昨年12月27日、岸本名護市長は宜野湾(ぎのわん)市にある米海兵隊・普天間(ふてんま)基地の代替施設、新たな基地を、名護市の辺野古(ヘのこ)沿岸域に受け入れることを表明しました。同年11月、稲嶺沖縄県知事が名護市を代替基地の移転侯補地とし、岸本市長がそれを受け入れたのです。しかし、こういったプロセスが「日本政府のシナリオ」に沿った動きであることは明らかです。
政府は責任逃れのため、代替基地の移転先の選定を、沖縄の人びとに押しつけました。そればかりか、昨年12月27日の第14回沖縄政策協議会で、10年間で1000億円の北部・移転先振興策の予算や、沖縄振興開発特別措置法(沖振法)の制定などを示し、それらと引き替えに、代替基地の受け入れを岸本市長に迫ったのです。
2年前名護市民は、海上へリ基地建設をめぐる市民投票において米軍基地建設反対の意思を明確に示しました。それを強引に踏みにじって、代替基地の受け入れを表明した岸本市長に、名護市民はきびしく抗議し、市長リコールの準備を、いま着々と進めています。
こうした名護市民をはじめとする沖縄の人びとの粘り強い抵抗、あくまで「基地のない平和な島」を求めるその懸命の努力に、「本土」の多くの人びとが心を寄せています。しかし沖縄に寄せるその熱い思いを、私たちは、共同の努力によって《日本政府が受け止めざるをえない大きな声》にしなくてはなりません。
政府はいま、面積比にして米軍専用施設の75%を、沖縄の人びとに押しつけています。米国防長官の最近の年次報告は、米軍の東アジア10万人前方展開態勢を21世紀も見直す考えがないことを明らかにしました。名護市と宜野座(ぎのざ)村には、キャンプ・シュワーブという巨大な基地がすでにありますが、そのうえさらに名護市の人びとに、軍事機能を飛躍的に強化した新たな基地を押しつけようというのです。
新たな基地の建設が強行されれば、日本産ジュゴンが唯一生息する美しい海が殺され、やんばる(山原)の豊かな自然とそこに住む人びとの生活が破壊されます。同時にそれは沖縄が、アジア太平洋の近隣諸国をおびやかす、さらに強大な米軍の出撃拠点にされることを意味します。
つい先日、1月14日、沖縄市で普天間基地所属の海兵隊員がレイプ未遂事件を起こしました。95年9月4日に起きたあの少女レイプ事件のあとも、このようなことがまだつづいているのです。もうそのようなことを見過ごしてはなりません。私たちは、いまこそ、私たち自身の責任において、政府の政策を変えさせるべきではないでしょうか。
政府が一方的に進める新基地建設計画を、なんとかしてみんなの力でやめさせたい――そう思って、3月17日(金曜日)の夜、都心の日比谷野外音楽堂につどい、できるだけ大規模な集会とデモを開催することにしました。
この大集会・大デモに参加される方や団体は、同封の振替用紙で参加金を送って下さい。また当日ご参加いただけない方や団体は、この行動を成功させるため、どうか賛同金をお寄せ下さい。みなさんから奇せられた参加・賛同金で、沖縄からの代表の交通費や大集会・大デモの宣伝費をまかないます。
3・17大集会では、名護で新基地建設を阻止するために日々活動している人びとのために、カンパを呼びかける予定です。また奇せられた参加・賛同金に剰余が出れば、それを大集会でのカンパに加えます。
賛同金は、個人一口・千円、団体一口・三千円とさせていただきます。
同封の振替用紙を用いて、参加金・あるいは賛同金をお送り下さい。みなさんのご協力をお願いいたします。
2000年2月
呼びかけ人(アイウエオ順)
3・17沖縄・名講に新たな米軍基地をつくらせない大集会実行委員会
連絡先 日本キリスト教協議会・東京都新宿区西早稲田2の3の18の24
電話 03(3203)0372 FAX03(3204)9495
振替口座名 3・17大集会 振替番号 00110・5・184193
名前(団体名)
住所 電話