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第121号(2001年2月28日発行)

 こえ・声・こえ
            各地から

【日出生台米軍実弾砲撃演習】

 二月九日、大分県日出生台(ひじゅうだい)で行なわれていた米軍の実弾砲撃演習の公開訓練において、米軍が視察に訪れた地元の町議ら三人に、一五五ミリりゅう弾砲の砲撃をさせていたことが発覚、問題となった。ハワイ沖で起きた米原子力潜水艦による事故でも、米軍が民間人を操舵席に座らせていたというが、それは、奇しくもこの前日のできごとだった。軍事に使う人殺しの道具をまるでおもちゃ感覚で民間人に触れさせようとする米軍の感覚が、一般の市民生活と相容れるものではないことが露呈した。

 私たち住民グループは一二日、日出生台演習場ゲート前で抗議行動を行ない、「事件の徹底調査と結果の公開」「米海兵隊自身による釈明」「米軍演習の即時中止」を求める要請文を、福岡防衛施設局に手渡した。この日はもともと抗議集会を予定していたのだったが、思いも寄らぬ事件が起きて、急きょ、緊急の呼びかけを再度行ない、遠くは北海道矢臼別、長崎、福岡など各地から計一二〇人近くが集まっての抗議集会となった。

 今回の問題については、大分県と地元三町でつくる「四者協議会」も、米軍と防衛施設局に抗議をし、「これまで二年間築いてきた信頼関係をぶちこわした」との声も自治体関係者から出ている。しかし、今回の問題の当事者である米軍は、釈明会見一つ行なわないまま、その後も実弾演習を強行し続けた。日出生台での米軍への不信は、自治体関係者も含めて、いまだかつてないほどに高まってきている。米軍が日出生台でも、沖縄でも、そして、世界中で問題となる存在であることを明らかにし、今、自分の足下から行動を起こさねばならない。

 浦田龍次(ローカルNET 大分・日出生台)