質問4に対する回答全文
第四問は、議員の「平和」観、「一坪反戦地主」観を尋ねている。公開質問状の中でも特に重要な部分である。誌面の都合上、今号ではこの問に対する回答のみを掲載する。賛成議員の考えを聞きたいところであるが、賛成議員のうち回答を寄せたのはただ一人であった。
質問4
本陳情書はその三で「足を踏み鳴らし、拳は天を突き、怒号罵声で、平和を叫んでも真の平和は訪れ無い」と述べています。この項目は「一坪反戦地主など」の行動に対する陳情者の一方的誹謗中傷であると考えます。あなたはどう考えますか。あなたの「平和」観、一坪反戦地主」観をお書きください。
回 答
大工廻朝栄(自民)
特定の政党・団体の下部組織の感を受ける。そのため県民多数の支持は得られない。反戦地主の代表が県議選挙で落選をした例が示しておるとおりである。保守系の議員も応援すべきである。(注 選別して)
兼城賢次(社民・護憲)
一坪反戦地主会の趣意書に賛同するものです。平和をおびやかす者に対して警鐘をならす一坪反戦地主の活動を評価する。私の平和観は日本国憲法の平和主義(憲法九条)を基底とする。
島田力(社民・護憲)
戦争は人権を否定しすべての環境を破壊する行為である。人権と民主主義、世界環境を守るため戦争につながる基地などの提供を自ら拒否し、平和の具現化を目指す方々と理解する。
平良長政(社民・護憲)
一坪反戦地主会を結成し、加入することは憲法第二一条に認められた結社、言論の自由に属する。軍事力では平和は作れない。
友寄信助(社民・護憲)
一坪反戦地主会を結成し、加入することは憲法第二一条に認められた結社、言論の自由に属する。軍事力では平和は作れない。
伊波栄徳(社民・護憲)
平和憲法を守ること。
新垣善春(社民・護憲)
平和運動の拡大発展をおそれる陳情者の一方的誹謗中傷であり、自信を持って運動を進めるべきだ。基地の無い平和な沖縄、安保条約という名の軍事同盟を解消して平和な日本を実現するために闘いましょう。
糸数慶子(社大)
一坪反戦地主の「基地を生産の場に」との考えに共感します。沖縄戦の教訓は、住民が「国策」に翻弄され、多大な犠牲を出したということです。その反省に立って国家主義ではなく、個人や住民の人権を優先すべきだとの考えです。
当山全弘(社大)
第二次世界大戦の末期に沖縄は国内唯一の地上戦が行われ、二○数万余の犠牲者と文化遺産のほとんどを消滅した。基地は戦争につながる。又軍隊は住民を守らず自国軍隊によって県民が殺害された事実がある。平和憲法の第九条の精神と理念を今後も守り続けたい。そして、自分の土地を戦争につながる一切の使用に反対し、平和で豊かな県の創造のための諸活動を展開されている皆さんこそ、平和憲法の理念に合致した行動であると考える。
大城一馬(社大)
・平和とは地球上のあらゆる争いをなくすこと。
・沖縄の土地の一かけらも戦争に使用させないと県民大衆の先頭に立って立ち上がったことに高い評価と敬意を表す。
上間毅(社大)
一○四号線実弾砲撃演習、読谷村のヘリコプター降下演習の排除、安波ヘリポート建設、恩納村の都市型演習施設等の中止等、本県の反戦平和運動は数多くの成果をおさめており、県内外から高い評価を受けております。平和は訪れるものではなく、求めるものであり、今後とも粘り強い運動を維持すべきである。
石川修(社大)
一○四号線実弾砲撃演習、読谷村のヘリコプター降下演習の排除、安波ヘリポート建設、恩納村の都市型演習施設等の中止等、本県の反戦平和運動は数多くの成果をおさめており、県内外から高い評価を受けております。平和は訪れるものではなく、求めるものであり、今後とも粘り強い運動を維持すべきである。
喜納昌春(社大)
平和は願いだけではダメ。武器以前の人間の心・魂をかけた「反戦という状態を目指した」闘いが日常的に求められ、勝利して初めて実現できるもの。「一坪反戦地主」は見事な発想による闘いの集団。拡大の実現でその小さな束は永遠の存在。「力」となっている。
新垣米子(共産)
どこの国の歴史をみても、それぞれの民衆はときの支配者の抑圧を受け、戦争こそ最大の悲劇となったことは明らか。沖縄戦もそうである。沖縄戦をくりかえすな、ひめゆりの悲劇を繰り返すな――全県民のぎりぎりの願いだ。一坪反戦地主のがんばりは、平和運動に重要な位置をしめしている。
外間久子(共産)
平和を脅かすものとたたかってこそ、真の平和は実現できる。日本は現憲法の制定までにアジアの国々、日本国民の生命をどれだけ奪ってきたことか。反戦・一坪反戦地主はさまざまな困難にめげずがんばったからこそ今日の沖縄の全国に誇れる平和運動があることを忘れない。
嘉陽宗儀(共産)
平和は国民の日常からの努力によって築くことができるものであり、沖縄からすべての米軍基地をなくしていくという立場から、土地を購入し、その意思を表明することは尊重されるべきものである。
上原亀一郎(共産)
沖縄県民は、二○世紀人類進歩の流れー他国に侵略し、他国民を抑圧する覇権主義、専制主義を敗退させ、民族自決権、人民主権、民主主義を定着させたーに大きく貢献した。これだけのエネルギーを発揮した沖縄県民は、自らの統一と団結の力で、必ず一切の基地を取り払い、沖縄はいうにおよばず、日本、世界の平和を切り開いていくであろうことを確信をもっている。
伊波洋一(結の会)
一坪反戦地主運動は、沖縄の良心のあらわれである。沖縄の心は、軍隊によらない、基地によらない平和を求める心だ。
大城秀昭(結の会)
平和とは「沖縄のこころ」であり、戦前・戦中は日本軍によって戦後は米軍によって支配され、その重圧に抗しながらもひたすら反戦平和をねがいつづける沖縄の心こそ平和の原点だ!
下地学(結の会)
人間性の尊厳、とりわけ人間が人間らしく生きられる共生の思想。戦争に反対し、沖縄の振興開発の大きな阻害要因である基地を産業振興や生活の場に転換し、基地のない平和な沖縄の自立的発展を目指すものである。
糸洲朝則(公明)
それぞれの運動の手法は認めねばならないと考える。したがって、自己の主張のみで相手の考えを聞かないことでは平和構築はできない。「平和」は歴史・文化の違いを乗り越えてお互いを理解しあうことが大事でありそのための対話が重要と考える。
玉城義和(無所属)
民主主義の基本は自己を相対化することにあり、相手の立場を理解すること。このことが平和の基礎的条件。一坪反戦地主は自己の良心にもとずき沖縄のあり方を問いつづけている。
公開質問状の質問項目概略
質問1
陳情採択に賛成したか、今の気持ちは
質問2
『一坪』の土地所有目的は国の政策妨害であると思うか
質問3
『反戦平和』は、日本を破滅に陥れようとする考えだと思うか
質問4 (前頁参照)
質問5
『一坪』などのような人物は不適格者か
質問6
『一坪』などの有用はするべきではないと思うか
質問7
県の外郭団体では『一坪』などを排除するべきだと思うか
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