防衛庁長官 大野功統様
防衛施設庁長官 山中昭栄様
抗議文
沖縄・辺野古では、昨年4月の阻止行動から今日で288日目となった。この間、辺野古では基地建設のためのボーリング調査を実力で阻止、掘削工事を拒絶している。先週の金曜日の28日も4つのヤグラをめぐる攻防が展開された。東村、国頭、宜野座、石川、金武の海人の強力な支援を受け、一切の作業を阻止している。ウチナーの仲間の必死な思いと全国の支援の拡大によって、日米両政府の基地建設の目論見を完全に阻んでいる。この闘いの意義は限りなく大きい。
昨日、米軍の庇護の下、イラクでは「国民議会選挙」なるものが実施された。立候補者の名前も明らかにせず、投票所では米軍と傀儡政府の軍隊で防衛する中での選挙を誰が「民主主義」の選挙といえようか。それどころか、連日のイラク民衆の武装抵抗闘争は激しさを増すばかりである。10万人以上のイラク民衆を虐殺し、イラク民衆の生活と雇用を破壊し尽くしてなお継続されるイラク占領は一日も早く終了させなければならない。
沖縄での闘いは、米国をはじめとした侵略戦争を明確に否定し、イラク占領への加担を拒否する闘いでもある。民衆の力は地球上のどこにあっても帝國主義の目論見を阻止することができる。辺野古での闘いはそのことを証明した。
沖縄の民衆は、27年間に及ぶ米軍政の支配を受けてきた。「復帰」後33年の現在も米軍基地のもたらす被害と支配の実態にさらされている。加えて、日本政府の沖縄の扱いは、沖縄戦で示した「防波堤」の役割を未だに強制している。最近では、対中国戦を射程に入れた軍事的布陣が沖縄・八重山諸島にまで及ぼうとする防衛庁の計画が暴露された。いまも変らぬ日米両政府の沖縄への差別政策が沖縄を支配している。だからこそ、沖縄民衆は、イラク占領の実態を見抜きわが身のこととして捉えているのだ。キャンプシュワブに隣接する辺野古での闘いは、こうした歴史的な背景と戦争の記憶に基づいたものである。
沖縄に対する差別政策は、直ちに止めるべきである。日米両政府は、普天間基地の即時閉鎖を実施し、辺野古への新基地建設を即刻撤回せよ!
以下、要求する。
一、沖縄・辺野古のボーリング調査を直ちに中止せよ。
一、辺野古への代替移設を中止し、すべての米軍基地を即時撤去せよ。
一、日米安保を解消し、自衛隊のイラク駐留を中止せよ。
2005年1月31日
沖縄文化講座