辺野古からの電話メッセージ
当山 栄さん(平和市民連絡会)
東京の皆さんたいへんご苦労さんです。辺野古現地からの報告をいたします。
先週木曜日、我々が船15隻で体制を組む中で、8時半ごろからスパット台船が再びやってきました。これに対し5隻の船で対峙しましたけれども、全然スピードを落とさずに来て中々止めることができませんでした。しかし、スパット台船を降ろす地点においては私たちの船をその直下に横付けし対峙する中で、彼らは台船を降ろすことができずにとうとう断念をし、翌日海が荒れるという状況もありまして、再び中城湾に引き返さざるを得なくなりました。そういう意味でも大きい勝利をすることができました。
そして今週月曜日、今日はリーフ内の4つの単管足場、ヤグラを守る闘いを展開しました。年末から漁民の応援を得て、1ポイントを4隻ないし3隻体制で守りを固めてきまして相手方が中々接近できないという状況を作り出してきました。ところが今日、第1ポイントにおいては、掘削機械のエンジンの点検と称して3隻の船の間をくぐって作業員が駆け上り、エンジンを始動させられてしまいました。そして再びカバーをして退却をしておりますが、今度は第3ポイントに移りまして再び3隻体制の間をくぐられて、足場に10枚の板を載せるということも余儀なくされました。このような状況は漁民の応援を得た後のことで始めての体験であります。
そういう意味で、前進した大きな側面と、今日は一歩後退を余儀なくされるという事態を迎えて、新たなる体制の立て直しが問われるようになってまいりました。そういう意味で、再び明日スパット台船の来ることも予測しつつ、単管足場における守備の建て直しも問われている厳しい状況があります。理想的に言えば、一つのやぐらを4隻の船で囲んで体制を整えることですけれども、財政的な面で3隻体制を取っているそういう意味での一つの弱点があり、それをいかに克服するか今問われている局面です。
全国からの多くのカンパによってこのような大きな守備体制が作られていることであり、これを更に発展させていく、そういう方向を目指して私たちは新たな闘いの前進を勝ち取っていきたいと思います。東京関東の皆さん、共に頑張っていきましょう。
要請書
辺野古での海上基地建設・ボーリング調査計画を見直し、作業を中止することを強く要請します
防衛庁長官 大野功統様
防衛施設庁長官 山中昭栄様
昨年12月27日、那覇防衛施設局は、辺野古への海上基地建設のためのボーリング調査の準備の段階で、すでにサンゴが破壊されたことを認めました。しかし同時に、今後は原則として底板(縦2メートル×横2メートル)を外して行う、と発表したことに対して、限りない失望・不信・憤りの念が沸き起こってくるのを禁じ得ません。1月ll日、辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会との話し合いの中で防衛施設庁は、圧力を分散する役割を持つ底板を外しても地盤の強度が大丈夫かどうか、ボーリング調査をしてみなければ分からない、と、自ら堂々巡りである発言をしました。
沖縄では2004年12月27日には防衛施設庁を相手に「辺野古海上基地ボーリング調査差止請求」訴訟が提出され、また2005年1月7日には那覇防衛施設局と受注業者を相手に「告発状」が提出されました。沖縄の新聞・テレビは何度もサンゴ破壊について取り上げています。国内外から環境保護への声は高まる一方です。これ以上の工事を強行するなら、海を壊し、周辺住民の生活を壊し、サンゴ、ジュゴンその他の動植物の生存が危機にさらされることは、火を見るより明らかです。
加えて、11月以来、反対する人々への暴力的排除は目に余るものがあり、12月に入って阻止行動をする人が振り落とされ頭を強打し失神するなどの殺人的な暴力が3件も続きました。受注業者・サンコーコンサルタント会社はそのことを認め調査と再発防止に努力していると発言しています。暴力的に排除してまで強行しようとする防衛施設庁と、生活をかけ命がけで、基地建設は間違っていると主張している人々の、どちらに理があるか、ますます世論の目には明らかになりました。しかし、先週もボーリング調査のためのスパット台船を出すなど工事を継続しており、ブレーキの効かない政策の在り方に、ますます人々の不信は高まる一方です。直ちに計画を見直し、作業を中止することを強く求めます。
2005年1月17日
うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会