へ供託します。これまで沖縄の一坪反戦地主会が呼びかけてこの供託金を運動資金にしたこともあります。「安保が自宅にやってくる!」わけですから施設局側の話を聞いてみるなど、各自の責任で対応してみてください。

◆島袋善祐さんら反戦地主五人が提訴
 反戦地主は、この嘉手納と、同じように却下裁決されていた普天間基地、キャンプ・シールズ、牧港補給基地の軍用地に対する使用裁決(昨年十月三十日)も含めて、本年一月三十日に裁決取り消し訴訟を起こしました。

 主旨としては、@地籍不明地では土地収用法の定める位置や境界、地番が表示されない、A地主を特定できない土地の強制使用は私有財産権を保障するための適正手続きに反するなど、「地籍不明地は強制使用の対象外」として収用委の裁決の不当性を訴えています。

 裁決内容について関東ブロックの検討はこれからですが、反戦地主の訴状にあるように、どこの土地、誰の土地であるか明確でないから強制使用できないとして却下裁決した土地に使用裁決すること自体が理不尽です。

 強制使用手続きが複雑となり、反戦地主がどういう状況で何とたたかっているのか、また一坪反戦地主としてはどうなのか――がわかりにくくなっています。そこで次号からはわかりやすい情報を提供していく予定です。