門前でのアピール
山内 徳信さん(沖縄における基地の県内移設に反対する県民会議共同代表)
ただ今ご紹介いただきました、沖縄における基地の県内移設に反対する県民会議の共同代表の一人、山内徳信でございます。
まず最初に、関東一円にいらっしゃいます31団体で辺野古の海に新しい基地を作らせない実行委員会の皆さん、沖縄県民、そして辺野古に基地を作らせないために必死で現地で頑張っている皆さん方の気持ちを含めて、皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。まことにご苦労さんでございます。
今日は、8時40分の飛行機で参りました。5月15日、普天間の基地包囲及びその後県民大会が開かれました。その普天間基地包囲を成功させてくださいまして、ここにいらっしゃる皆さん方も多くの方が参加をしておられましたし、日本本土からも沖縄県内からも多くの皆さんの人間の鎖で見事に普天間基地を包囲をいたしました。そして、その後宜野湾市の海浜公園で県民大会を開きましたが、これまた会場あふれるほどの県民や国民が、民衆が結集をしてくださいました。あらためて皆さん方に感謝を申し上げます。
今日は、大会の決議文もございましたし、野党の全ての政党が当日は沖縄に参りまして基地包囲並びに県民大会に参加をしておられましたので、それへのお礼と今後の要請についてお願いをして終わったところでございます。 明日は、さらに政府の関係省庁に要請に参ります。大きな項目としてはご承知のとおり普天間の即時閉鎖、辺野古への新しい海上基地建設を即時中止するようにと、こういう要求を突きつけることになっております。そういうふうなことで、今日は沖縄から県民会議傘下の各団体から8名そろって参っております。
そして今日はここに、私とヘリ基地反対協の安次富浩代表と二人まいりました。残りは国会議員との今後の取り組みについての話し合いをこれから入れております。私たちはこの闘いを幅広く取り組みたいということもございまして、議員団も政党を超えて普天間閉鎖、辺野古反対の立場を貫ける人々は幅広く結集をしたいと思いまして、そういう議員懇談会という名称で立ち上げをしておりまして、そういう人々にチャンスを逸することなくアメリカのほうにも要請に行くことに今日程調整の最中でございます。さらに、6月には、今80名の人々が、議員が結集しておりますが、沖縄に入りまして辺野古の海と普天間飛行場を直に見たいと、こういうふうな話を今日は昼の政党への挨拶のときに、その事務局から報告がございました。
さて、そういう動きでございますが、ご承知のように昨年の4月19日から始まりましたボーリング調査は今日に至るまで、単管の足場は4つ立っておりますが、まだ1本たりともボーリング調査というそういう杭を打ち込ませておりません。それができますことは、多様な闘いが全国で行われているということでございます。
私は時折皆さん方の代表であります、あるいは世話を見ていらしゃいます上原さんから電話が入って参りますし、上原さんも何度も辺野古に来られております。そういうふうにして、この辺野古の海に基地を作るというそういう野蛮な計画をしたその張本人のおる所が、皆さん方が毎週月曜日のこの時間帯、ここに抗議をしに来られておるこの後ろに立っておる建物の中に、世界最大の自然破壊になることもわからずに時代錯誤の海上基地、しかも国民の血税を使って基地を作る時代ではございません。21世紀は環境の世紀でありますのに、どうして国は、政府はこのような自然破壊を進めようとするのか、こういうふうな思いが強いわけでございます。
東京における皆さん方の闘い、そして現在24時間の海上における単管はこちらからも多くの若い人々、いやー、おじさんおばさんたちも駆けつけて単管に上って作業を開始させない、こういうふうな必死の闘いが続いておるわけでございます。そして、国会議員は国会議員で、質問を通して首相から、小泉首相から辺野古見直しに近いような言質を取ったりしておる。東京の動き、辺野古におけるあの野蛮な夜間作業を絶対に許さない、辺野古の陸で座り込んでいる皆さん方、海上で果敢に闘っている皆さん方、こういうふうにして沖縄県内でも那覇市を中心として平和市民団体、これまた13団体がずっと県庁をはじめ那覇防衛施設局に対して抗議の波状攻撃をかけておるところでございます。防衛施設局の前でハンストに入っておる方。あの県庁前のスクランブルの青信号を見てずっと大きな紙に辺野古基地反対の、そういう訴えをして歩く青年たち。読谷と嘉手納の間の比謝橋の橋の欄干のそばに立って毎朝、毎日訴えておる青年たち。名護市で定期的にビラを配る人々。そしてアメリカにおけるジュゴンの裁判。那覇におけるボーリング調査を止めろという裁判。このようにして関東一円、関西一円、全国津々浦々で、このような野蛮な計画を許すわけにはいかない。
私たちは、少なくとも戦前の日本の侵略戦争を知っております。そういう世代でもあります、私は。従いまして戦後生まれた日本の若い人々とアジアの人々が信頼しスクラムを組んでいけるような関係を作るためには、辺野古に新しい207ヘクタールの海上基地を作らせてしまったらアジアの国々との友好関係が破壊されてしまいます。この海上基地が向かう銃口は、アジアに向けられていきます。世界最大の軍事基地になります。そしてこの飛行場ができますとその沖合いには、いつでも原子力航空母艦や原子力潜水艦が寄航できるようなそういう海でございます。 キャンプシュワブの北には北部弾薬庫というのがありまして、ここは復帰前からいわゆる弾薬庫の中にウサギとかヤギとかアヒルが飼われていた場所でございます。沖縄県内における嘉手納弾薬庫と同じように、NBCが、核兵器や化学兵器や生物兵器が貯蔵されておるというふうに沖縄の人々は復帰前から言い続けていたわけです。このような北部弾薬庫と一体になったときに、この海上基地は世界最大の戦争発進攻撃基地になるわけでございます。この沖縄の辺野古がいま計画の場所になっておりますが、アジアから見ますとこれは沖縄の辺野古じゃなくして日本国内にアジアに銃口を向けるそういう基地ができるということになるわけでございます。
私達は、遠い国とのいい関係も必要ですが、隣近所のアジアの国々とも本当に信頼していけるようなそういう21世紀を作るためにも、この辺野古の海上基地計画を、やはりなんといいますか、一日も早く夜間作業を中止をさせボーリング調査を絶対にさせない、そしてこの計画を撤回をさせるまで私達は闘い抜くことが、日本のくされはてた日本の政治に新しい民主主義とか人権とか平和というそういう視点を打ち込んでいくことになると思っております。そういうふうな大きな、アジアを視野に入れた世界を視野に入れた辺野古の闘いでありますし、普天間基地をなくしていく闘いでございます。
どうか雨の中でございますが、本当に毎週月曜日にこの場で本庁の防衛施設庁や防衛庁に訴えてくださいまして
まことにありがとうございます。政治の世界では辺野古の計画はもはや破綻しておると思いますが、しかしここにおります防衛庁や防衛施設庁は依然として夜間作業を中止しますということを明確にまだ言っておりません。従いましてこれからもしばらく続くのかもしれませんが、この闘いは確実に政府を追い込んでおります。正しいものは必ず勝ちます。野蛮な戦争政策は必ず破綻をいたします。それが歴史の教訓だと思っております。
どうか寒い中でございますが、本当に毎週、毎週のように根気強く闘ってくださっております皆様方に、心から敬意を表し感謝を申し上げまして私からの激励と連帯のご挨拶にさせていただきたいと思います。明日は、この本丸、この防衛庁と防衛施設庁に私達代表団、沖縄の国会議員共々に入って、そしてこの願い、国民的な反基地闘争の思いをしっかりと伝えていきたいと思っております。以上を申し上げまして終わらせていただきます。
内閣総理大臣 小泉純一郎総理大臣 殿
外務省 町村信孝外務大臣 殿
防衛庁長官 大野功統防衛庁長官 殿
防衛施設庁長官 山中 昭栄 殿
那覇防衛施設局局長 西 正典 殿
2005年5月30日
沖縄県名護市辺野古のボーリング「作業」を中止せよ
私たちは、「日米安全保障条約」に反対し、毎月デモをしている。5月15日で638回目となった。私たちは武蔵野から吉祥寺まで毎回、「人殺しの新しい米軍基地建設反対!」「ジュゴンとサンゴと漁民の海をつぶすな!」「土建屋の利権のために海を埋めるな!」と叫んで歩いている。
1995年、沖縄での小学生強姦事件以来、「安全保障条約」を知らない人はいなくなった。昨年8月米軍ヘリ墜落・爆発炎上事件以来、「安全保障条約」がどれほど危険なものか、知らない人はいない。しかし政府は、小学生強姦事件が起きても、米軍ヘリが墜落炎上しても今まで、リップサービス以外に、被害の再発防止策も何もしてこなかった。これは公僕たる公務員だろうか?
本日以下を厳重に申し入れる。
- ただちに名護市辺野古沿岸の米軍海上基地建設を白紙撤回せよ
- 3000メートルにわたる海域の「埋め立て」と63ヶ所のボーリング「調査」と称する違法なサンゴ礁破壊を中止せよ
- 普天間基地をただちに閉鎖せよ
- 米国本土では米軍基地を減らすにもかかわらず、日本の沖縄と本土に基地を拡大強化する米軍再編を拒否せよ
歴代日本国政府は、沖縄の広大な米軍基地を、米軍の望むがままに放置してきた。米軍と自衛隊との基地共用も民間との共用も、米軍に隷属する日本政府のごまかしにすぎない。
「沖縄の負担軽減」「基地の整理縮小」「事件事故の再発防止」とは口先だけのペテンだった。
イラク戦争開始後「テロ対策」を口実として、沖縄・本土での軍事演習と基地強化は各段に進んでいる。米軍とその基地が世界に平和をもたらすとは誰も信じない。
10万人ものイラク人を殺したのは誰なのだ?
無差別殺人をしているのは誰なのだ?
大量殺戮兵器を使用しているのはどこの国の軍隊なのだ?
核兵器を大量に持ち、今も核開発実験を続けているのはどこの政府なのだ?
米国巨大軍需産業と米国政府の癒着は、当事者が隠そうともしていない事実だ。大量に人殺しをして、巨大企業がぼろもうけをする。美しい海をつぶしてゼネコンがぼろもうけをする。それが許される時代は終わったのだ。すでに、日本国内の干拓事業やダム建設は税金の浪費と自然破壊以外に何の意味もないというきびしい非難を浴び、ゼネコン企業は不況に追い込まれた。
パシフィック・コンサルが請け負ったフィリピンでのODA事業・セブ島沿岸埋め立てでは、海域は泡が浮かぶ死の海となり、沿岸漁民は難民となって離散した。しかも埋め立て地は利用企業がなく何年間も放置されたままだった。
防衛庁施設庁が、米軍の陰に隠れ、税金一兆円の海上基地建設費でゼネコンをうるおすだけでなく、3000メートルの海上米軍基地が完成し、世界への大量殺人基地となることを私達は認めない。
いま、名護市辺野古の人々の海上基地建設に反対するたたかいは日本全国の市民だけでなく、2人の女子中学生がひき殺された韓国、巨大な都市型訓練施設をクラーク基地に建設中のフィリピンの人々が注目している。米国に追随し、憲法を改正し、米軍再編を受け入れる小泉政権に世界からの非難が集まっている。小泉政権の「歴史認識」、侵略戦争・性奴隷制被害など多大な戦争犯罪に対する居直りを非難している。
辺野古沖海上基地は1960年代の米軍の基地拡大計画である。沖縄の負担軽減とも基地の整理縮小とまったく関孫のない基地建設計画である。またこれはゼネコン・土建屋のための事業である。沖縄の漁民と海を滅ぼす事業である。
辺野古沖でのボーリング「調査」作業は、毎日、毎夜、沖縄県海面使用許可条件違反、自然保護法違反、深夜作業の安全確認義務違反、幾度もの海上海中での殺人的暴力行為、足揚やぐら手抜き工事等、違法の博覧会だ。
ただちに作業を中止することを再度要求する。
アンポをつぶせ!ちょうちんデモの会
沖縄県名護市辺野古沖のボーリング「作業」を中止せよ
内閣総理大臣 小泉純一郎 殿
外務大臣 町村信孝 殿
防衛庁長官 大野功統 殿
防衛施設庁長官 山中昭栄 殿
那覇防衛施設局局長 西正典 殿
2005年5月30日(6月3日に提出)
ピースサイクル全国ネットワーク
今年3月、自転車で九州を出発した、全国ネットの「春の国会ピースサイクル」は、福岡、岩国、呉、広島、大阪、名古屋、岐阜、小牧、静岡、神奈川とリレーし、本日、東京—国会に到着した。憲法改悪に反対!自衛隊イラク即時撤退!普天間基地即時撤去!を掲げて、政府各省庁を訪問している。
政府・防衛施設庁は96年合意以来、沖縄県名護市辺野古沖への普天間基地の移転のため海上米軍施設建設—さんご礁の埋め立て工事の作業を現地において進めている。
しかしこの海上の新米軍基地建設は、1966年当時、米軍がすでに作成していた計画であり、1995年少女強姦事件の解決のためであるとか、2004年の普天間基地ヘリ墜落事件の解決のためであるとかなどという主張はまったく根拠を欠いている。それは、全国の0.6%の土地に、75%の基地が押し付けられた沖縄県の米軍基地の「整理・縮小」とは、まったく逆の計画であり、世界最新鋭の、世界最初の、世界最大の海上軍事基地なのである。この基地建設によって沖縄の負担が軽減することなどおよそありえない。
沖縄県民は、これに気づき、80%の人々が反対している。去る5月15日には、24,000人の「人間の鎖」の包囲によって、普天間基地即時撤去の声が挙げられた。
1)辺野古海上基地建設を直ちに白紙撤回すること
2)だまし討ちの方法によってすすめてきた、63ヶ所の「ボーリング調査」=さんご礁破壊、ジュゴン追い出し作戦はすでに破産している。今日も続く辺野古沖の海上作業は違法行為の連続であった。沖縄県公有水面使用許可条件違反(夜間作業)、希少生物(海洋性哺乳動物)保護法違反(ジュゴン追い出し)、船舶法違反(夜間無灯火航行、意図的な船舶の衝突、カヌー強制曳航拉致、転覆)、労働安全衛生法違反(海上夜間作業)、海上、潜水中のまたは足場ヤグラ上での殺人的な多数の暴行、女性ダイバーへの人格を否定する日常的な罵声による人権侵害。
特に海上における責任は海上保安庁にあるが、この暴力行為に海上保安庁自身が加わっている。この作業は税金を使う公共事業としてすでに失格しているのである。
「パシフィック」「サンコー」など、土建コンサルタント会社との契約を解消し、作業を直ちに中止すること。
3)米軍再編計画では、アメリカ本土の基地は、在韓米基地、在ドイツ米基地とともに減少している。この10年間の怠慢を認め、基地縮小・撤去を申し入れること。
4)沖縄はアメリカの植民地ではない。ヘリ墜落、不時着、山火事等あらゆる事件事故が連続して起きている。「日米地位協定」のもとでアメリカはまったく、傍若無人に行動している。日本の捜査権、逮捕権を無条件に主張すること。
以上