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第123号(2001年4月28日発行)

【報告】

 〈暴言一周年〉

  「石原NO!」の声が、

    東京都庁を包囲した!

 
 昨年四月九日に陸上自衛隊練馬駐屯地で発せられた、石原慎太郎都知事の「三国人」暴言は、なお記憶に新たであるが、それから一周年の同日、様々なグループが相つどい、都庁包囲行動を行なった。その前日、石原知事が同じ駐屯地で「不法入国の外国人が卑劣な犯罪を繰り返し、東京の治安が危機に瀕している」とのべつつ、改めて自衛隊による鎮圧(治安出動)の必要性を強調したこともあり、この行動には熱気があった。

 「石原やめろネット」が呼びかけた「多文化共生パレード」は、新宿・柏木公園から始まり、韓国のチャングなどの鳴り物入りで、にぎやかに「石原都政NO!」を訴え、沿道からの参加者を得て、ふくれ上がっていった。

 パレードは、都庁前で開かれていたプレ集会に合流、午後七時から、「石原やめろネット」、政党、労働組合などが構成する実行委員会による都庁包囲集会が開かれた。集会は、都庁の東西二カ所に分かれて行なわれたが、午後七時半には、カウントダウンで「石原NO!」を、ともにペンライトやキャンドルを掲げて叫ぶなど、連帯して同時に進行した。

この行動の特色は、石原都政を批判する多様な市民グループ、外国人労働者、宗教者、国会議員、政党の代表、都の自治体労働者を含む労働組合などが、初めて共闘したことである。参加者千人は多いとは言えないが、そこにきざした共闘の芽は、反石原のうねりを今後生む可能性を秘めていた。ここから始まり、どこまでたどりつけるかが、改めて問われている。
        (I)