辺野古からの電話メッセージ
当山栄さん(沖縄平和市民連絡会)
防衛庁前の皆さん大変ご苦労さんです。沖縄から報告します。
今現在ヘリ基地反対協は、各戸ビラ入れの活動を展開中です。そして7月1日からは名護市民を対象にした沿岸計画撤回の署名活動に入ることにしています。私たち平和市民連絡会ないし県民会議もそのヘリ基地反対協の活動に支援を作り出すことにしています。
今政府は、沖縄の負担軽減を全国民に強調しておりますけれども、実際は海兵隊の4000名程度のグアムへの移転、そして面積からすればわずか2、3%の減少にしかすぎません。
そのようなでたらめな、欺瞞的な政府の宣伝を暴露しながら大きな闘いを作り出し、そして当面11月の知事選挙を勝利することによって、展望を切り開いていきたいと考えています。
関東の皆さん、また粘り強く共に闘っていきましょう。
内閣総理大臣 小泉純一郎 様
防衛庁長官 額賀福志郎 様
要請書
—辺野古岬周辺の新基地建設の白紙撤回を求めます—
私たち日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会は、基地建設を命がけで阻止している沖縄の人々との交わりの中で、次のような声を聴きました。
「自分たちの生活や安全を守るためだけの闘いなら、自分たちがあきらめてしまえぱそれで済んでしまう。我慢すればいいだけなのだから。自分たちの権利を守る闘いは案外もろいのかもしれない。けれど、私たちがこれだけ闘って来られたのは、それが自分たちを守るためだけの闘いではなかったから。新たな基地ができることで、確実に戦争がつくり出される。確実に子どもらが殺される。私たちはもうこれ以上、絶対に加害者になりたくない、そういった思いが私たちをここまで引っ張ってきた。絶対に子どもたちを殺させないという決意がここまで私たちを強くしたのだ。」
私たちは、このような沖縄の人々の思いを心に刻んで、防衛庁前で要請行動を続けています。
負担軽減という言葉があります。日本政府は負担軽減という言葉を巧みに用いて問題をすりかえようとしています。しかし私たちは、負担や被害を減らしてもらうことを第一に望んでいるのではありません。何よりも、もうこれ以上加害者にはなりたくない、これ以上戦争の協力者になるわけにはいかない。私たちが望んでいるのは、戦争ではなく、平和をつくり出すことなのだということです。
米軍基地が私たちの周りにあるということが、既にアジアの、そして全世界の脅威となっています。この基地を容認することは、世界の平和を脅かすことに加担することになるのです。基地の存在によって私たちは被害者であると同時に、加害者であるということを忘れるわけにはいきません。米軍再編という名によって行われる米国の世界的軍事支配に、私たちは協力するわけにはいかないのです。
日本は平和憲法をもち、地理的位置、発言力をとっても、世界の中でもとても独自性をもっており、平和のモデルを世界に指し示すことのできる可能性を十分にもっています。国同士の争いを武力行使ではなく話しあいへと導き、信頼関係による外交こそが世界平和を実現する道であることを示す、それこそが世界の人々が日本に求めている「平和の使者」の姿なのではないでしょうか。
いまこそ世界の信頼を回復するときです。いまこそ平和を実現する大きな転換期です。日本が被害者でも加害者でもなく、平和のつくり手として未来に進んでいけるよう、私たちは日本政府に以下のことを強く求めます。
1.日本政府は、辺野古岬周辺新基地建設を撤回してください。
2.日本政府は、平和憲法を遵守し、米軍の世界的軍事支配に協力しないでください。
2006年6月12日
日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会
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