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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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第127号(2001年8月28日発行)

フォーラム「いま、沖縄の自然があぶない!」
-白保のさんご礁、ジュゴンの海、泡瀬の干潟、やんばるの森から-

 日本列島の最南端に位置する沖縄(琉球列島)は、その形成過程や地理的特性によって『東洋のガラパゴス』と称され、独自に進化した貴重な自然生態系を維持しています。その島々には世界的にも貴重なアオサンゴの群生をはじめとして、ノグチゲラ、ヤンバルクイナ、リュウキュウヤマガメ、オリズルスミレ、ケナガネズミなど島々に固有ないきものや植生に恵まれています。

 最近ではすでに日本では絶滅したと考えられていた海洋哺乳類ジュゴンの生息も確認されて話題になりました。

 しかし、生物多様性の宝庫である貴重な生態系も、1972年の本土復帰以降、湯水のように投入された公共事業や、地域振興政策、加えて米軍の軍事演習、さらなる基地建設などによって、破壊された森から流出する赤土が海を汚し、沿岸生態系の命のゆりかごである干潟はことごとく埋め立て尽くされ、それでも開発や新たなる基地建設は留まることを知りません。

 世界の人々が貴重だとして沖縄の自然保護運動に記録される歴史を持つ『白保』のサンゴ礁さえ、再び新たな空港建設の危機に晒されています。

国際保護動物であり世界的には最も北に生息する「北限のジュゴン」が、その数数十頭という絶滅の危機に瀕する情況がわかっても、なお、その生息の中核である本島東海岸に米軍の新たな基地を建設しようとしているのです。

 また、本島北部のやんばる地域では大規模林道や米軍のヘリパット基地建設のために森林が破壊され、多くの固有種が絶滅の危機に晒されています。

沖縄に残された最期で最大の泡瀬干潟では、住民に詳しい説明もないまま土砂の捨て場として貴重な沿岸生態系が埋め立てによって失われようとしています。

 わたしたちは沖縄に豊かな森が保全され、豊かな海にサンゴ礁や藻場が保全されてこそジュゴンをはじめとする貴重な島のいきものの多様性は保証されると考えます。いま、とどまることを知らない本土資本と日米の軍事政策から沖縄の自然を守らなければこの南西諸島の宝の島は、豊かさや平和と程遠い戦争の血と涙と赤土ぼこりの立ちこめる基地と、蛸が自分の足を食べるようなリゾート施設におおい尽くされてしまうでしょう。ほんとうの沖縄の自立と発展を考えたとき、沖縄の自然とそこに生きる人々の暮らしと心の豊かさを活かした新しい、固有な価値観が求められているのではないでしょうか?

 この度のフォーラムで、わたしたち沖縄の自然を守るためにそれぞれ活動しているグループが連携し、情況を報告しあい、情報を交換することにより、全国のみなさまにいま、沖縄で何が起きているのか、何が起きようとしているのかを知って頂き、また、わたしたち自身にとって沖縄の自然を守る意味と生態系保全の道を共に考えて頂きたいと思います。

日 時    9月29日(土)  午後1時15分開場、1時30分開演(終了5時)
会 場    シニアーワーク東京(JR飯田橋下車/Tel:03-5211-2310)
プログラム    1、講演 「琉球の自然−その特徴と重要性−」 伊藤嘉昭さん(前沖縄大学教授)
        2、現場からの報告 白保、ジュゴン、泡瀬干潟、やんばるの自然の紹介
            (スライド等)とその危機的状況の報告
        3、パネルディスカッション  「沖縄の自然をどう守っていくか」
資料代    800円
主 催    八重山・白保の海を守る会(Tel/Fax:03-3220-3529)
     北限のジュゴンを見守る会(Tel/Fax:045-771-3658)

  賛同支援のお願い
    沖縄の自然総体を守る視点で開催するこのフォーラムへの賛同と支援のためのカンパをお願い致します。
        (1口1000円、複数口歓迎!ご協力くださる場合は下記口座にお振込みください)
    郵便振替口座  口座番号:00580-5-72596     口座名 :フォーラム「いま沖縄の自然があぶない!」