代替施設協議会のこれまでの経緯について

返還問題対策室(01/06/12)

(付録-2)




日時

協議事項

関係機関からの説明内容





合意事項






二〇〇〇年八月二五日

第一回


@代替施設協議会(仮称)の設置について

A代替施設基本計画の策定に係る今後の取組について


○代替施設協議会設置要綱

(目的)

 「普天間飛行場の移設に係る政府方針」に基づき、普天間飛行場代替施設 の基本計画の策定に当たって、政府、沖縄県及び地元地方公共団体の間で協 議するため、代替施設協議会を設置する。

(協議内容)

(1)代替施設の規模、工法及び具体的建設場所

(2)その他代替施設の基本計画の策定に必要な事項


○代替施設協議会設置要綱の決定

○政府、沖縄県及び地元地方公共団体は、本協議会における協議を通じ、 相互に連携し、取り組むこと。

○本協議会においては、普天間飛行場代替施設の規模、工法具体的建設場 所、その他代替施設の基本計画の策定に必要な事項について協議すること、 また、協議にあたっては、安全環境面に十分留意すること。








2001年6月28日     一坪反戦通信 No.125 付録資料     【毎月1回 28日発行】 








@軍民共用飛行場としての民間機能の位置づけ について


(沖縄県より説明)

○代替施設は、新たな基地負担を軽減するためにも、同施設は、地元地域の 発展にとって真に有意義なものとなるよう、民間の航空機が就航できるよう にするとともに、空港関連産業の育成・誘致及び空港を活用した産業等のた めの条件の整備・検討を進め、具体的な事業展用が図れるようにする必要が ある。

  そのため、代替施設には、民間機能としてのエプロン等の基本施設や旅 客ターミナル等を併せて設ける必要がある。

○代替施設は、コンテナ輸送が可能なジェット機が就航できること。

○基本計画の策定にあたっては、普天間飛行場に移設に伴う機能及び民間機 能の双方の確保を図る中で、安全・環境面に十分な配慮を行うこと。

○代替施設における民間機能と別途協議されている空港活用機能とは一体的 な展開が必要であり、これらの実現を図るためには、国の特段の配慮が必要 である。


○軍民共用飛行場としての民間機能の位置づけについては、今後の協議に 活かしていくため、本日の県からの説明及び質疑を踏まえ、運輸省の知見 も得ながら、引き続き関係機関で検討を深めていくこと。

○名護市から要望のあった代替施設の使用協定及び既存の米軍施設・区域 に係る事項については、防衛庁が外務省とともに、沖縄県の協力を得て、 名護市との間で実務者レベルにおける協議を早期に開始すること。

○ジュゴンの生息状況の予備的調査については、防衛庁が、環境庁から技 術的な助言を得て実施し、出来るだけ早期に本協議会に報告すること。



二〇〇〇年一〇月三日

第二回












○珊瑚及び藻場については、防衛庁が改めて調査を実施し、ジュゴンの予 備的調査の結果とともに、環境庁の知見や技術的助言を得ながら、出来る だけ早期に本協議会に報告すること。

○今後の検討にあたっては、自然環境に著しい影響を及ぼすことのないよ う最大限の努力を行うとの基本方針に基づき、本日の防衛庁からの説明及 び質疑を踏まえるとともに、珊瑚及び藻場の補足調査やジュゴンの予備的 調査の調査結果を併せ踏まえて行うこと。

○今後の代替施設の規模、工法、具体的建設場所等についての協議にあ たっては、軍事的な見地はもとより、民間飛行場としての利便性、代替施 設の維持管理を含むコスト、航空機騒音の問題等今後協議すべき事項とと もに、本日協議した藻場や珊瑚の保全の見地を含め、多角的・総合的な視 点から検討していくこと。

○普天間実施委員会での協議については、代替施設の基本計画策定に向け て、本協議会における協議と緊密な連携を図っていくこと。







(防衛庁より説明)

○平成9年の辺野古崎を中心とする半径3キロメートルの範囲内のキャン プ・シュワブ水域及びその周辺陸域における現況調査の報告があった。

○建設地点の概括的な特徴は、太平洋に直接面した地域であり、その地形も リーフの内外で水深が大きく異なるなどの特徴を有している。また、生物に ついても、藻場やサンゴ群が見られる。



二〇〇〇年一〇月三一日

第三回


@建設地点の地形、生物分布等の状況について









@航空機騒音などの生活環境について


(防衛庁より説明)

○航空機騒音については、騒音予測コンターを作成し、海側に米軍機の飛行 経路を設定した場合、環境庁が定める「航空機騒音に係る環境基準値」であ る70W以上の騒音が、キャンプ・シュワブを除く陸地側に及ばない限界距 離は、滑走路の方位にもよるが、滑走路の中心から辺野古集落の中心まで最 短で約1.1キロメートルである。


○今後の代替施設の具体的建設場所等の検討にあたっては、生活環境に著 しい影響を及ぼすことのないよう最大限の努力を行うとの基本方針に基づ き検討を行うこと。これに関連して、米軍ヘリコプタ一による現地試験飛 行を実施すべく調整を進めること。

○「実務者連絡調整会議」については、昨年末の閣議決定に従い、具体的 な進展が図られるよう、防衛庁、名護市をはじめとする関係機関は、相互 に連携し、鋭意協議を進めること。

○今後、代替施設の工法等について、総合的・具体的に検討するにあたり 必要となる資料を入手するため、防衛庁が部外団体に対して作業依頼する こと。作業実施にあたっては、地元に事前説明することとし、その際、防 衛庁が、関係機関と連携の下、名護市に協力をすること。



二〇〇〇年一一月二九日

第四回








2001年6月28日     一坪反戦通信 No.125 付録資料     【毎月1回 28日発行】 








@代替施設協議会設置要綱の改正について

A各工法の概要について


@中央省庁の改革に伴い設置要綱の改正を行う。

【構成員等】

  内閣官房長官・沖縄開発庁長官→沖縄及び北方対策担当大臣

  運輸大臣→国土交通大臣 環境庁長官→環境大臣 その他変更なし

【会議の主宰】

  内閣官房長官→沖縄及び北方対策担当大臣

【連絡会議】、【事務局】

  一部変更あり(省略)

A(防衛庁より説明)

○杭式桟橋工法、ポンツーン工法及び埋立工法の3つの工法について、それ ぞれの特徴や施工実績・施工手順のほか、施工上の特性や建設場所等との関 係、環境との関係などの紹介があった。

○部外団体への作業依頼については、昨年12月15日に委託契約を行った。

○ジュゴンの予備的調査結果については、次回の協議会で、珊瑚及び藻場の 補足調査については、出来るだけ早期に調査結果をとりまとめ本協議会に報 告する。


○代替施設協議会設置要綱(案)を承認。

○各工法の概要説明に関し、本日の質問のうち調査・検討が必要なものに ついては、現在実施中の工法等の部外作業依頼の結果を踏まえ、関係機関 の協力を得て整理の上、防衛庁から、次回以降の協議会において説明して もらうこと。

○ジュゴンの生息状況の予備的調査については、防衛庁が調査結果を次回 協議会で報告するとともに、珊瑚・藻場の補足調査についても、できるだ け早期に調査結果をとりまとめ本協議会に報告することとし、今後の協議 に活かしていくこと。

○代替施設の基本計画策定にあたっては、地元住民の皆様の理解と協力を 得る必要があることに鑑み、地元関係者の方々が沖縄県外の類似施設を見 学する際は、防衛庁が、関係機関の協力を得て、できる限り支援すること。

○次回以降の協議会から多角的・総合的検討を行うこととし、次回の協議 会では、基本計画策定に必要な主要事項全般について忌憚のない意見交換 を行うこと。



二〇〇一年一月一六日

第五回















@基本計画策定に必要な主要事項全般について

1)調査結果の報告

2)代替施設の規模





1)防衛庁よりジュゴンの予備的調査及び珊瑚・藻場の補足調査結果報告

○ジュゴン・・・沖縄本島東側海域で5頭、西側海域で1頭、計6頭が確認さ れ、個体識別の結果5頭は別の個体であることが確認

○珊瑚・・・平成9年調査に比べ海底面を被覆する割合を示す被度が全体に低 下

○藻場・・・平成9年調査に比べ被度は全体的に向上

2)沖縄県より説明

○代替施設の滑走路は、コンテナ輸送も可能な中型ジェット機が就航できる ものとして2000mを基本とすること。

○また、民間機能のうちエプロン、旅客ターミナル、駐車場等専ら民間が利 用する地域は、約20万人以上の人が利用できる規模として約10ヘクタール 程度必要であること。

○代替施設全体の規模については、別途協議されている空港活用型の産業振 興を考慮するとともに、運用上の安全性及び環境面に配慮した規模とするこ と。

○県としては、民間機能を活用し、雇用機会の確保や産業の振興を図り、地 域経済発展の拠点を形成していく必要がある。


○代替施設の規模については、滑走路長は中型ジェット機が就航可能な二 千メートルを基本とし、また、専ら民間機能に係る施設の面積は約十ヘク タール程度が必要との認識を持ちつつ、軍民双方の所要の確保を図る中で、 安全性や環境面に配慮した最小限の規模とするよう、今後具体的な検討を 進めること。

○代替施設の規模、工法、具体的建設場所等について具体的検討を行うた め、部外団体への作業依頼結果を基に、関係機関の協力を得つつ、今後、 防衛庁において説明資料を作成する。当該説明資料については、各構成員 から指摘をされた留意事項に関する内容を含めて、これを作成すること。

○地域振興については、移設先を中心とする地域における振興策について 更に検討を進めるべく、「移設先及び周辺地域振興協議会」等の場におい て、忌憚のない意見交換を実施する。

○次回の協議会では、防衛庁から、部外団体への作業依頼の結果を基に、 留意事項に関する内容を含めた作成資料について説明してもらい、代替施 設の規模、工法、具体的建設場所等について総合的・具体的な検討を実施 する。




二〇〇〇年三月六日

第六回








(付録-3)