辺野古からの電話メッセージ
当山 栄さん(平和市民連絡会)
防衛施設庁前の皆さん、ご苦労さんです。辺野古現地から報告します。
台風4号発生に伴い、辺野古では先週土曜日そして日曜日にかけて、施設局と業者が台風対策と称して単管の足場板を下ろし、その代わりに横棒を、つっかい棒をやるということを行いました。このつっかい棒を外すまでは作業をやらないという約束をしております。
それで今日は、海上が、波が高さ3メートルもあるということも含めて、作業は一切やらずに、我々はテントで待機しました。
もう一つ報告として、県出身の野党国会議員が、あの西防衛施設局長と夜間の作業の禁止、ボーリング中止、土日祝祭日の作業中止の要求をしたことに対し、夜間作業についても必要があればやりますと開き直った回答しかしていません。そういうことで、那覇防衛施設局は反動的な対応をしています。
私たちは、依然として現場では厳しい対応を迫られております。それでも尚且つ、そういういやがらせ的な対応に負けずに頑張って勝利を目指して行きたいと思います。
共に頑張っていきましょう。
防衛庁長官 大野功統 様
防衛施設庁長官 山中昭栄 様
辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない
要 請 書
5月30日、「辺野古新基地建設を許さない市民共同行動」が、夜間作業の阻止行動を取らないから、「施設局側も夜間作業をしないでほしい」と強力に要求して以来、辺野古では、防衛施設庁は夜間に警備艇を出すなどの夜間作業を行っていない。また6月1日には単管やぐらの金網を撤去した。4月26日以来、調査に当たって自ら県に提出した使用協議書の環境配慮事項に違反して強行してきた夜間作業を事実上中止したものだ。
しかし、防衛施設局はこの間全ての過程において嘘とペテンで人々をだまし、抜き打ち、奇襲で作業を強行してきたことを見れば、「ボーリング調査事態は継続する」と表明し、「金網が撤去されるとヤグラはどの方向からも強行可能な状態になった」(シンさんの辺野古日記)との指摘から、今回の措置を完全に夜間作業を中止したものと安心するわけにはいかない。
那覇防衛施設局が「安全面、環境面から現状では困難」と回答せざるを得なかったのは、4月に入って夜間作業を初め一段と強行されたボーリング調査にたいして、辺野古現地で、沖縄で、東京で、そして全国で、また国会でも、多くの人々が、ボーリング調査に反対して声を上げてきた結果だ。防衛施設庁は、なぜ夜間作業が中止に追い込まれたのかを、よく考えてみるべきだ。そして辺野古移設の見直しが進行している今、直ちにボーリング調査の全面的な中止を表明しろ。
6月2日の毎日新聞では、在日米軍再編協議で、普天間基地移設問題で、ヘリ部隊は嘉手納基地へ、空中給油機はSACO通り岩国基地へ移し、普天間基地を返還する方針が固まったと報道した。
しかも米軍は、北朝鮮、中国の脅威を口実に、抑止力の維持が必要だとして、沖縄海兵隊の兵力削減はしないというではないか。
もしこの報道通り米軍再編が進められるとしたら、辺野古の海上基地が中止され、普天間基地が返還されることは当然だとしても、普天間基地の機能を県内・国内へ分散配置することには全面的に反対ある。
特に嘉手納への統合移転案は、単に基地の県内のたらい回しに過ぎず、現在でも騒音訴訟などが提訴され、また事件・事故が絶えず、危険な状態であり、沖縄の人々に耐えがたい苦痛を与えている状態なのに、どのような負担の軽減措置が行われようが、更に苦しみを与え差別することだ。
基地機能の国内への分散配置は、日本全国を米軍の対テロ戦争遂行のための前線基地として一層強化するもので、朝鮮半島、アジアでの戦争の脅威を一層増加させるものだ。
普天間基地の海兵隊は、ファルージャでの民間人虐殺などを行った部隊であり、それがまた沖縄に戻ってきている。このような軍隊が沖縄にいることは耐え難い苦痛だ。普天間基地を即刻閉鎖し、そっくりそのままアメリカへ持ち帰ってもらいたい。
この間、辺野古見直し、普天間移設議論の中で、基地を自衛隊が管理し、有事に米軍が使用する案など、自衛隊と米軍の基地の共同使用の情報が流された。また4日に行われた日米防衛長官会談では、基地の日米共同使用についても協議し、有事の際の日米協力を確認したと報道されている。これは見かけだけの欺瞞だ。これ以上住民を愚弄し、侮辱するな。これは、日本がますますアメリカの侵略戦争に協力するもので、絶対に許すことはできない。
このような点から、ボーリング調査を直ちに中止し、辺野古への海上基地建設計画を白紙撤回し、普天間基地を即時閉鎖し、アメリカへ撤退することを強く要求する。
2005年6月6日
日韓民衆連帯全国ネットワーク