木津上人のアピール
南無妙法蓮華経
20日間にかけて不当な逮捕という経験をいたしました。しかし、間髪を入れずに沖縄の一般の市民の方も含め、そして全国の皆様方の支援のおかげを持ちまして、今ここに立つことができております。本当にありがとうございました。
私は今までずっと、世間で言うところのでっち上げというものは聞いてはきましたけれども、このようにしてでっち上げというものが作られていくんだということを、本当に身をもって体験いたしました。もう本当に。
今、時間がないと思いますのでちょっと思ったことを申しますと、最初沖縄署の留置場に強制的に入れられまして、その次に拘置所というところに移されます。拘置所に入りましたら、拘置所の職員の皆さん方が口々に私のところにですね激励をしてくれるんですよ。本当にこれにはびっくりしました。何て言ったかというと、「普段は自分の近所のおじーおばー達は平和運動というものに対して全く関心がない、そういう人まで今度の事件はテレビや新聞で見て本当に深い関心を持っている」、その人たちが、「警察の言っていることは全部うそだよ。お坊さんの言ってることが正しいよ」ということを拘置所の職員に申したんですって。
今日まだ今この時間では、武田上人が弁護士さんと、これからどういうふうに訴えていくかという、2陣、3陣とこういう不当なことが起きないようにするためにどのように訴えていくかということを、今、相談中です、今現在。
平良夏芽さんや皆さん、1時間もかかるところ、辺野古からですね、現地から車で毎日きて支援してくださったんですよ。帰りに、ちょっと私まだ変な時差ぼけみたいのがあるんですけど、よく働かないんです頭が、5キロ痩せました、5キロ、ダイエットにはいいと思いますけど5キロ痩せまして、それで何と国際通を歩いていたときでも、ちょっと小さいデモがあって歩いていたら、市民の人が寄ってきて「釈放おめでとうございます」と言ったんですよ。それほど沖縄では、一般の人たちが本当にこれは不当だということを知っています。本当に感動しました。何でもない一般の市民の人たちが「釈放おめでとうございます」なんて、向こうでは新聞やテレビでいっぱい報道されて皆知っているんです。この黄色い姿を見たら寄ってきて、そこで歩いているお母さんたちが顔を見合わせて、そして私の顔を見て、こうやって頭を下げてくれました。たくさんですよ。
那覇空港に着いて、本当は私今日の会議にいるはずだったんですけど、体が悪くなっているんで武田上人も先に帰ったほうがいいと、今日はここに皆さんが集まるからお礼を述べるようにということなんで、それで空港に歩いているだけで5人の人が、まったく見ず知らずの人が「日本山妙法寺さんですか」と聞いてきて、そしてこの方が「大変なことに遭いましたね、釈放されて本当におめでとうございます。こんなことはうそですよ、これはでたらめですよ、あまりにひどすぎます」って涙を拭いて一般の男の方が空港のお土産店のところで声を掛けてくれました。もう一人の人は、「お顔を拝見していても到底信じられない。(権力の)言っていることは皆うそだ」と。うそなんです。細かいことは後で言います、本当に皆さんのおかげ。
こういうことがあって、これからも米軍の再編問題とか、これから出てくる共謀罪だとか憲法改悪だとか、そういうことがありますんで、平和運動の萎縮を狙った一環であると、序章にすぎないと思います。これからもいろんなことがありますけど、その時に果敢にすぐ立ち上がって、皆が全国的に起こした願いが、もう毎日毎日届くんで、段々権力側の言うことが変わってきたんですよ。最初は足を突っ込んだとか言ったのが、その内に差し挟んだというふうに変わってきたんですよ。最後は本人にはそういうつもりはなかった、現場の行き違いだったと、こういうふうになってきたんですよ。どんどん変わってきました。
これは取りも直さず、果敢に立ち上がった皆さん方の共同の力、ですからどこまでいってもどんな弾圧でも、皆が本当に心を一つにして不退転で訴えて、祈って、行動すれば、こういう力が出るんだよという一つの姿を改めて見たんじゃないでしょうか。いろんなことがありますけれども、本当に私たちは心を一つにしてどこまでも非暴力で。
おまわりさんが、調書を取っているおまわりさんが段々変わってきたんです。私は一切変な顔もしなかった、中でどんなにいやがらせがありました、けれども文句一つ言ったことは一度もありません。そうしたら段々調書を取るおまわりさんが変わってきましてこう言いました、「ここから出たら講演するんですか。よそでこういう話をするんですか。言わないほうがいいですよ。」 そういうことを言うようになりました。この人たちが本当にこうも言ったんです、「逮捕したおまわりさんをどう思っているか」って聞いたんですよ。誰人一人とも私は恨みません、そういうところを超えたところで、私はもうブルースカイですよ、本当に恨まない。そんなことのレベルでやっていたらこんなに多くの支持もこないでしょうし、そんなことないんだという態度で一貫してやってました。非暴力の勝利だと思います。
これからも皆さん頑張ってまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
辺野古からの電話メッセージ
大西照雄さん(ヘリ基地反対協)
ヘリ基地反対協の大西です。16日から17日まで外務省、防衛庁、内閣府などの要請行動をいたしました。それから、名古屋に行って、19日には名古屋で辺野古報告を行って昨日帰ってきたところです。
まず、行く前に名護市に対して、名護市議会が決議を行うよう陳情書を出しておりましたが、今日名護市は沿岸案反対の決議を行っております。
それから防衛庁との交渉で明らかになったのは、まず沿岸案の大浦湾はサンゴがない藻場がないということで決定したようですが、それは平成12年の調査に基づいて大野防衛庁長官に防衛庁の職員が進言をしてそういう発言になっております。平成12年というのは、第二の白化現象が起こった年で、当然サンゴはないわけですから、今大浦湾はサンゴを始め生物多様性に満ち溢れたものです。今後、この問題は大変大きな問題になっていくと思います。
なお、額賀防衛庁長官は、今日の記者会見で沿岸案の一部修正があり得ると言っていますが、これは最初から決まっていることであります。つまりちょっと方向を変えれば受け入れるというのが岸本市長のスタンスですから、そういう意味では、全然今回の額賀発言は最初から予定をされていたことだと考えています。
辺野古も大変寒くなりました。今日はちょっと震えましたけれども、東京も大変厳しい冬に入りますが、辺野古の座り込みは、明後日の集会で明らかにするんですが、3月まではきちっと座り込みのテントは続けていきます。寒い季節に入りますが、皆あちこちで頑張っております。名古屋でも土曜日の2時から名古屋行動が始まりました。こういう運動を全国に広げていきたいと思っております。
その中で一番効果があったのは、日本の財政をアメリカの基地のために使ってはならないという訴えがとても効果があったように思います。財政の厳しい中でアメリカの基地のために湯水のごとく国家予算をつぎ込むことを明らかにすることは非常に大事だろうと思っております。
辺野古も頑張りますから、東京も頑張ってください。
防衛庁長官 額賀福志郎 様
防衛施設庁長官 北原巌男 様
申入書
額賀さん、北原さん、もしも少しでもあなた方に良心があるならば、これ以上沖縄に基地負担を押しつけるのはやめましょう。辺野古に座り込み海上で阻止行動をしてきた人たちの声を真摯に受け止め、沖縄への新基地建設をあきらめなさい。
私たちは、アメリカがこの21世紀に戦争と殺戮とにくしみの連鎖の世界を作りつつあることを知っています。特に、2001年10月のアフガン攻撃、2003年3月のイラク攻撃では、おびただしい数の罪なき人々を殺戮し傷つけ生活を奪っただけでなく、両国をいまだに暴力が応酬する混乱に落しいれています。このような世界の暴力団であるアメリカ軍のために、基地を提供し移転費用まで出して暴力団の片棒を担ぐのはやめましょう。
米軍の存在は、抑止力でなく、侵略のための攻撃力です。
私たちは、日米両政府が合意したと伝えられる「日米同盟 未来のための変革と再編」を受け入れられません、拒否します。
なぜなら、私たちは軍事同盟を結んで近隣の国を威嚇することを許せません。私たちは、アメリカの覇権やエネルギーや軍需産業や経済のための軍事行動に、日本の土地や人や資源が利用されることを許せません。私たちは、負担軽減と称して、日本にある米軍が活動しやすいように再編成することも、日本の非核三原則をないがしろにして原子力空母を横須賀に配備することも、座間や岩国の基地を強化することも、自衛隊が米軍の侵略戦争のお手伝いをさせられることも、拒否します。
特に、過去60年間米軍基地が集中してきた沖縄に、新たに基地を作ることは絶対に許せません。市街地に囲まれて危険極まりない普天間基地を長期間使用して県民を危険にさらしながら、その移設と称して1966年から米軍で調査・準備していた辺野古に新しい基地を建設することも、沖縄の負担軽減と称して遊休状態の那覇軍港や牧港補給地区を閉じ、一方沖縄本島の北部に基地を集結して米軍の侵略戦争を支援し続けることも、拒否します。ジュゴンを追いやりサンゴ礁を破壊する辺野古崎沿岸部へのヘリ基地建設には、先の辺野古沖の海上基地建設計画と異なり、沖縄県も名護市も久志13区長も、そして9割近くの沖縄県民も反対しています。危険な普天間基地を即時閉鎖し、新たな基地建設をあきらめなさい。
私たちは、10月30日の沖縄県民総決起大会の大会決議を支持します。そして4点の要求を確認し、そのことを私たちからも再度強く訴えます。
1. 再編協議にかかる日米合意案を撤回せよ
2. 普天間基地を即時閉鎖・撤去せよ
3. 辺野古新基地建設を断念せよ
4. あらゆる基地のたらい回しをやめよ
2005年11月21日
新しい反安保行動をつくる実行委員会・第9期(イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会)