軍用地を生活と生産の場に!
 
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
http://www.jca.apc.org/HHK
東京都千代田区三崎町2-2-13-502
電話:090- 3910-4140
FAX:03-3386-2362
郵便振替:00150-8-120796

『一坪反戦通信』 毎月1回 28日発行 一部200円 定期購読料 年2,000円

第121号(2001年2月28日発行)

 第一回公開審理 議事録

      一月一七日 那覇市

○当山会長 
 皆さん、おはようございます。定刻になりましたので、これより起業者那覇防衛施設局長より、平成一二年九月六日付けで裁決申請及び明渡裁決申立てのあった楚辺通信所及び牧港補給地区の二施設に係る審理を開催いたします。
 初めに、私より収用委員の紹介をいたします。
 私が、会長の当山です。私の右側から、渡久地会長代理です。それから、大城宏子委員、田村委員です。私の左側、比嘉堅会長代理、そして、浦崎委員、玉城委員です。よろしくお願いします。
 まず、公開審理の運営について、考え方というのを述べさせていただきたいと思います。
 収用委員会といたしましては「公共の利益の増進と私有財産との調整を図る」という土地収用法の基本理念のもとに、その判断にあたっては、起業者及び土地所有者等のいずれの立場にも偏ったものであってはならないことはもちろんのこと、独立した準司法的な行政委員会として、公平・中立な立場で実質審理を行いたいと考えています。
 本日の審理は、裁決申請及び明渡裁決申立てをした那覇防衛施設局から申請概要等の説明を聞くことを当収用委員会としては決定しております。
 なお、土地所有者及び関係人は、那覇防衛施設局からの説明を聞きまして、これに対する意見、反論等を次回以降の公開審理において述べていただきます。
 次回以降の公開審理において意見を述べる場合、意見を意見書として文書での提出を併せてお願いしたいと思います。
 それから、皆様へのご協力をお願いしたいと思います。公開審理の運営にあたりましては、当事者等のご理解とご協力は不可欠であります。円滑な審理運営のため、審理に参加している皆さんは次のことをご協力していただきたいと思います。
 審理記録作成のために、起業者那覇防衛施設局の方はマイクを使用して、職名及び氏名を言ってから申請概要等の陳述を行ってください。
 それから、起業者、土地所有者、関係人及び傍聴人は「審理会場における注意事項」を遵守してください。「審理会場における注意事項」は、入場券、傍聴券と併せて配布しておりますので、改めてご確認をお願いしたいと思います。
 それでは、早速、那覇防衛施設局の方、申請概要の説明をお願いいたします。

○起業者(那覇防衛施設局施設部長栗原) 
 私、那覇防衛施設局施設部長・栗原精治でございます。ただいまから、使用の裁決の申請理由を陳述させていただきます。
 
(中略  陳述は前号に全文を掲載した「使用の裁決の申請理由説明書」を読み上げたもの)

 以上をもって、使用の裁決の申請理由の陳述を終わらせていただきます。

○ 当山会長 
 はい、ご苦労様でした。地権者側から、何か口頭での求釈明か何か、今日ございますか。代理人名をおっしゃって、述べてください。

○地主側代理人(弁護士 伊志嶺代理人) 
 地主側代理人の伊志嶺と申します。皆さん、ご承知のとおり、今、起業者側の申請理由の説明がありました。申請者側は、当然、全員が申請書の理由説明書という文書を見ながら今の説明を聞いているはずです。七名の委員の先生方も、全員がその理由説明書の文書を見ながら説明を聞いているはずです。ご覧のとおり、地主側だけが耳だけで聞いております。目を通すことができません。なぜ、こういう違いがあるのか、その理由をまず説明いただきたい。刷り物になっているのでありますから、当然ながら、その説明の直前に、少なくとも地主の方には配布があってよかったんではないか。説明を願いたいと思います。

○当山会長 
 伊志嶺先生、これは収用委員会への質問なのか、施設局への質問なのか。

○地主側代理人(弁護士伊志嶺代理人)
  施設局側と収用委員会側、両方から説明を求めたい。

○当山会長 
 まず、収用委員会側から説明いたしましょうか。一般的な収用案件では、こういう申請書類等を事前配布はしておりませんで、ここで口頭で説明していただいておりますが、こういう駐留軍案件につきましては、従前、審理の内容等がかなり込み入ってくるということで、事前に配布して、できるだけ対審構造をとりながら進めようということでやってきましたが、今回、そういう点、若干、手抜かりがあったかなと。だから、私は皆さんの手元を見ていて、あ、見てないなというのを感じたわけです。これはお詫び申し上げます。次回からは、お互いに書面を出す際に、できるだけ事前に出し合って、なるべくスムーズに審理がいくように協力していくように、私のほうからも指揮をしたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 施設局も、収用委員会としては、できるだけスムーズに審理を進める上でも、少なくとも事前にというのができなければ、当日は少なくとも何らかの文書を配布していただいて、目を通しながら聞くということができるというようにご配慮いただければというふうに考えています。
 その点は、準備手続きの中でまた相談したいと思いますので、今回、ちょっとそこまで行き届いてなかったことはお詫び申し上げます。
 説明書を地権者のほうにもどうせ必要でしょうから、またお配りをして、それに対する求釈明等があるかと思いますので、それをどの程度で出していただけるのかということのご意見を、まず、おおよそで結構ですけど。
 というのは、次回の審理の予定を二月二三日・金曜日、午後一時三五分から予定しております。場所としては、読谷村総合福祉センターを予定しております。そこで収用委員会としては、知花さんのご意見をお伺いしたいというふうに考えていますので、それに間に合わす意味で、でき得れば2週間程度で求釈明の書を出していただいて、それに対して、施設局のほうでは、遅くとも今月いっぱいぐらいには、回答を出していただいて、知花さんの意見がちゃんと述べられるようにしていただきたいなというふうに考えていますが、いかがですか。
 まず、地権者の方々、どうですか。

○地主側代理人(弁護士 伊志嶺) 
 地主代理人の伊志嶺ですが、今、会長からのお話ですが、次回期日が二月二三日、一時三五分から、読谷総合福祉センターのほうと伺いました。二週間前ぐらいに求釈明は文書で出すというお話がありましたので、間に合わせて釈明はしたいと思いますが。

○当山会長 
 ちょっと違うんです。きょうから二週間以内ぐらいで求釈明を出していただいて、それ以降……。

○地主側代理人(弁護士 伊志嶺) 
 きょうから二週間とれるかどうか、まだ書類も見ておりませんので、聞いただけではかなりのものが求釈明事項としてあるんじゃないかと思っておりますけれども、できるだけ間に合わせるようにいたしたいと思います。早速、その理由説明書の文書をいただきたいと思っております。

○当山会長 
 説明書の文書をきょう早速差し上げたいと思いますので、その作業はとりかかっていただけるかと思います。もし古波蔵さんの点についての求釈明等については、もうちょっと時間が欲しいというのであれば、知花さんのほうを先にまとめておいていただければ、スムーズにいくかと思いますので、そのへんの審理のご協力をお願いしたいと思います。
 はい、どうぞ。

○地主側代理人(弁護士 新垣) 
 地主代理人の新垣ですけれども、ちょっと日程の確認ですけど、事前の調整では二一日というふうに伺っていたんですけど、今、聞き間違いでなければ、二三日ですか。

○当山会長 
 二三日です。

○地主側代理人(弁護士 新垣) 
 二三日。はい、分かりました。

○当山会長 
 その間に、もう一度準備手続きを設けて、双方から次回以降の審理が円滑にいくように、また話し合いの場を設けたいなと思っていますので、何かご希望があったらその間におっしゃっていただいて、あと、期日調整は事務局からさせたいと思います。
 あと、何かございますか。
 代理人の方、何かあれば。

○地主側代理人(弁護士 伊志嶺) 
 次回の予定との関係でちょっとお尋ねしたいんですけれども、地主代理人、伊志嶺ですが。公開審理、前の打ち合わせの段階でも話は出たんですけれども、現地を見るということについて、今後の予定としてはどういうふうに考えておられるのか、私どもとしては、やはり現地を見ると、両方の土地について要望したいと思いますが、その件についての会長のご意見を賜っておきたいと思いますが。

○当山会長 
 現地調査については、既に収用委員会から施設局を通じて米軍に要請してあります。読谷の楚辺通信所につきましては、知花さん何度か現地に入られているので、全く自分の土地を知らないということはないかもしれませんけど、今回に関しての申し立てでは、まだ現地を見てないということもあるでしょうし、当日の午前中は現地を見て、午後、審理に臨むという予定をしているところです。今、まだ立入調査についての回答が来ておりませんので、どういうふうになるか分かりませんけど、いずれにしろ、その予定でおります。
 牧港についても申請をしておりますが、これも米軍との調整の結果がまだ明らかになっていないので、いつの何時からちゃんとできるというふうな形になっておりません。いずれにしろ、申請をしたいと。
 ほかにご意見がなければ、本日の公開審理はこれにて終わりたいと思います。
 本日は、大変お疲れ様でございました。

  (出典 キーストーン・メーリングリスト)

駐留軍用地使用裁決申請に係る現地立入調査についての要望

平成13年2月21日
沖縄県収用委員会

1、要望月日
 平成13年2月21日(水)、22日(木)

2、要請内容
 時下、益々御清祥のことと存じます。
 さて、当収用委員会は、那覇防衛施設局長より平成12年9月6日に使用裁決申請のありました楚辺通信所放び牧港補給地区に係る土地について、土地収用法(昭和26年法律第219号)第65条第1項第3号の規定に基づく現地調査を行うため、平成13年1月29日に那覇防衛施設局長へ当該土地が所在する基地内への立入を申請致しました。
 しかしながら、同年2月19日に土地所有者及びその代理人については施設の管理・運営上の理由により基地内への立入は認められない旨の回答を得たところであります。
 本件裁決申請の現地調査は、裁決をするにあたって土地収用法により収用委員会に附与された権能であります。また、当該土地所有者にあっては、自己の所有する土地を確認した上で意見を述べる機会を確保し、財産権の保障を図るという観点から実施しなければならない重要な手続きであります。
 駐留米軍に土地提供を拒否している地主の土地使用については、土地収用法に基づく収用手続きが必要であります。今のままでは、日本法に基づく適正手続き(デユープロセス)に非協力的な使用者といわれかねません。
 貴殿におかれましては、当収用委員会が公平、公正な立場に立脚して、収用手続きの一環として現地調査を実施するものであることの御理解と貴国と対等な友好国日本の収用手続きに正しい認識をお持ちいただきますようお願い申し上げますことと併せまして、土地所有者立会のもと現地調査が行われるよう適切な対応方について御高配願います。

3、要望先
  沖縄四軍調整官、存沖米国総領事