辺野古からの電話メッセージ
當山 栄さん(平和市民連絡会)
ご苦労さんです。辺野古の現場から報告します。
16日、火曜日、中城湾港から作業船二艘が早朝から出港し、辺野古の海に8時…(中断)
いよいよ決定的な状況ですけど、私たちは船5隻、場合によっては6隻、カヌー隊も沢山出して作業船に立ち向かい、断固として作業を阻止する、そういう決意を固めて明日に臨んでいます。
東京でも、一緒に闘っていきましょう。よろしくお願いします。
2004年11月15日
辺野古のボーリング調査を即刻中止し新基地建設を撤回せよ
防衛庁長官 大野功統様
防衛施設庁長官 山中昭栄様
アジア共同行動日本連絡会議
4月19日の暴力的なボーリング調査着手、9月9日の調査強行を断固弾劾します。さらに、今週にも開始しようとしている本格的ボーリング調査を即刻中止することを強く要求します。
名護市民が新基地建設に反対していることは、97年の市民投票で明確になっています。辺野古での座り込みは211日目になっています。暴力的調査をやめさせるための海上行動が行われています。辺野古で座り込みを続ける人たちが那覇防衛施設局職員に、基地建設の誤りを何度も何度も話してきたはずです。私たちも防衛庁、防衛施設庁への抗議−申し入れを繰り返してきました。全国から名護新基地建設反対の声が突き付けられているはずです。なぜ、民衆の声を真摯に聴こうとしないのですか。あなたたちは、本当に民衆の生命・生活を「防衛」する気があるのですか。
あなたたちは、8月13日の米軍ヘリ墜落事故を真面目に捉えているのですか。沖縄に米軍がいるから、沖縄の人々の生命が日々脅かされているではありませんか。米軍ヘリ墜落事故を逆手にとって普天間基地の辺野古移設を早めようと政府は主張していますが、それこそ大きな誤りです。見るべきことは、戦争の訓練を繰り返す米軍基地は危険極まりないということです。宜野湾にも名護にも危険な基地はいらないということです。軍事基地の存在こそ、民衆の生命・生活と相容れないのです。民衆の生命・生活を危険にさらす根拠を取りのぞくこと、つまり、軍事基地を撤去することこそ、あなたたちがなさなければならないことです。
あなたたちは、ブッシュ政権−米軍に対して、基地撤去を要求することもせず、住民の意志を踏み躙って新たな基地建設に着手しています。そこまでブッシュ政権と歩調を合わせて、一緒に戦争しなくてはならないのですか。イラクでは、米軍がファルージャへの大規模な攻撃を続けています。
米軍は無差別殺戮を行っているのです。イラク人民が、米軍とその同盟軍に対して深い憎しみを抱いていくのは、至極当然のことです。米軍の蛮行ゆえに、戦乱がイラク全土に拡大しています。沖縄に米海兵隊基地を維持し建設することは、この殺戮、この犯罪に、協力することです。
侵略戦争を拡大する米軍に基地を提供することも、自衛隊派兵−参戦を継続することも、絶対に許せません。私たちは、イラク侵略戦争に反対し、新たな朝鮮戦争に断固反対します。自衛隊派兵を延長してはなりません。イラクから即時撤兵させなさい。
私たちはアジア人民と連帯し、沖縄−「本土」、アジアの軍事基地の撤去を要求し続けます。
<要求項目>
1、辺野古へのボーリング調査を即刻中止すること。
2、名護新基地建設そのものを白紙撤回すること。
3、普天間基地の即時無条件全面返還を実現すること。
4、沖縄をはじめ、すべての米軍基地を撤去すること。
5、すでに強行した第4次イラク派兵を中止し、イラクから自衛隊を全面撤退させること。
以上
防衛庁長官 大野功統さま
防衛施設庁長官 山中昭栄さま
防衛庁職員の皆さま
防衛施設庁職員の皆さま
ボーリング調査(「掘削」)着手に抗議する! 直ちに作業を中止せよ!
先制攻撃のための軍事基地をつくるな!
14日の沖縄タイムス朝刊は「辺野古沖掘削、16日着手」と題して以下のように報道しています。
「那覇防衛施設局は米軍普天間飛行場代替施設建設に向けて十六日にも、名護市辺野古沖の海底を掘削する作業に着手する。潜水による海底状況確認などの準備作業段階から海底に直接手を加える掘削作業に移行することで、国の天然記念物ジュゴンなどの生態や自然環境への悪影響が懸念される。反対派は最大動員態勢で阻止活動に全力を挙げる構えで、海上での衝突など不測の事態も予想される。」
私たちは多くの仲間とともに、今年6月以来5ヶ月にわたって毎週月曜日にこの場で、辺野古沖への米軍基地建設を中止するように申し入れてきました。また辺野古現地では、4月の調査強行以来200日を超えて、作業を阻止する座り込みが続けられています。その背景には、1997年の名護市民投票でハッキリと新基地建設を拒否した地元住民の声があり、またそれ以来8年間に渡って建設拒否の声を上げ続けているオジィやオバァの意思があります。
しかしながら、防衛庁・防衛施設庁・那覇防衛施設局は、作業を断念するどころか、こうした住民の意思を踏みにじり、4月には「夜明け前の奇襲」、9月には遙か遠方の馬天港からの調査船の出港と、姑息な手段による作業を強行してきました。そして今回の「掘削」の開始です。
しかも今回の作業は、辺野古の海に決定的な悪影響を与えることが明らかです。つい先日の12日にも勝連半島の東2キロ付近の海上でジュゴンが目視されました。辺野古の海はかけがえのない豊かな海です。今回の「掘削」がその海に与える打撃は、回復不可能なものとなる可能性もあります。「国民の生命・財産を守る」というのであれば、なによりも何百年にもわたって住民の生活を支えてきたこの海の豊かさを守ることを考えるべきなのです。
私たちはまず今回の暴挙に対し抗議の声を伝え、これ以上の「掘削」を行わないことを強く求めます。
さらに今建設されようとしているのは、アメリカの軍事基地です。出撃拠点です。先ほど再選されたブッシュ大統領は、国際社会(国連憲章・国際法)で禁止されている、先制攻撃政策を採用し、アフガニスタン、イラクで実際に行使し、数万、数十万の住民を殺しています。この世界最大の軍事大国・アメリカの軍事基地を、日本国のすなわち私たちの税金で建設する、このことに私たちは改めて強い異議を表明します。
私たちは、「武力による威嚇又は武力の行使」を「永久に放棄し」、「陸海空軍その他の戦力は、保持しない」と宣言した憲法9条を持っています。
この現行憲法の名において、憲法の順守義務を持つ防衛庁長官、防衛施設庁長官及び防衛庁職員・防衛施設庁職員に訴えます。「先制攻撃のために使われる軍事基地をつくるな!」と。
2004年11月15日
派兵チェック編集委員会
防衛庁長官 大野功統殿
防衛施設庁長官 山中昭栄殿
私たち、「連続ティーチ・イン沖縄」実行委員会は、那覇防衛施設局が辺野古沖への新たな基地建設に向けた海底ボーリング作業を強行しようとしている事態に対して、強く抗議します。
私たち、「連続ティーチ・イン沖縄」は、去る8月13日の米海兵隊CH53大型ヘリの墜落・炎上事件の直後の日本社会の信じがたい沈黙と無関心に対する衝撃を出発点とし、歴史的に作り出された日本と沖縄の圧倒的な非対称性、すなわち、在日米軍基地の75%が沖縄に集中し、沖縄の生活空間が軍事主義による矛盾の構造のなかに埋め込まれざるを得ない現実と、その問題の根源にある日本社会の否認、無関心、そして差別構造を問い返す現場を作り出そうとしています。
1995年9月4日、米軍兵士による少女暴行事件が起き、沖縄の人びとが激しい怒りとともに米軍基地撤去を求めて立ち上がったとき、日米両政府はあらゆる手段を尽くしてその正当な要求を踏みにじりました。沖縄県知事の軍用地使用代理署名拒否に対して、日本政府は軍用地特措法改定という、文字通り例外的な法規によって、沖縄県民に屈服を強いました。また、沖縄県が示した2015年の基地返還期限の設定要求に対して、日米両政府は名護市辺野古沖の新たな基地建設を計画し、今後もアメリカが沖縄を軍事戦略の要として使用し続けるという方針を固持しました。周辺事態法の成立とともに日米安保体制が強化され、さらに、2001年9月11日の事件以来、テロ特措法、イラク特措法が成立し、自衛隊がイラクへ派兵され、沖縄はアメリカの「対テロ戦争」の最前線として位置づけられるに至っています。8月13日のヘリ墜落事件は、イラク戦争の遂行のための訓練中に起きたものであり、11月8日に始まったファルージャ総攻撃もその延長線上にあります。米軍はもはやこのことを隠そうともしていません。ファルージャ市民が投げ込まれた惨劇の悲鳴は、沖縄の人びとが抱いている恐怖の悲鳴と重なって響いています。
今、辺野古沖で起きている事態は、私たちの人間としての理性と良心を試しています。アメリカ一極支配の世界を支持し、「対テロ戦争」に加担し、累々と屍が積み重ねられる流血と殺戮の暗黒の未来に手を貸し続けるのか、それとも、より公正な、より平等な、より自由な、より平和な「もう一つの世界」の構築を目指す全世界の友人たちの努力に合流し、軍事的緊張を乗り越える闘いを創造するのか、この決定的な歴史的岐路に立って、私たちは、断固として後者の道を選択しなければなりません。私たちは、より平和な未来を創り出す途上において、「普天間代替施設」として計画されている辺野古沖の海上基地建設を絶対に阻止しなければなりません。そして、それは日本に暮らす私たちの歴史的使命であり、日本と沖縄の圧倒的な非対称性の克服と私たちの「民主主義」を創り出すための重要な一歩となるでしょう。
私たち、「連続ティーチ・イン沖縄」実行委員会は、以下のことを強く要求します。
一、普天間基地の即時閉鎖
二、普天間基地の早期返還
三、辺野古沖への新たな基地建設の即時中止・即時撤回
四、ボーリング調査の即時中止・即時撤回
2004年11月15日
「連続ティーチ・イン沖縄」実行委員会一同