大野功統 防衛庁長官殿
山中昭栄 防衛施設庁長官殿
辺野古沖ボーリング調査の即時中止と辺野古の新基地建設の撤回を求めます
辺野古で、ボーリング調査に反対する座り込みは、今日で190日を迎えました。8月13日の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故以後、沖縄の世論調査では、辺野古の新基地建設容認者は僅か数パーセントしかいないことが判明しました。そもそもこの海上新基地建設については、住民投票ではっきり否定されていたものです。いったい、あなた方は、誰のため、何のために仕事をしているのですか?
面積僅か6%の沖縄に、日本にある米軍施設の75%を押しつけ続けているのは、国民の安全を守るという国の責任・役割を放棄しているといえるのではないでしょうか?
たとえば嘉手納町では、面積の80%以上を米軍基地が占めています。そんな状況で、自治体行政にとって、どんなに基地が邪魔で迷惑な存在か、あなた方は分かりますか? 消防車や救急車が出動する際にも、最短距離を走れないのですから。また、米軍人・軍属による事件・事故の被害も、沖縄では他府県より群を抜いて多発しています。しかも事件・事故の件数は、年々増え続けています。95年の少女レイプ事件以降も、沖縄の人々の願いを踏みにじるかのように、相変わらずレイプ事件は起こり続けていますし、8月の米軍ヘリ墜落事故は、起こるべくして起こった事故でした。もはや沖縄の人々は、基地の重圧に堪え難い思いをしています。一刻も早くその重圧を取り除く責任が政府にあります。
まずは沖縄の基地を現在の半分に縮小することから始めてください。そして、日本の全米軍基地をすべて合衆国に返還することを目標にしてください。なぜなら私たちは、日本の安全と平和、友好な国際関係は、「日米安保」によってではなく、「憲法9条と前文並びに主要条項」によってしかつくっていくことはできないと信じるからです。米軍の再編に乗って、日米安保のみに主軸を置くことは、日本の安全と平和を脅かし、国際関係も孤立化され、しかも1部の人のために大勢の人が搾取される暗い社会が出現するのではないかと恐れるからです。
私たちは、誰もが幸せに生ききれる社会をつくっていきたいと願っています。合衆国によるイラクへの侵略戦争を見ても、武力で平和はつくれないことは明らかです。おまけにこれは「問違って起こした戦争」だったことも明らかになりました。つまり、日本にとっては「間違って参加した戦争」にほかなりません(もっとも、「戦争」自体間違っていますが)。ですから、一刻も早くイラクから自衛隊を撤退するよう要求します。サマワに派遣された自衛隊員に劣化ウラン弾等による被爆障害がでないことを祈っています。
また、海上自衛艦による海上射撃訓練が頻繁に行われていることが気掛かりです。同時期に多くの海域で一斉に行われたり、1度に24隻もの自衛艦が集結して行われるなど、まるで日本の海域は戦場のような状態であるかのような気配を感じます。私たちに見えないところで何が行われているのか。どうか、漁業や漁場、地球の命の母体ともいうべき海の環境を破壊したり、汚染したりしないよう、自粛を求めます。
それから、厳しい経済情勢の中、私たちの税金を無駄に使わないでください。紛争を起こすために使わないでください。命を害することに使わないでくだざい。
2004年10月25日
基地はいらない!女たちの全国ネット