5.15「復帰」を問う!軍人犯罪続発を許すな!集会 アピール
(沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック主催)
29年前の今日、5月15日、戦後27年にわたって米軍の支配下に置かれてきた沖縄の施政権は、日本に返還された。
しかし、「平和憲法」下の日本に戻るのだという沖縄の人々の期待は、沖縄が日米軍事同盟(日米安保体制)に組み込まれることによって、無惨に打ち砕かれた。しかも、沖縄への米軍基地の押しつけを強行し、面積比で在日米軍基地の75%が沖縄に集中する過酷な現実をもたらした。
日本政府は、沖縄経済の発展を支援するとの触れ込みで、多額の補助金を沖縄に注ぎ込んできた。だがその狙いは、沖縄の経済的自立を疎外し、基地に依存する経済構造を温存することだった。
1995年秋に起きた痛ましい事件は、沖縄の人びとの怒りを爆発させた。しかし日米両政府は、その憤激を逆手にとり、日米安保共同宣言(96年4月)による「安保の再定義」とSACO(沖縄に関する特別行動委員会)の合意(同年12月)によって、在沖米軍基地の機能強化を策動している。その結果、海兵隊を中心とする米軍人、軍属による凶悪な犯罪の続発に、如実に露呈している。
米ブッシュ新政権は、中国との対決を強め、東アジアの緊張を高めている。冷戦時代、米軍の核配備の最前線だった沖縄は、新たに、中台・米中間の緊張の最前線の役割を強要されている。
だが、続発する凶悪な米軍犯罪や自衛官による犯罪が、沖縄の人々の怒りを爆発点に近づけていることも確かだ。名護に新たな海兵隊基地を押しつける策動に荷担してきた稲嶺県知事でさえ、今や、在沖縄軍総体の削減を口にせざるを得ない。米軍は、海兵隊の訓練を他の太平洋地域で実施することで、沖縄の人びとの怒りを和らげようとしているが、もはや、そんな「低姿勢」で片づく情勢ではない。
しかも、長期にわたって闘いを持続してきた反戦地主と一坪反戦地主は、駐留軍用地特措法の改悪・再改悪にも、いささかもひるむことはない。駐留軍用地特措法の違憲性を裁判において争い、土地裁判闘争を継続し、新たな土地収用に抵抗して裁判を起こしている。
ヤンバルの豊かな自然を守り、ジュゴンが生きられる環境を保全しようとする努力は、世界の目を引きつけながら、沖縄―「本土」を貫いて高まっており、代替基地協議会の専横に立ちはだかっている。
今日、この歴史的な日につどった私たちは、日米両政府に対し、どこまでも抵抗を持続することを、改めて宣言する。現在の日米両政府は、ともに初めから政治基盤が脆弱で、非常に不安定である。闘い方次第で、私たちは大きな前進を勝ち取ることができる。今日この集会が、飛躍を保証する跳躍点になった、と後で振り返ることができるよう、私たちは奮闘する。
全国の仲間たちよ! ともに前進しようではないか。
2001年5月15日
5.15「復帰」を問う!軍人犯罪続発を許すな!集会参加者一同
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