抗議文
辺野古への海上基地建設のため、ボーリング調査が防衛施設局により強行されようとしている。これをを許さない「命を守る会」をはじめヘリ基地反対協議会や平和市民連絡会による座り込みで作業が中断されてすでに2ヶ月以上になる。り日本政府は依然として調査をあきらめず、土日を除くほとんど連日に押しかけ、調査再開を強行しようとしている。私たちは、日本政府がボーリング調査を完全に中止し、この基地建設そのものを白紙撤回することを強く要求する。
そもそも辺野古の基地建設問題は、SACO(日米特別行動委員会)が96年12月に普天間基地を返還するかわりに代替え基地を建設することを決定したことに起因する。老朽化した普天問基地を返還することで、少女レイプ事件で大きく高揚した沖縄の基地反対運動を押さえ込むことができると、当時の日本政府が考え出した計画であった。しかし、米軍にとっては代わりに新たなヘリ基地を手に入れられるわけで、何ら基地縮小につながるものではない。設備は新しくなり、市街地の真ん中の普天間よりはむしろ使い勝手が増すわけであり、かえって戦力強化につながる計画であった。また辺野古への建設は珊瑚礁やジュゴン生息域に対する決定的なダメージを与える自然破壊につながる工事でもある。日本政府は直ちに計画を廃棄し、普天間基地をはじめとするあらゆる沖縄の基地の無条件返還を求めるべきなのである。
一方、イラクでは、まるで抜き打ちでもするかのように6月28日に主権委譲が行われたが、イラク人によるセレモニーは皆無でそれを喜ぶ声は現地から聞こえてこない。また、大規模な戦闘は各地で続き治安回復のめども立っていない。そもそも明らかな侵略行為として行われたこの戦争そのものが、批判されるべきである。米軍による占領が、イラク人のためには全くなっていないことを改めて日本政府は認識すべきである。沖縄の海兵隊などからもイラクヘの派兵が行われている。私たちは、沖縄の基地がイラク侵略の拠点として使われていることにも強く反対する。また、占領軍への協力にしかならない自衛隊のイラク派兵も直ちにやめるべきである。
私たちはこれ以上、沖縄が戦争の拠点として使われることに断固反対する。新たな基地建設、基地強化につながる辺野古でのボーリシグ調査を直ちに日本政府・防衛庁・防衛施設庁は中止し、基地建設計画そのものを白紙撤回せよ。
防衛庁長官 石破茂殿
防衛施設庁長官 山中昭栄殿
2004年7月5日
うちなんちゅの怒りととともに!三多摩市民の会