11・30 戦争協力を許さないつどい

集会アピール

去る十一月二十二日、稲嶺沖縄県知事は、米海兵隊普天間(ふてんま)基地の移設
先を名護市辺野古(へのこ)とすることを明らかにした。稲嶺知事は「米軍使用を十
五年に限る」という条件をつけたが、日米両政府はすでに拒否している。

 なにより私たちは、沖縄に米軍基地を押しつけ続ける日米両政府に、突き上げる怒
りを禁じえない。沖縄の人びとが求めているものは、全米軍基地の撤去であり、基地
の県内たらい回しではない。「普天間基地の移設」というが、名護市など沖縄島北部
の人びとにとっては、新たな基地の建設にほかならない。それも、軍事的な機能を飛
躍的に強化したアジアへの侵略拠点が押しつけられるのである。

 沖縄の人びとは、半世紀以上、「基地のない平和な島」を求め続けてきた。しかし
日本政府は、その切実な思いに背をそむけ、サミット開催やさまざまな経済振興策と
引き換えに、沖縄に米軍基地を押しつけ続けようとしている。問題の元凶が、安保体
制の固守・拡充を国策とする日本政府であることは、いうまでもない。

 先の第一四五通常国会において、自自連立・小渕政権は、公明党の協力を得て、周
辺事態法など新ガイドライン関連法を、強引に成立させた。この暴挙によって、この
国は「戦争ができる国家」へと変質しはじめた。それだけではない。戦争国家づくり
を完成するため、小渕政権は、国旗国歌法を成立させ、盗聴法をはじめ、いくつもの
治安弾圧立法を強行した。その動きはなおやまない。

 周辺事態法の成立に勇み立ち、自衛隊が勢いを得ている。防衛庁・自衛隊は、この
夏と秋、陸・海・空の全軍をあげて、軍拡誇示のパフォーマンスを繰り広げた。軍事
演習は、すでに日米韓三国の共同演習にまで踏み込みつつある。拡大される一方の戦
争の準備は、ついに、自衛隊機の事故による大規模な停電という、私たちの日常生活
の破壊をもたらした。ゴラン高原での自衛隊の駐留は今もつづき、チモールへの派兵
が進められている。そのうえ、PKFの凍結解除や有事立法が日程に上っている。

 私たちは、日本政府が普天間基地の沖縄県内移設の方針を、ただちに撤回するよう
要求する。日米軍事同盟を解体し、すべての米軍基地を撤去させることを要求する。 

 私たちは、自自公連立・小渕政権の戦争準備を許さない。九条をはじめとする憲法
改悪を許さない。私たちは、平和を求めるすべての人びとと連帯して、沖縄への新た
な基地押しつけを阻止することを決意する。

 今日この日は、アジア太平洋の平和を、私たちみずからの力でつくりだす、新たな
運動の始まりの日である。人びとよ、立ち上がろう、ともに歩もうではないか!

 1999年11月30日

沖縄米軍基地の県内移設反対! 11・30戦争協力を許さないつどい
参加者一同


声明・決議等