東恩納さんアピール
施設庁、防衛庁の職員の方ですか、ジュゴンが見えますか、あなた方の行為がこのジュゴンを殺そうとしているんです。職員の皆さん聞いていますか。あなた方の行為が日本の天然記念物であり、国際的な保護動物ジュゴンを殺そうとしているんですよ。その行為がわかりますか。もちろんジュゴンだけではありません。この豊かな海、世界遺産の候補にも上がるような珊瑚の海をあなた方がつぶそうとしているんですよ。そういう野蛮な行為が世界中の常識から認められると思いますか。こんな野蛮な行為は止めてください。
そして頭を冷やしてください。もう辺野古に移すということは破綻しているんですよ。SACO合意はもう破綻しているじゃないですか。何でそれにこだわるんですか。行政手続だから進めるということではないでしょう。
防衛庁の職員の方、あなた方の行為がこのジュゴンを潰すんですよ。ぜひ考えてください。今、こんな豊かな自然を潰してまで基地を作る必要があるんでしょうか。世界遺産にも匹敵するような海を残す行為を取ってください。あなた方があきらめれば豊かな自然が残り、ジュゴンが生きられていくんです。この世界的な保護動物を殺す行為をあなた方がやるんですよ。それでいいんですか。ぜひもう一度考えて頭を冷やしてください。そして今やろうとしているボーリング調査を中断してください。
本当に施設局の、防衛庁の人たちは、沖縄のことを考えているのかと思います。そういう意味では知らん同然で見過ごすのでなく、行政マンとしてちゃんとこの計画が50年後100年先本当に評価されるものかどうか、行政マンとして考えて欲しいと思います。それが日本の行く末を考えることで、ただ単に今だけ生きていればいいという話ではないと思います。ぜひあなた方の行為をもう一度考えて本当にこの行為が許される行為なのかを自問自答してほしいなと思います。
どうも皆さんお疲れ様です。本来でしたら、明日、国会議員の皆さんに沖縄のことを実情を伝えたいということで明日伺う予定だったんですけど、先週の木曜日に琉球新報に21日にも強行に大型台船を回してくるという情報が入ったものですから、いても立ってもいられず保護団体の皆さんに呼びかけ、急遽今日防衛庁に要請抗議行動を行いました。その際にキャンペーンセンターにご苦労願ったんですけど、本当にありがとうございました。皆本当に、このことを本当にやろうと思っているのかという、今本当に必要なのかということを訴えてきました。
私たちはもう1年近くあそこで座り込みをし、ヤグラの前にしがみ付き、大型台船が来たときには身を挺してそこに飛び込んでいます。それは好きでやっているわけじゃないんです。あなた方がそうさせているんですよということを訴えて、言ってきました。要するにただ単に行政手続で無関心にやってることがこういうことまでさせているんだと、今そういう時期ではないはずだと、ましてや63ポイントも今本当に必要なのかということを言ってきました。で、彼らも本当に必要だと思ってないです。
防衛庁の皆さんそうでしょう、皆さんも今必要だと思ってないでしょう。ただ単に責任を取りたくないから、この問題に対して判断したくないからそ知らぬ顔をしているだけじゃないですか。そんなことで、その行政行為は許されるんですか。あなた方は責任を持てるようなことをやっていただきたい。それができないんだったら今中断してください。そうじゃないですか。今やる必要がどこにあるんですか。もう小泉総理だって辺野古を見直すと言ってきている、そんな中で強行するなんてことをすれば、本当に沖縄の怒りのマグマを爆発させるようなものです。そんなことは絶対にしないでください。もっと冷静になって頭を冷やし、ボーリングを今すぐにでも、一時でも中断して1からこの問題を考える時期を作るべきではないでしょうか。
そういう思いで皆さんも毎週月曜日ここにいらしていると思います。そして現地でも許すわけにはいかないと、そんな行為が許されれば本当に子孫に何と言うんだということで現地でも毎日取り組んでいます。そして現地では、もう73歳にもなる平良えつみさんが、本当に身を挺してヤグラの上に座って、それでもなおかつ鎖をくくって、鎖に鍵をかけるようにやってそういう形で必死になってこの問題を止めています。それは何故かというと、そこまでしないと、そこまで追い込んでいるのは誰かと言いたいんです。そこまで追い込んでいるのは、この防衛庁の皆さんあなた方の無関心さなんですよ。
本当にそうやっている人たちに僕も励まされているんですが、で、その彼女は何て言っているかというと、今やらなきゃ本当に今やらなきゃ何時やるんだと、そういうふうに言っています。そして今、自分が問われているんだと。この歴史の中で私が問われているんだと。私が何もしないということはできないと。だから今私はやっているというふうにおっしゃっています。本当にそうだと思います。
皆さんの無関心さが、そういう一番弱い、人口の少ない所にいやな物を押し付ける構造を生んでいるんです。そういう意味からしてもやっぱりこの問題をそんな知らなかったということで作らせたくはありません。今、世界中の人たちがこの辺野古を見つめているんです。
アメリカで裁判が行われているんですよ。警察の方はご存知でしょうか。今、アメリカではですね、国家歴史遺産法という法律の中でジュゴンを守る裁判が実質審理が始まっているんです。そういう状況の中でなおかつ行政手続だからといって未だにまだボーリング調査をやろうとするんですか。もう少し世界に耳を、目を広げて見てください。あなたがたがやろうとしている行為をぜひ考えていただきたい。
ただ単にやればいいという話ではないわけです。皆さん私たちの血税で作るわけなんですよ。それをただ単に自分が責任を取りたくないからとたらいまわしにするようなことで、いつまでもそうやって知らん顔するつもりですか。施設庁の皆さん、ぜひ明日にでもボーリングは一時中断するということを決断してください。そうすることが地元住民に信頼を得ることであり、世界から信頼されることだと思います。ただ単に、だらだらやるようなことをすれば、誰も日本を信頼することはできません。ぜひ、そういうためにもちゃんと早く決断を下してほしい。
国際的保護動物、ジュゴンを守るために、豊かな海を潰してからでは遅いんです。沖縄には日本の天然記念物であるジュゴンが住んでいることをご存知でしょうか。そういうジュゴンを潰してまで自分の利益のためにやるというのは全くおかしい話であります。ジュゴンを守る、それは防衛庁にしかできないことです、今は。ぜひ防衛庁の職員勇気をもって、あなた方しか今救えないんですよ、世界的な保護動物、日本の天然記念物であるジュゴンを。ぜひそのジュゴンを守ってください。そして勇気ある決断をしていただきたい。そのことが本当に世界から信頼されると思います。ぜひ早い決断をしてください。
私たちは明日も、この問題が解決するまでヤグラにしがみ付き、無抵抗の非暴力の抵抗を続けていきたいと思います。ぜひ皆さんも沖縄のことに目を向けていただき、ぜひ私たちと一体となって、連帯をもって、私たちも皆さんがいるという共感を持っているから頑張れます。ぜひこれからも一緒に現地と連絡を取りこの問題を取り組んでいきたい、そしてできることをできる範囲でそれぞれでやっていただきたいと思っています。本当に今日はありがとうございます。
防衛庁長官 大野 功統 様
防衛施設庁長官 山中 昭栄 様
抗議・要請書
辺野古への移設計画はすでに破綻したことは明白。
辺野古でのいっさいの作業をただちに中止し、
計画の白紙撤回と普天間を閉鎖・返還の実現を強く要請します。
辺野古での座り込みから9年、そして更に、昨年4月19日、防衛施設庁がボーリング調査を強行しようとしてから更に1年、これほどの強い阻止行動と世論の広がりを前に、防衛施設局はなお、来る4月21日か、あるいはそれ以前にボーリング調査の強行を目論んでいるとは、何という愚かなことでしょうか! 悲しみと憤りで一杯です。この期に及んで何のために?このような愚かな政策に固執するのですか? しかし、これはもはや政策とは呼べません。取り返しのつかない破壊活動を、なぜ、やめようとしないのですか…? もし、一箇所でも、一センチでも海底に穴をあけるなら、あなた達の暴挙は歴史上重大な禍根を残し、その責任は世界の世論から永久に問われ続けるでしょう。
この間、実にたくさんの人々が辺野古に行って戦争の前線が沖縄に作られようとしていることを自分の目で見、辺野古への海上基地建設が、いかに地元住民の生活破壊、環境破壊につながるか、身をもって感じ取ってきました。この共感が伝えられ広まって、辺野古の阻止行動を支持する大きな力になっています。防衛施設庁が強行しようとすればするほど、辺野古の阻止行動の正当性は東京の私たちはもとより、全国に、あるいは国外にも拡がっていき、大きな世論を形成するに至っています。そして「辺野古への基地建設は間違っている」という声はこれからもますます拡がり続けるでしょう。
こうした中で、日本政府もアメリカ政府も、辺野古基地建設計画の見直しを迫られていることが、やっと、表面化したのは2月7日です。それから2カ月あまり経ちました。しかし今なお、作業を中止するどころか、前にも増して強引に進めようとする防衛庁・防衛施設庁はブレーキが効かずに危険な道を突っ走っているとしか見えません。
最もじかに現場に接してきた防衛庁・防衛施設庁こそ、計画の見直しが必要だ、という具体的な情報をあげるのが重要な役割ではないですか。
そして今まで貴庁が私たちに言い続けてきた「SACOの実施、辺野古が最も現実的な選択、沖縄の負担軽減」などが説明として破綻していることを認識し、最初から冷静に検討し直すべきだということも付け加え、あなた達の本来の役割を果たすことを重ねて要請します。
繰り返します。まず、作業をただちに中止することがあなた達に課せられた緊急の課題です。
2005年4月18日
うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会