辺野古からの電話メッセージ
安次富浩さん(ヘリ基地反対協)
ヘリ基地反対協の安次富です。沖縄では沿岸案について今まで言っていなかった所からも反対の声が広がっています。二見以北10区も沿岸案はだめだという声が決議されてきていると、あるいは漁協などもそういう形で抗議しているということで、県民の多くが、沿岸案に対する怒りの声が日増しに増しているというふうになっています。
今、沖縄では、県民投票を実施しようということで署名活動も市民運動団体を中心に始まっています。意見広告という形で、1月15日の新聞に1面を、県民投票そして県民大会を要求するという形の行動も生まれています。
今後私たちは、稲嶺知事を、少なくとも支えながら、日本政府と、あるいはアメリカ政府とぶつかっていきたいと思います。結果として中間報告あるいは最終報告が日米政府間の合意として私たちに押し付けてきても、私たちはこの間SACO合意のあの辺野古軍民共用空港そのものを廃案に追い込んだ、そういう経過があるわけです。
例え日米政府の合意であろうと、国際的な支援も受けながら、あるいは全国の、またさらに一層の支援を受けながらこの沿岸案を廃案に追い込み、普天間の基地を即時に閉鎖させ、県外移設という形の成果を何が何でも生み出していきたいということで、これからも沖縄の地で運動を作り上げていきます。
東京の支援の仲間の皆さん、沖縄の闘いを支援していただくと同時に、小泉政権のでたらめさを追求してほしいと思います。とりわけ、今回米軍再編でグアムに移転する7000名の司令部要員、そのグアムでの施設を作るのに1兆円以上かかるということが共同通信で報道されています。消費税の値上げなど、増税がいろいろ検討されているなか、湯水のごとくアメリカのために国家財政を使う、あるいは米軍特措法を導入してまで日米安保体制を強固にしていこうとする。結果として米軍のアジア侵略、そういう状況を生み出していくことだと思います。
米軍再編で今岩国、原子力空母の問題、あるいは座間の問題、いろいろ地域住民が米軍再編に対する怒りの声が広がりつつありますので、その住民運動と私たち沖縄と結びつく、そういう接点ができるような闘いを東京でもぜひ作り上げていただきたいということをお願いして、これからも皆さんと一緒に米軍再編をつぶす運動を行っていきたいというふうにして、決意に代えたいと思います。
2005年11月28日
防衛庁長官 額賀福志郎さま 皆さま
防衛施設庁長官 北原巌男さま 皆さま
あなた達が壊そうとしているもの:生命の海と実りの土
10月の末に米軍再編の中間報告が発表になって1ヶ月が経ちました。その結果分かったことは、「沖縄の負担軽減」ではなく、新たな自然破壊・環境破壊・生活破壊・生命破壊の実態です。辺野古崎を削って滑走路を造り、豊かな大浦湾のサンゴを埋め立てて軍港を作り、それが地球上のどこかでの殺鐵を引き起こす。沖縄北部の土地を削れば赤土が流れ、サンゴもそこに生きているものたちのいのちも奪われます。海は全ての生物の源です。土は大地にあってこそ実りをもたらします。あなた達は、この地球に生かされているのに、なぜ地球と生命を破壊することばかり考えるのですか?
基地にも軍港にも未来はない
今年の夏、今回原子力空母の配備が合意された横須賀の軍港ツアーに参加しました。そこで見たものは軍港のなれの果ての姿でした。軍艦・戦艦・潜水艦、レーダーによって浴びた電磁波を処理する施設、背骨が曲がった魚がとれるという海。来年5月かの有名な水俣病が公式発見より50年を迎えます。横須賀の海で同じ汚染が発生しているということではありませんか。なぜ水俣の失敗を学ばないのでしょうか。同じく、辺野古崎に滑走路を無理矢理造れば、周辺の海に汚染物質が流れ出ます。そして外海に面する大浦湾から太平洋全体へ流れ出、漁業資源に影響するのは必須のことでしょう。
私たちが守ろうとしている絶滅危惧種のジュゴンやウミガメなどに直接影響が出るのも明らかです。
あなた達が守らなくてはならないもの:地球と生命の多様性
1992年の地球サミット以来「生物の多様性」の重要さが世界の共通認識です。多様であることが豊かさなのです。人間にあっては、人種や民族・宗教・国家などの多様性が重要なのです。ある宗教・ある国家を攻撃し、無辜の民のいのちを奪う米政府のやり方に憤りを覚えないのですか?動物でも植物でも多様性が重要です。あなた達の仕事は国民の生命と財産を守ることであるならば、豊かな実りを与えてくれる海と土を守ることがあなた達の仕事ではないですか?何を勘違いして、アメリカ政府にしっぽを振っているのでしょうか。
要請事項
米政府のメッセンジャーボーイ(ガール)は止めてください。
住民無視の日米合意を住民に押しつけるのは止めてください。
沖縄にも、日本にも基地は要りません。撤去して下さい。
イラクへの自衛隊派兵を止めてください。
美しく豊かな地球を破壊する行為は止めてください。
ジュゴン保護キャンペーンセンター